『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』マスコミ試写会
【4月8日特記】 映画『ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲』のマスコミ試写会に行ってきた。
まず驚いたのは、これはよくあるシリーズ第2作ではなく、前作の人物・設定・ストーリーをきっちり引き継いだ正真正銘の続編であるということ。もちろん前作を見ていなくてもほとんど解るようには作ってあるが、悪いことは言わない、先に第1作の DVD を借りて見ておいた方が良い。
先に第1作を観ておくと、何故市川が自分の元生徒の浅野を「さん」付けで呼んでいるのか、とか、そもそもゼブラーマンのパワーの源は何なのか、みたいなことが判って、この新作に入って行きやすいだろう。
しかし、それよりも何よりも、このシリーズの荒唐無稽さ、と言うよりもむしろあほくささに慣れておいたほうが良いという意味もある(笑)
前作と同じく、監督・三池崇史、脚本・宮藤官九郎のコンビである。クドカンだと言ったら、大体感じ解ってくれるでしょ? 言っとくけど、これ単純なヒーロー物なんかじゃないからね。
主演=ゼブラーマンには当然前作同様哀川翔が扮し、そして今回の目玉はゼブラクイーンの仲里依紗である。これは前作のゼブラナース(鈴木京香)のようなチョイ役ではない。ゼブラーマンの運命の分身、究極の敵役である。
このゼブラクイーンのプロモーションビデオ部分が映画に先駆けて公開されているが、これが音楽も含めて相当カッコいい!
映画の特撮部分も、前作ではわざと笑いを誘うためにチープな作りにしていたが、今回はそんなところで笑いを取る気はないらしく、かなり気合を入れて作り込んである。これはこれでまた見所である。
その代わり、と言っては何だが、随所にもうアゴ外れそうな、腰抜けそうな脱力ギャグ満載で、いや、爆笑はできませんよ、でも、小苦笑の連続。全身の筋肉の力が抜けて行く感じがある。
意外に精緻な設定とわざと穴があるような杜撰な展開を組み合わせてあり、突っ込みどころ満載である一方で、あまりにきっちり作ってあるので笑えるような笑えないような、カッコええ部分はカッコええし、まことに以てビミョ~である。
最近「キモカワシイ」という表現を見るが、この映画もある意味そういうアンビヴァレントな、言うなれば「カッコええ加減」な感じ。
ええなあ、好っきゃなあ、こういう感じ、と思うのだが、多分ダメな人には全くダメな映画だろう。そんなこたぁ、多分製作者たちも先刻承知だろうが。
僕は高踏な遊びだと思ったなあ。まあ、できるだけ油断して見に行ってほしい(笑)
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