« Evernote | Main | 『街場のメディア論』内田樹(書評) »

Tuesday, November 30, 2010

家でコピーができるなんて

【11月30日特記】 家で書類をスキャンしててふと思った: 家でスキャンできる日が来るなんて思ってもみなかったな、と。

いや、それどころか、家でコピーできる日が来るなんて夢にも思わなかった。
うん、そういう意味では家庭用コピーのほうがインパクトは強かった。

コピーは会社とか官公庁とか、あるいは専門の店舗とか、そういう特殊なところでしかできないものだった。今の若い人は逆に聞いて驚くのだろうが、大学の定期試験が近づくと、学生たちは友だちのノートを写すために、金を取ってコピー機を使わせてくれる専門店に並んだものだ。

1枚につき1円でも安い店を探して。多くは元々印刷会社であったりしたところだ。

やがてワープロが登場し、家庭用のプリンタが出まわる時代になったが、依然としてコピーは家で取れるものではなかった。僕らはもっぱらコンビニに出かけて、やっぱり1枚につき何円かを払ってコピー機を使った。

ワープロからパソコンの時代になり、家庭用のプリンタもどんどん高性能化、高機能化と小型化を進めた。それでもまだ僕は家でコピーが取れる時代が来るとは思わなかった。

と言うか、家でコピーを取る必要性が思い当たらなかったのである。コピーは会社で取るか、コンビニで取るかのどちらかだった。それで充分間に合っていた。

プリンタがどんどん進化してくると、ああ、家でスキャンができたら良いのになあと思った。そして、その時期になると、多分そういう時代が来るだろうという気はし始めていた。ただ、それでも家でコピーを取っている自分の姿は想像できなかった、と言うか、想像していなかった。

果たして家で印刷もスキャンもできる時代が来た。そして、いつの間にか、ついでみたいに、その汎用プリンタでコピーも取れるようになっていた。

そうなると、僕は家で(そんなにしょっちゅうではないが)コピーを取るようになった。恐らくコピーを取る頻度は昔とそんなに変わっていないのだろう。ただ、そのたびにコンビニまで走ったり、会社に書類を持って行ってこっそりコピーしたりしていたのが、家にいたままでできるようになったのである。

コピーを取る必要は、もちろん大昔にはそんなものあるはずがなかったが、僕らが生きているある時期から出現してきた。しかし、なにもそれを家でやる必要はなかった。そんなこと思ってもみなかった。

今、家庭用コピー機が(と言うか汎用プリンタが)出てきて、僕らは家で当たり前みたいにコピーするようになった。

技術の進歩やハードの出現が先にあり、それが生活を変えて行くことがあるという一例である。

世代によって異なるのかもしれないが、僕の場合はそうだ。それが僕の感じ方だ。

──家でコピーができるなんて。

|

« Evernote | Main | 『街場のメディア論』内田樹(書評) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/110115/50167028

Listed below are links to weblogs that reference 家でコピーができるなんて:

« Evernote | Main | 『街場のメディア論』内田樹(書評) »