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Monday, April 18, 2011

墓碑銘

【4月18日更新】 今日ネクタイを1本捨てた。朝締めて行って、家に帰って外してそのまま捨てた。朝締める時から今日が最後のつもりだった。

2006年の7月に東京支社から本社に転勤する(同時に単身赴任が解消する)際に、当時の部員たちが餞別にくれた品である。非常に気に入っていた。他人にもらったネクタイをこんなに気に入るなんて滅多にないことだ。

しかし、哀しいことに気に入ったネクタイほど傷むのが早い。

別に汚れた手で締めているわけでもないのに、次第に結び目が黒ずんでくる。こまめにクリーニングに出せば良いのだろうが、気に入っているとしょっちゅう締めてしまうので、結果としてはこれが却々できない。濃い色のネクタイならあまり目立たないが、薄い色のネクタイの場合は辛い。

そして、端が擦り切れてくる。それは結び目であったり先端であったりさまざまであるが、ともかくどこかが擦り切れてくる。

気に入らないネクタイ(それは例外なく貰いもののネクタイであるが)の場合は消耗が遅い。めったに締めないので傷まないのは当たり前である。

しかし、それにしても、気に入って頻繁に着用しているものから死んで行くというのはやはり切ない。

切なくて捨てきれずにいた。本当はもうとっくに捨てていてもおかしくないくらい傷んでいた。

今日は「最後の着用」というつもりではなかった。今日は既に「供養」である気がした。贈ってくれたみんなよりも、贈られたネクタイに対して感謝の気持ちでいっぱいなのは我ながら不思議な気がした。

ネクタイはその不思議もろともゴミ箱に消えて、その5年に満たない一生を終えた。僕の愛着だけはまだ空中に漂っている。

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