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Thursday, June 02, 2011

就職活動と就活

【6月2日特記】 就活という言葉は使われ始めて久しいが、かと言って何十年も前からあった略語ではない。事実僕らが就活をしている時代にはなかった表現である。始めて耳にしたときには、冗談でもなんでもなくシュウマイとカツかと思ったくらいで、何の意味だか解らなかった。

もちろん、僕らの学生時代から就職活動という活動はあったし、就職活動という言葉もあった。ただ、それを略して就活と称することはまだ誰もやっていなかったのである。

なぜ、略語化が進んだのか──そんなことは誰にも分からないが、推論としては2つ成り立つ。

  1. 時代とともに、なんでもかんでも略語化する傾向が強くなってきた
  2. 就職活動という熟語の使用頻度が上がったために略語化が進んだ

まあ、どちらの要素もあるだろう。

しかし、僕らの頃を思い出してみると、あの頃就職活動と呼ばれていたものと、今就活と呼ばれているものは若干色合いが違うような気がする。

僕らの頃の就職活動は活動というほどのまとまりと言うか一貫性と言うか、なんかそういうものがなくて、極めて場当たり的であったり、気分的であったり、局所的であったり、てんでバラバラであったりしたと思う。そう、個々に見ればなんか体系的なイメージがなかったし、全体を見ても統一的な印象を読み取れなかったような気がする。

最初から1社あるいは1業種にしか興味がなくて一途にそこに絞り込んでいる奴がいる一方で、何の脈略もなくあちこち受けまくってる奴もいれば、「もう雇ってくれりゃどこでもいいや」と最初から投げている奴もいた。

大学入学時から就職先の企業名まで決めてる奴もいれば、間際になってもどこを受ければ良いのか悩みまくってる奴もいた。業種で選ぶ奴も、業績で選ぶ奴も、人間で選ぶ奴も、給料や待遇で選ぶ奴もいて、その動き方もみんなまちまちだった。学生同士の情報交換もないではなかったが、「お前どこ受けんの?」「あっ、そう」で終わることもしばしばだった。

そんなことを思い出していると、ひょっとすると「活動」という言葉はみんなで同じことをするときに使う言葉なのかもしれないという気がしてきた。

僕らの時代だったら、みんなで同じことをするのはあんまり面白くないことだと感じたんじゃないかなと思う。今の学生さんたちは、逆にみんなで同じことをすることで安心するのかもしれない。

就職活動が就活になったのは案外そんな理由なのかもしれないなどと、自分で書いていてもどういう意味なのかよく解らないことをふと思った。どういう意味なのかよく解らないままふと思ったのだけれど、僕の心の中ではどういう訳だか妙に説得力を持ち始めている。

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Comments

とても魅力的な記事でした!!
また遊びにきます。
ありがとうございます!!

Posted by: 履歴書の書き方 | Friday, September 30, 2011 at 12:41

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