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Monday, July 25, 2011

番組を巡るある日の会話

【7月25日特記】  視聴者ができるだけインターネットを見ずにテレビを観るように仕向ける──そんなことを本気で考えている人がウチの会社にまだいて、しかもかなりの要職に就いているということを、今日会社で話していて改めて知った。愕然とした。

彼は自分自身のことを考えてみないのだろうか? 彼は恐らくかなりのテレビ・ウォッチャーだろうとは思うが、しかし、 彼だってインターネットも見ているはずだ。彼にとっては、量の多少はあれ、その両方が情報源になっているはずである。そしてその2つは、一方を塞いだら他方が膨らむという関係ではないはずだ。

「私はインターネットなんて見たことがない」と言う人なら解らないでもない。「視聴率アップの願掛けて、もう2年間インターネットは見ていない」などと言うとんでもない御仁だったなら、むしろ好意を持って彼の話を聞けたかもしれない。しかし、彼はそういう人ではないのである。

もしテレビであまり見てもらえないようになってきたのであれば、他のところでもっと見てもらおうというのがごく自然な発想ではないだろうか、と僕は思うのである。どうして、そういう発想にならずに、他のところをフタしてしまえ、となるのかが不思議で仕方がない。

もちろん、他のところで見てもらった場合、現状ではテレビで見てもらうほど金にはならない。しかし、それとこれとは別の話である。最近、営業マンでもなく営業の経験もない人が、勝手に営業の心配をして、儲からないのならやらない(できない)と勝手に結論づけてしまうケースが非常に多いのが気になる。

インターネットでの動画配信はまだ歴史が浅く、どうやって経費を回収して利益を上げるかということは今後も継続して考えて行くしかないのである。そんなことよりも、プロダクション部門の人間が、どうして単純にもっと見てもらいたいと考えないのかが、僕から見れば奇っ怪に思えるのである。

まずは観てもらわないと始まらないではないか。

ともかく彼は、視聴者がインターネットではなくテレビを見てくれるように番組内容を充実させると言う。テレビを見ていない人がテレビを見てくれるように頑張ると言う。

それって、テレビはいいよ!ってテレビの中だけで叫んでるようなもので、テレビをどんどん見なくなっている人たちに対してどうやってアプローチして行こうとしているのかがよく解らないのである。

ネットで動画配信するのが嫌なら、せめてネットで番宣するという案が出てきても良さそうなものだが、それもない。ただ、番組内容をテコ入れして視聴者を引き戻すって言う。根性か宗教か──。

僕は会社でそういう人たちと話をしている。もちろん、そういう人たちばかりではないし、さすがにそういう人たちは少数派になってきたとは思う。でも、まだ確かにいるのである。

僕は会社でそういう人たちと話をしている。「テレビの視聴率に悪影響を及ぼさないか?」という問いにはいつもきっぱりと否定の答えを返すが、却々理解してもらえない。

「テレビ番組はたった1回の放送で消えてしまって、行楽日和とか強力な裏番組とかいう悪条件が重なるとほとんど見られずに終わってしまう。ネット配信は、そんな番組の制作者に対する供養である」などとも言ってみるのだが、これもあんまり響かないらしい。

もう少し考えて、もう少しやってみる。

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