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Monday, February 22, 2010

なんで邦画?

【2月22日特記】 最近かなり減ったけれども、今でも時々僕が日本映画が好きで日本映画ばかり観ていると言うと「どうして?」と訊かれる時がある。そんな時、僕は澄ましてこう答えることにしている:

「だって、日本人ですから」

だって考えてもみてほしい。和食が好きで和食ばかり食べていると言う日本人に誰が「どうして?」と訊くだろう? そして、仮にまあ、もし訊かれた場合は、「だって、日本人ですから」で良いのではないだろうか?

ただ、邦画や和食をもっと他の例に入れ替えてみると、もっといろんなことが判ってくる。

例えば、僕は J-POP が好きで J-POP ばかり聴いていると言うと「なんで?」と訊かれるだろうか?

今なら多分訊かれないだろう。でも、1960年代や70年代初頭だったら訊かれたかもしれない。「ポップスといえばアメリカン・ポップスだろう」、「日本のロックなんてあほらしくて聴けないだろう」なんてね。

あの頃はそんな時代だった。洋楽のレコードが売れていたし、ラジオの番組にも洋楽のリクエストが多かった。今邦楽を聴いていても咎められも尋ねられもしないのは邦楽が隆盛だから、あるいは洋楽が衰退してしまったからだろう。

僕が「なんで邦画なんか好きなの?」と頻りに訊かれたのも洋画隆盛の時代だった。最近訊かれる機会が減ったのはここ数年邦画の興行成績が良いからである。

もっと他の語に置き換えてみるとよく解る。

「僕は和服が好きでいつも和服なんですよ」
「え、なんで?」

残念ながら、このやり取りにはそれほど違和感はない。

考えてみれば邦画や邦楽や和食はまだ和服の地位にまで落ちてはいないというだけのことなのかもしれない。

「なんで?」と訊かれるのを鬱陶しいなあと思いながら邦画を観るのも、それはそれで誇らしくはあったのだが。

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