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Thursday, September 30, 2010

『SPACE BATTLESHIP ヤマト』業務試写会

【9月30日特記】 映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』の業務試写会に行ってきた。そう、『宇宙戦艦ヤマト』の実写版である。

古代進が木村拓哉、森雪が黒木メイサ、島大介が緒形直人、沖田艦長が山崎努、徳川機関長が西田敏行、佐渡先生が原作と違って女性になり高島礼子である。

で、なんだかんだと言われながら、実際観てみると別にどこも悪いところがないやんか、というのが正直な感想。「悪いところがない」という表現に多少引っかかる人は引っかかるかもしれないが・・・。

SF ものの宿命で、確かに突っ込みどころは満載かもしれない。いや、単に SF は難しいということではなく、そもそもテレビアニメ時代からそれほど精緻な科学的設定や論理的進行に支えられた物語というわけでもなかったように思う。映画もその辺はちゃんと引き継いでいるようだ(笑)

ただ、白組が手がけた CG はなかなか質が高くて迫力がある。制作費に大金を投じれば、日本でもちゃんとこういうものが作れるんだという良い証明になったと思う。

で、キムタクは古代進と言うよりも、やっぱり全編に亙ってどーしょーもなくキムタクで(笑)、「こんな奴は古代進なんかじゃない」と怒り出す往年のアニメ・ファンもいるに違いないと思う。しかし、これはこれでちゃんとキャラが立っていて、楽しく見られるのである。

そう、この映画はいろんなところに突っ込みどころ満載ではあるのだが、でも、みんな適度にツッコミを入れながら結構楽しんで見られるのではないだろうか?

──「おいおい、なんでそんなところでいきなりキスする?」「敵から押収した未知のものに対して、それはあまりに不用意な対応だろうが?」な~んてね(笑)

山崎貴が監督とVFX、佐藤嗣麻子が脚本というコンビなのだが、今調べたらこの2人がいつの間にやら「映画制作上の盟友」から「夫婦」に変わっていたのでびっくりした。

僕はこの佐藤嗣麻子という人は派手さは全然ないけれどしっかりした脚本を書く人だなあと思っていて、この台本もところどころキムタク向けに大げさに跳ねて見せてはいるが、一方で筋をちゃんと流して行く技量は大したものだと思う。ドラマはドラマとしてかっちりと成立しているのである。

そこそこ行けると思うよ、この映画。ま、こんな言い方するのも何だが、昨年末に公開したアニメ版の『宇宙戦艦ヤマト』とは比較にならないくらいの良い出来だと思う。

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Comments

ところで、デスラー役は誰がやってたの?
私にだけ内緒で教えて下さい。

Posted by: | Friday, October 01, 2010 00:44

> 名無しさん
いいですけど、どうやって教えるんですか? 連絡先何も書いてないしw ただ、デスラー総統はやっぱりあの人でないとね。

Posted by: yama_eigh | Friday, October 01, 2010 10:31

もう見られたのですね。うらやましい。
色んな意見あって当たり前ですよね。見る前から(笑)私はアニメのヤマトも戦艦大和も大好きなので、ヤマトが実写で見られる事事態、とてもワクワクします。・・・やはりデスラー総統いらっしゃるの?かなり楽しみ(*ymy*)

Posted by: ヤンキ | Friday, October 01, 2010 17:23

えっ!てことは、デスラーは、やはり西●プロデュサー
なのか!!

Posted by: | Sunday, October 03, 2010 22:57

役者には大きく分けて、良い役者と上手い役者の2種類あると思います。

良い役者とは役柄を自分のに引き寄せて演じる役者!上手い役者は役柄になりきる役者です。

木村拓哉さんは、役を自分に引き寄せて演じるタイプの役者なんだと思います。このタイプの役者は大スターに多いタイプだと言われています。
アメリカの役者ではトムクルーズやブラッドピットがこのタイプの役者です。
特に、木村さんはトムクルーズのトップガンを見てこの世界に入ってるので、トムクルーズの影響は大きいと思います。

そして、上手い役者は役柄になりきる役者で、どんな役でもなりきって演じる役者です。

これを、同じグループで例えたら、草なぎ剛さんですね。

草なぎ剛さんはドラマや映画でもどんな役柄もなりきって演じる事ができるのです。

アメリカの役者に例えるとジョニーデップですね!
草なぎ剛さんは本当に和製ジョニーデップだと思います。つまり、全ての作品で顔が違うという事です。

ジョニーデップは最近は特殊メイク専門の役者になってきましたけど(笑)

アメリカでも、良い役者タイプのトムクルーズやブラッドピットよりも、上手い役者タイプのジョニーデップの方が演技評価が高いのです。

良い役者は大スターの演技なのです。石原裕次郎もこのタイプの役者です。

Posted by: エンヴィ | Tuesday, October 05, 2010 04:49

> エンヴィさん
コメントありがとうございます。おっしゃること、ごもっともです。石原裕次郎の例だけはちょっと古すぎて実感ないんですけどw

Posted by: yama_eigh | Tuesday, October 05, 2010 13:07

草なぎさんがジョニーデップというのは
ちょっとジョニーファン的にちょっとですが(苦笑)
木村拓哉は近年日本にはいなかったスタータイプなんだなと思います
ジャックニコルソンも彼の個性が強すぎて、上手いんだけど常にジョーカーみたいだし
47歳にしてやっと上手くなってきたキアヌーリーブスも何の役やっても
台詞回しというかイントネーションが
ビルとテッドで、無理やりイギリス紳士を意識してブリティッシュイングリッシュ
で台詞を喋ったドラキュラでは棒台詞だったし
そんなにがらっと変わる人は少ないわけで…(笑) 
予告を見るかぎり全編東宝スタジオのみで撮影と思えない位
流石一年間CGに費やしたと思える感じでかなり楽しみにしてます
ストーリーの突っ込みどころはSFに有りがちで
アメリカ映画なんてアカデミー賞作品でさえ、突っ込むとこ捜したら満載だから
でも映画はエンターテイメント、リアルを追求したけりゃ、ドキュメントだけ見とけ
って感じに私は思ってます

Posted by: りか | Monday, October 11, 2010 12:52

気になっていた映画なので、検索して読ませてもらいました。

コメントなさっている方の「木村さんがトップガンを観てこの世界に入っている」、これは断定ですか?
フライトジャケットを着た写真を撮影した親戚の人が事務所に送ったのがきっかけだと正月テレビ番組で話していましたが。
木村さんは20代の初めからジョニーの大ファンですよ。トムのことも好きだと思いますがね。

>SF があまり得意でないオヤジに、アニメにあまり詳しくないおっさんに、かつて宇宙戦艦ヤマトにそれほどハマっていたわけでもない一般人に、キムタクや SMAP のことをよく分かってない中年男
こういう人の感想を知りたかったんです(笑)
キャラが立っていて、脚本がしっかりしているとのことで、期待度上昇しました。
エンターテイメント作品を楽しみたいです。
有難うございました。

Posted by: 洋子 | Saturday, October 16, 2010 22:20

>アニメ版の『宇宙戦艦ヤマト』とは
>比較にならないくらいの良い出来だと思う。

比較にならないくらいの良い出来の実写版を企画した奴がアニメ版も企画し脚本してるんだよ。

知ってた?

Posted by: | Tuesday, December 28, 2010 23:27

> 上の名無しさん

えっと、西崎さんのことですかね? 正確に言えば、実写版では「企画」には名前を連ねてなくて、アニメ版では3人の脚本担当者のうちの1人ですけどね。まあ、原作権持ってるわけですから両方に関わるのは当然のことですよね。
いずれにしても、映画は「団体競技」なので、何人か同じスタッフやキャストが絡んでいても全く質の違う作品が仕上がってきます。そこが映画の面白いところですよね。

Posted by: yama_eigh | Wednesday, December 29, 2010 10:51

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