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Friday, September 03, 2010

映画『大奥』内覧試写会

【9月3日特記】 映画『大奥』の内覧試写会に行ってきた。よしながふみの漫画の映画化。

コミックスが何巻出ているのか知らないが、かなりの大作である(僕は4巻まで読んだ)。ここではその最初の巻だけを映画化しているのだが、欲張ってもっと先まで描かなかったのが良かったと思う。もっと長かったら多分脚本が破綻したのではないだろうか。

スケール感を出そうとして遠景を描いたCGの作りと、やたらと縦横に動き回るクレーン・カメラが却って嘘っぽくなってしまっているのが少し残念だったけど、映画化の試みとしては成功だったのではないかな。

設定と大まかな筋運びは残して、細部のエピソードはちょこちょこ触っているのだが、全体としての調和はよく取れていたと思う。

さて、原作を知らない人のために書いておくと、これは今まで何度もテレビや映画で描かれてきた大奥のお話ではない。これは「男女逆転時代劇」なのである。

男だけが罹って5人のうち4人が死に至る疫病の流行で男性人口が激減し、そのために男女は自然とその社会的役割を入れ替えるしかなかった──そういう奇想天外な設定のドラマなのである。

従って政治は女の仕事、男の主たる仕事は「種つけ」、八代将軍吉宗も大岡越前も女、大奥には公称 3000 人(実際は 800 人)の見目麗しき男どもが侍っている──そういう設定の妙を存分に楽しんでいただきたい。原作を読んでいないほうがきっと面白いだろう。

前述の通り大まかな筋運びはそのままなので、原作の面白さがそのまま映画の面白さになって、ひねりの効いたストーリーが楽しめると思う。

二宮和也が如何にも江戸の小粋な貧しい侍という感じで、好感の持てる演技だった。そして、その二宮に淡い恋心を通わせる町娘役の堀北真希も非常に良かった(正直僕はホマキを初めて良いと思った)。

そして縦糸となるこの2人の恋物語がしっとりとよく描かれていたと思う。

そういう意味でアイドルのファンも満足できる、正しい娯楽作品に仕上がったと言って良いのではないだろうか。

ただし、大奥の男たちが江戸の優男ではなく明らかに平成のイケメンであったり、その衣装がまた江戸の色合いではなく現代のパステル調であったりするところに、旧来の時代劇ファンは気持ちの悪さを覚えるかもしれない。そこがこの映画の遊びではあるのだけれど。

そういう意味では多少「壮観」を意識しすぎたとも言えるのかもしれないが、原作漫画のユニークさ、面白さは十全に伝えられていると僕は思った。10月1日公開。

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

ラムの大通り

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