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Tuesday, January 18, 2011

マスクをする理由

【1月18日特記】 僕らが小さい頃、マスクをしている人は風邪を引いている人と相場は決まっていた。僕も小学校時代は風邪を引いたらマスクをして登校した記憶がある。

ところが、ある時、「風邪の菌やインフルエンザのウィルスはマスクのガーゼの繊維を通り抜けてしまうので、マスクなんかしても意味がない」と言う人が現れた。

それが嘘なのか本当なのか最終的には確かめないままなのだが、ともかく僕はその何とも言えず信憑性の高そうな説に納得してしまい、それっきりマスクなんかほとんどしなくなってしまった。

しかし、何年かの時を経てから、大学の必修科目であった「保健理論」の講義でマスクの別の効用を教わったのである。教官は言った。

マスクをして風邪を他人にうつさないとか他人にうつされないとか、そういうことをあまり考えても仕方がないですよ。マスクはそういうことのためではなく、風邪の治療に使うんです。

風邪の引き始めの時に、駅のキオスクで売ってるような安物のマスクで構いませんから、できればそれを2枚重ねにしてつけるんです。そうすることによって粘膜の保湿と保温ができるんです。

僕はまたこの説の信憑性に一発でやられてしまった。爾来、僕は風邪を引いたかなと思ったら、まずマスクをするようにしている。効果がどの程度あるかは分からない。しかし、保湿と保温が達成されていることは間違いないし、鼻と喉は幾分楽である。

その後、花粉症という奴が日本国土と日本人に蔓延して、マスクをしている人は風邪を引いている人よりも花粉症の人のほうが多くなってしまった。マスクもその間どんどん進歩して、密閉性が高く、呼吸するのもより楽になってきた。

さらにここ何年かの新型インフルエンザの大流行で、自分が風邪を引いているわけでもないのに、単に予防のために通退勤時や人ごみに混じる時にマスクをする人が増えてきた。

マスクも随分進歩したし、仮にそれでも菌がマスクを透過するとしても、例えて言えば、小さい傘や穴の開いた傘であっても差さないよりはマシである。木陰に入るだけでも雨風や直射日光は凌げるようなもので、マスクをしないよりはしているほうがインフルエンザに感染しにくいと言われればその通りである。

そうなってくると、一体なんでマスクをしているのかが判りにくくなってくる。

という訳で、マスクをしていると訊かれる。

風邪? 花粉症?

曖昧に「いや」などと答えていると、人によっては

風邪の予防?

などと畳みかけてくる。

僕は面倒くさくなってこう答える。

ファッション。

中には目が点になってそれ以上言葉を継げない人もいる。だが、本当の目的は防寒である。いや、今となってはただの習慣である。

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