レコメンド御免
【5月17日特記】 Amazon の recommend 機能、そう、HP上で「おすすめ商品」を提示してくれたり、同様のメールを送ってくれたりするやつ、あれ、僕は結構重宝しているのですが、一方で「あーあ、所詮機械のあさましさよ」と情けない気分になる局面も少なくありません。
例えば、既に持っている音楽CDのリマスター版とか、あるいはリマスター版ならまだ意味があるんですが、単に紙ジャケ仕様で再版されただけとか、そういうCDをおすすめしてくれたって買いませんよって。だって、同じ音源持ってるんですから。
ま、とは言え、強烈なマニアの方はそういうの片っ端から買わないと気が済まない人もいるわけで、そういう人を見越して Amazon がやると言うなら、まあ、百歩譲って辛抱しないでもない、と言うか、僕としては単にスルーしてりゃ良いわけで、まいっか、と思わないでもないです。
でも、これはどうなんでしょ?
ケッサクな事例だと思うのですが、僕が以前買ったのがこれ → です。
これは何かといえばカップ麺のフタ押え、名づけて Cupmen なんですよね。お湯入れてからフタがめくれ上がらないようにフタの上に乗せておく重しなんです。僕は一目見て気に入ってしまって買ったのですが、Amazon さんはその後これの色違いを頻りに薦めてくるんですよね。
他にも青も緑も黄色もあるよ──って、いらねーよ、そんなもんいくつも。
ま、とは言え、ウチとは違って大家族の人もいるだろうし、そういう人が家族揃って一斉にカップ麺食べるとなるとこの Cupmen は間違いなく複数必要になるだろうし、どうせ複数買うのであれば色違いのほうが楽しいだろうし、そういう人を見越して Amazon がやると言うなら、まあ、百歩譲って辛抱しないでもない、と言うか、僕としては単にスルーしてりゃ良いわけで、まいっか、と思わないでもないです。
ただ、今はこれの女性バージョン(女性用ということじゃなくて、女性の人形なんです)の Cupwomen というのも発売されていて、今にこれを薦められるのではないかとひやひやどきどきしています。
んで、一番最近おすすめされて驚いたのは、なんとドラムスの教則本。
確かに僕はウクレレやってるんで楽譜とか教則本とか結構買ってます。でもね、だからと言って楽器の教則本なら何でも買うわけじゃないですよ。こういうの見てるとホントに、ああ、機械のあさましさよ、って思うんですよね。
これね、多分アルゴリズムの欠陥だと思うんですよ(もっとも Amazon がどういうアルゴリズムでやってるかなんて全然知らないんですが…)。思うに、単に「この商品とこの商品は似ている」ということではなく、どのくらい似ているのかという「距離」を弾きだしてそれを考慮するべきではないでしょうか?
統計学的・数学的な処理をすれば、「距離」はそれほど難しくなく算出することができます。
ウクレレの教則本とドラムスの教則本は確かに似ているかも知れません。それは確かに「隣り」に位置する商品かもしれません。でも、アリゾナの砂漠の一軒家みたいに随分離れた「隣り」である可能性もあるのです。
現実に考えてもウクレレの楽譜をよく買う人がドラムスの教則本を買うためには、その人がその両方の楽器を演奏する(あるいはしたいと思う)ことが必要であり、常識で考えてその可能性は低いでしょう。これが例えばギターとウクレレなら、実際僕はギターから始めたわけだし、そういう人が両方買う可能性はドラムスとウクレレのケースよりは高いはずです。
どうでしょう、おすすめするに当たって「商品の距離」という概念を導入するのは。
しかし、それだけでやってしまうと、間違いなく Cupwpmen や色違いの Cupmen をおすすめされることになっちゃうんでしょうけどね。
やっぱりこういう仕事を機械に任せてしまうのは難しいということですよね。
でも、ひとつだけ機械にやらせるメリットがあって、それは機械がやってると知ってるから、苦情を言っても仕方がないと諦めるってことでしょうね。そう、所詮こんな風にブログに愚痴書いて終わりですよ。
Amazon さんの思う壺なのかもしれませんw
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