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Wednesday, July 07, 2010

『ハナミズキ』マスコミ試写会

【7月7日特記】 昨日、映画『ハナミズキ』のマスコミ試写会に行ってきた。『涙そうそう』の第2弾という位置づけで良いと思う。

つまり、『涙そうそう』同様、まず同名の歌があり、その歌詞をモチーフにして作られた映画であり、ともに TBS の出資であり、TBS の社員である八木康夫や那須田淳らのプロデュースの下に同じく社員である土井裕泰が監督し、脚本は吉田紀子が担当している。

『涙そうそう』のほうは妻夫木聡と長澤まさみのキャストでそこそこヒットした割にはそれほど高い評価をもらえなかったが、僕は結構良かったと思っている。

そして、この『ハナミズキ』もしっかりと構成された、良い映画であると思う。全般にテレビ的な作りの映画だという感じがした。長いスパンの物語を追っており、これはむしろ2時間の映画にするよりは1クール10回か11回かけてゆっくり描いて良い話である。

その長い話を、複数台のカメラを駆使して、あまり画作りに凝ることもなく、むしろ表情のアップを多用して、テンポ良く切り替えながら進めて行く。

ただ、『涙そうそう』が大雑把に言って家族の物語であったのに対して、今回の『ハナミズキ』は恋愛の物語である。その違いが観客を選ぶことになるかもしれない。

主演は新垣結衣と生田斗真。新垣が本当に愛らしくいじらしく描かれている。そして、男性の僕が新垣にそれだけ惹かれるように、恐らく女性の観客は生田に惹かれるのだろうと思う。そういう風に撮れている映画だと思う。

そう、そういうことは実は大変大事なことなのである。商業作品の基本であるそういうことをきっちり押さえて作られているところをまず評価すべきだと思う。

場所は北海道の片田舎。親の跡をついで漁師になる気で水産高校に通う康平(生田斗真)、地元の進学校から早稲田大学を目指している紗枝(新垣結衣)。──不釣合な境遇を乗り越える恋愛という古典的な設定である。遠距離恋愛という古典的手法もある。

だが、そこに貧富の差というこれまた古典的な要素は盛り込まれていない。康平のほうは無理な借金をして船を買った貧しい漁師の家である。その厳格な父親を松重豊が演じている。紗枝のほうは母子家庭で、昼は看護婦、夜は水商売と働きずくめの気丈な母を薬師丸ひろ子が演じている。

言わば、清く貧しく美しい恋愛──これもまた古典的な設定ではある。

さて、もうこれ以上ストーリーを書くのはやめよう。ただ、1つだけ書いておくと、この映画のプロットが歌詞の中で一番影響を受けたと思われる部分は「君と好きな人が百年続きますように」である。

つまり、そういう長い恋愛を描いてある。もちろん、ただ平板に長いのであれば映画にはならない。相当な紆余曲折を経た、長いレンジの物語である。その長い物語のキーとなるのがハナミズキの花である。

そして、ふたりの職業をうまく活かして、映画は海外ロケへと飛ぶ。そこには少し仰天の展開もあるが、まあ、よく練られた展開と言っても良いのではないだろうか(意見の割れるところかもしれない)。

ふたりのファースト・キスのシーンがとても良い。如何にも初めてのキスという初々しさが見事に描かれている。そして、背景を考えた、数少ない「構図に凝ったシーン」になっている。後のキス・シーンが明らかに趣の違うものになっているところも見事だ。

ただ、この手のアイドル映画にありがちなことなのだが、セックスが完全に省かれているところが如何にも不自然ではある。別にセックスのシーンを入れる必要はないのだが、「ああ、この後そうなったのか」と暗示するようなシーンぐらいは入れておくべきなのにといつも思う。

共演者では紗枝の高校の同級生役の徳永えりと、紗枝の大学の先輩役の向井理が非常に良かった。

2時間9分は見ていて少ーし長い感じもしたが、総じて良い映画だったと思う。


【追記】

この映画の試写を観た人に改めて確かめると、凡そ7割の人が最後のシーンの"意味"に気づいていませんでした。

皆さん、ラストシーンはしっかり見極めてくださいね。

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Comments

初めまして。

そんなに素敵な作品だったのですね。
ところで、キスシーンはちゃんとしていましたか??

ガッキーはキスNGで有名なのですが...


出来ればお答えお願い致します。
突然、すみません。

Posted by: ゆうた | Saturday, July 10, 2010 at 12:17

> ゆうた様
はい、きっちりしてましたよ。ファースト・キスはファースト・キスらしく、慣れてきたらまた慣れた感じでw

Posted by: yama_eigh | Saturday, July 10, 2010 at 21:46

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