コレクション、コレクター、コレクタビリティ
【12月12日特記】 2月25日に新しい Network Walkman に買い換えて10ヶ月近く経った。
ぶっ壊れた古い機械に入っていた 748曲は手間と情熱と金と歳月をかけて1曲ずつコツコツと集めたもので、僕なりの(もちろん僕の独善的な感性による)日本ポップス史の集大成と言えるコレクションだったと思うのだが、なんとそのうちの約半数が失われてしまったのである。
そこから気を取り直して新しい Walkman に収集をやり直してきたのだが、かなり完成形に近づいたように思う。幸いかつての 748曲のリストは紙に残しておけたので、それを睨みながら手持ちの CD から、 Mora から、TSUTAYA DISCAS から、DMM.com から、地道に作業を続けて現在 1,496曲!
最初より、えらい増えとるがな!
とツッコまれそうだが、ま、こういうのはやっているとほしい曲が得てしてどんどん増えてくるものだから仕方がない(笑)。
ただし、この 1,496曲にかつての 748曲が全て含まれているわけではない。あちこちに散らばった音源を取り寄せて順番に集めて行っているので、そんなに早く全部が取り戻せるわけではないのである。手に入りにくい音源もあるし、現状では手に入れようがない音源もある。
でも、かなり形になってきたとも言える。紙のリストにも相当チェックが入って独り悦に入っている。そして、かつての 748曲の中にも、「別にこれはないならないで良いや」と思える曲もあるので、そういうことも救いになっている。
ただ、一方で、どうしてももう一度手に入れたいのにどうしても手に入らない音源があるのも確かで、それはとても残念と言うようなレベルではなく、ただただ諦めるに諦めきれないのである。
そういう例をひとつだけ挙げると、香坂みゆきの『JET LAG』。これ、『ニュアンスしましょ』や『サヨナラの鐘』などが収められた名作アルバムだと思うのだが、とっくに廃盤のようで、却々手に入らない。
香坂みゆきに関してはこの2曲と『気分をかえて』を収集しなければ、僕のコレクションは完成とは言えない気がするのである(ちなみに、山崎ハコのバージョンは手許にある)。
しかし、そういう渇望を抱えながら、市場を監視し続けて何かの拍子にふと復刻したりしたときに抜け目なく手に入れるのもまたコレクターの至上の喜びでもある。
僕のコレクションは確実に完成形に近づいている。しかし、一方で永遠に完成しないでほしいような気もする。
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