雑誌購読の個人史
【7月24日特記】 僕が今定期購読している雑誌は『日経パソコン』だけである。もう何年読んでいるのだろう? 10年は超えているような気がする。
考えてみれば僕は他人様がお読みになる雑誌を比較的読まずにここまで来た。
少年時代にも週刊少年マンガ5誌と言われた『少年サンデー』、『少年マガジン』、『少年キング』、『少年ジャンプ』、『少年チャンピオン』はいずれも購読していなかった。評判になったマンガの幾つかは友だちに借りて呼んでいた記憶もあるが、自分で買ったことは多分一度もないと思う。
漫画誌で定期購読していたのは(というか、この時にはあまりに幼かったので「購読していた」のではなく、親に買ってもらっていたのだが)、少年マンガ5誌よりも少し前の時代の『少年』という月刊誌だった。これは今から思えば、手塚治虫や横山光輝をはじめとして錚々たる作家たちが競作していた伝説の雑誌である。
小学校高学年になると本は非常によく読んでいたが、あまり雑誌を定期購読していた記憶がない。まあ、学研の『科学』を別とすればの話であるが…。中学になると、文学少年みたいなイメージで見られるのを嫌って書物自体をあまり読まなくなった。かと言って雑誌を読んだかと言えばそうでもない。
ああ、でもこのころ映画に魅入られて『スクリーン』なんか暫く読んでたかな?(ひょっとしたら姉が購読していたのを読んでいたのかもしれないけど) 映画はその時代から本格的に見始めたわけだけれど、映画雑誌というものもその後は読んでいない。今も『キネマ旬報』を年に1回だけ(2月下旬決算特別号)買う程度である。
そして、高校・予備校・大学の青春時代には、まあ、『GORO』とかはグラビア目当てによく買った記憶があるが、しかし定期購読と言えるものはなかったように思う。
あ、いや、そう言えば、映画と言えば音楽もあった。中1のときにギターを買ってもらって、フォークブームの洗礼を受けて夢中になっていたのもこのころである。しかし、僕が読んでいたのは『新譜ジャーナル』というかなりマイナーな月刊誌だった。周りに読んでいる人は誰もいなかったように思う。この本は中学から大学卒業までずっと読んでいたのみならず、音楽評論の投稿もしていた。
で、大人になってからは、所謂大人の週刊誌、例えば『週刊新潮』とか『サンデー毎日』とか『週刊朝日』とか『週刊ポスト』とか『週刊現代』とか、他に何があるのかよく知らないが、そういうものは一切買ったことがない。いや、厳密に言えば、仕事に関係した記事が載っていて、そのために買ったことはあるが、それ以外で買ったことはない。読みたいと思ったことも一度もない。
あとは何だろう? ぷがじゃとかぴあの類は買っていた時期があるが、あれは定期購読とは言わないだろう。
漫画誌では20代も後半になってから『週刊ヤングジャンプ』を読み始めて、以来何年間かずっと読んでいたが、ある時不意に「自分はもうヤングではない」と思って、その週からやめた。
その後で言えば、ある一定期間読み続けたのは『日経エンタテインメント』かな。それから『日経パソコン』。この雑誌はもう随分長いこと読んでいる。
それがちょっと時間が上手く取れずに滞ってきた。記事自体の質が落ちてきたこともあるとは思う。でも、まあ、まだ読む気ではいる。つまりはやっぱり僕がパソコン好きであるということである。
こういうのを辿って行くと、意外に自分を形成してきたものが見えてくるのかもしれない。
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