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Monday, June 07, 2010

社長を考える ── テレビマンユニオンと民主党

【6月7日特記】 会社に入って一番成功したものが社長になる、あるいは社長になるのが一番の成功である──というような考えでは、もう立ち行かない企業もあるのではないか、とずっと思っている。

特にウチのような、放送局みたいな会社をいつまでもそういう考え方で運営していると、どの道行き詰まってしまうような気がする。しかし、日本の多くのTV局・ラジオ局が未だにそういう固定観念から抜け出せていないのではないだろうか。

そうではない例はないのか、と考えていたら1社だけ思い当たった。それは、制作プロダクションのテレビマンユニオンである。

最初に言っておくと、このテレビマンユニオンのような形態は、恐らく他の一般企業に拡張して適用するのは無理だと思う。もちろん法律上会社という形式は取っているが、ここの設立理念は会社ではなくテレビ制作者たちのユニオン(組合)なのである。そして、普段から「個の集団である」と謳っている会社なのである。

昨年度まで白井さんが社長をしておられ、今年度からは加藤さんが社長の椅子に座っておられる。社長は独特の「公選」によって決まる。僕はユニオンのメンバーではないので詳しいことは知らないが、他所の企業で社長が決まるシステムやムードとは随分違っているはずだ。

ここでは社長というのは、恐らく団体を運営して行く上でのひとつの機能/機関に過ぎないのである。だから社長を辞めても決して失脚するわけではない。制作の現場に戻るだけである。

元社長の重延さんはもう長らく会長の椅子に座っておられるが、決して権力者という感じではなく、むしろそういう役割を担っている人という感じがする。白井さんも確か副会長かなんかになったはずだが、ワン・ランク上がったと言うよりも、むしろ一人のテレビマンに戻ったという感じである。

ここでは取締役であっても常務であっても、会長・社長であっても、皆番組やイベントを企画したり制作したりしている。決して「経営に専念」などしない。まあ、これは単なる想像なのだが、恐らく経営者としての報酬も多くなくて、下手に専念なんかしていられないのかもしれない(笑)

だって、みんな番組作ってるほうが面白いんだから。好きなんだから。

そう、考えてみると、ウチだって元々は番組作ってるほうが面白い人たちの集団だったのではないか。いや、番組を作るより経営のほうが面白くなった人を非難しているのではない。そういう人がいても良いし、そういう人の中から経営者が生まれれば良いと思うのだが、それは決して全従業員の目標でも憧れでも到達点でもなく、人によっては単なる厄介ごとでしかないのである。

つまり、いつまでも昇格・昇進を餌に労働者を駆り立てて行くのは無理があると思うのである。また、経営をひとつの機能/機関と考えるのであれば、「経営者でなくなる=失脚」である必要もないと思う。

で、話は変わってしまうが、そこで思い出したのは民主党である。この党は党首を辞めた人が何度も復活してくる。これは自民党ではなかったことだ。

自民党の場合は、首相を辞めた人は、失脚こそしないものの言わば「元老院」みたいな立場に変わって行った。

まあ、もちろん、それは民主党にはそれだけ人材がいないということであり、こんな風に同じ何人かでくるくるローテーションしてるのも如何なものかとは思うし、恐らく党員の多くにとっての最終目標は紛れもなく党首であり首相であろうとは思うのだが・・・。

しかし、話を戻すと、一方でウチの組合は最近「経営責任を取れ」とばかり言っている。よく分からんのだが、これは社長や役員は辞めろということなんだろうか。この感覚もよく解らない。これはこれで社長になるのが究極の目的であるという意識の裏返しでしかないような気がする。

じゃあ我が社の場合は結局どうすれば良いのか、と言われれば、実はよく解らない。ただ、社長の待遇やイメージをもっと向上して、再び社員たちの目標の頂点が社長になるようにする、ということだけはどうあがいても無理だと思う。

そして、その社長を頂点として、役職や給与のピラミッド体系を築いて行こうとするのもやめてほしい。

もうそういうインセンティブでは、僕らは動けないところに来ているような気がするのである。

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Comments

マネージメントの能力や才能というのが他のさまざまな職能よりも価値あるものされ、それゆえに高い報酬が支払われるというのは、僕はいまひとつしっくりきません。もっといえばリーダーシップというものも、不当に高く評価されている気がしています。マネージされる側にもスキルが必要だし、フォロワーシップというものだって、そこそこ価値があると思うのです。

Posted by: NShin2 | Tuesday, June 08, 2010 14:09

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