発表:2010キネマ旬報日本映画ベストテン
【1月13日特記】 発表されましたね、2010キネマ旬報ベストテン。
僕のブログ恒例の「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい映画10本」の記事には、「今年は僕の思い入れはかなり空回りしそうな予感がある」と書いたのですが、逆に昨年は非常にレベルの高い年だったので、「え、こんなものが選ばれるのか!?」と憤るようなこともないだろうと思ってました。
さて、昨夜発表された日本映画のベストテンは下記の通りです。例年通り僕の記事とのつき合せをして行きたいと思います。
- 悪人
- 告白
- ヘヴンズ ストーリー
- 十三人の刺客
- 川の底からこんにちは
- キャタピラー
- 必死剣鳥刺し
- ヒーローショー
- 海炭市叙景
- ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
(次点)武士の家計簿
なんと僕が観たものは10本中5本しかありません(次点の『武士の家計簿』を含めると11本中6本)。
虚を突かれたのは3位の『ヘヴンズ ストーリー』でした。何故ならそんな映画の存在すら知らなかったからです。どんな形で上映されたのかも知りませんが、これは迂闊でした。
それから、観ていないものについて先に書くと、9位の『海炭市叙景』も、タイトルは見た記憶がありますが、全くのノーマークでした。ノーマークの作品が選ばれると悔しいですね。
6位と10位はともに観ようと思っていて見逃した作品です。
『キャタピラー』のほうは、とても重そうな作品だったのでちょっと腰が引けてしまい、「もうちょっと気力が充実している時に」と思っているうちに終わってしまいました。
『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』のほうも見逃しはしたものの、「まあいいか」という感じだったのですが、意外に評判が高かったのですぐに「しまった!」と思い始めてました。
あと1本見ていない作品が7位の『必殺剣鳥刺し』です。まあ、時代劇はあまり好きではないので、仕方がないと思ってます。
さて、それ以外は観た作品ですが、最初に書いた通り「こんなものが!」という映画はありません。
僕は敢えて『告白』を外したのですが、やっぱり下馬評通り『悪人』と『告白』が1位と2位を分け合いました。『告白』がベストテンに選ばれることに別に異論はありませんが、この2本なら間違いなく『悪人』だろうなとは思います。
4位の『十三人の刺客』と5位の『川の底からこんにちは』は順当ですね。
それから8位の『ヒーローショー』。これも僕は「20位以内に入ってほしい10本」に選んではいませんが、実際に選ばれたということに違和感はありません。鑑賞時の記事にも「2005年第1位の『パッチギ』よりも遥かに良い出来であると思う」と書いています。
ちょっと言い訳を書かせてもらうと、一度第1位を獲っている井筒監督だからもういいだろう、という思いもありましたし、何よりもあの映画を試写会で観たとき、上映後に監督自身が舞台挨拶で自分の作品を語りまくったのを聞いてしまったことが余韻を薄めてしまったように思います。
結果、僕が「20位以内に入ってほしい」と書いた10本のうち、10位以内には3本しか入っていません。次点の、即ち11位の『武士の家計簿』を入れても4本。
──やっぱり予想通り僕の熱い思い入れは割と空回りしてますね(笑)。ま、一応「20位までに」なのでまだ途中経過でしかないのですが。
去年の総括記事では「今年の僕のベストは『パーマネント野ばら』か『春との旅』」と書きました。今回10位までに『パーマネント野ばら』が入っていないのは、「まあ、そんなもんかな」という感じですが、一番驚いたのは『春との旅』が入っていないことでした。
こういう映画をきっちり選んでくるところがキネマ旬報の真骨頂だったと思うのですが、いつのまにかキネ旬も日本アカデミー賞みたいな賞になっちゃったということなんでしょうか。
いずれにしても例年通りキネマ旬報2月下旬号で12位以下のランキングを確かめるのがとても楽しみです。その頃にまた書きます。
ところで安藤サクラさんが助演女優賞、良かったですね。これはとてもキネ旬らしい、好感の持てる選択だと思います。
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