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Friday, April 22, 2011

甦る感謝

【4月22日特記】 妻が大学を出て最初に勤めた会社の同僚から定年退職の挨拶状が届いた。妻とは結構年齢が離れているが、職務上の上下関係はなく、一緒にテニスをしたりする仲間であったらしい。

実は僕はこの人(仮にT氏としよう)に頭が上がらない。と言うか、一度直接お目にかかってお礼を言いたいという気持ちでいっぱいなのだが未だに果たせていない。

妻が最初に勤めたのはゼネコンのT社だった。全てのゼネコンがそういう対応を取ったのかどうか知らないが、1995年の阪神淡路大震災の際、T社は自社の技術者を大量に被災地に送った。自社が手がけた建築物の損傷の度合いを調べるためであったそうだ。

そういう目的でT氏もT社から派遣されてきた。そして空いた時間で僕らが入っていた賃貸マンションを訪ねてくれたのである。まだ電車も動いておらず、街が瓦礫だらけだったときに、多分年賀状の住所だけを頼りに、神戸から西宮まで足を運んでくれたのである。

僕らはその時すでに豊中の僕の実家に避難していた。だから、T氏がわざわざ訪ねてきてくれたことは全く知らなかった。

ただ、何日かして西宮のマンションの様子を見に帰ったとき、新聞受けにT氏の名刺が入っていて、そこにただ一言「頑張ってください」と書き添えてあったのである。僕はそれを見て泣きそうになった。

僕は「頑張れ」という言葉は好きではないし、安易に他人には投げかけないようにしている。しかし、このときの「頑張ってください」ほど嬉しい言葉はなかった。

妻がお礼の電話をすると、T氏は開口一番「あのマンションは大丈夫だよ。もう一度同じ規模の地震が来ても倒れないよ」と言ってくれた。マンションの内部はもうむちゃくちゃで、外側もかつて壁と接していた地面が一部 20cm ほど隆起している所があったりして、僕らは大変心配していたのだが、この言葉は大きな安心を与えてくれた。

T氏とは、僕らの結婚式に来てくれたときに一応挨拶をしているはずだが、なんか髪の毛の薄い人だったということ以外ほとんど記憶がない。

いつの日かお会いして、ちゃんとお礼を言いたい。多分会社でもちゃんとした仕事をする人であったに違いない。多分会社を離れても信頼のおける人であるに違いない。

ひょっとすると彼は今回も福島に行ってきたのだろうか?

僕らはいろんな人に支えられて生きている。僕らはいろんな人に感謝しながら生きて行かなければならない。

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