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Saturday, February 06, 2010

映画『パラノーマル・アクティビティ』

【2月6日特記】 昨日、映画『パラノーマル・アクティビティ』を観てきた。

「15,000ドル(135万円)で製作して全米で1億ドル(90億円)の興行収入を上げた」と話題のホラーである。そして、この宣伝文句となっている事実が全てを物語っている。

つまり、それだけ客が入るくらいだから間違いなく面白い映画なのだ。だが、どんなに手持ちの機材やコネや友情を総動員しても所詮135万円でできることは限られている。135万円にしてはメチャクチャ面白いということで客が殺到したのだろう。

役者は無名。登場人物も少ない。とある一軒家が撮影場所の全て。カメラは1台だけ。そういう環境でとても巧く工夫してはいるが、大金をつぎ込んだ娯楽作品のように次から次へと目が離せないことが起こるわけではない。

だから、途中どうしても単調になってしまう。そこをどうするかが脚本の腕である。同じアングルの同じ画面が続く映画を、どうやって勿体つけるか──そこが却々巧い。

巧く引っ張って引っ張って、最後に唯一の仕掛けらしい仕掛けに持って行く、そのテクニックで持っているホラーである。

予算を考えると当然派手なCGなんか使えるわけがない。でも、襲ってくるやつが目に見えない(カメラに映らない)奴という設定なので、無理してCGなんか使う必要はないのである(まあ、もちろんPCで多少映像処理をした部分はあるのかもしれないが)。

筋は単純である。主人公の女性は8歳の時から自分の周りに"何か"がいるのを感じている。夜中に音がするし、気配がある。ものが動くこともある。その正体を同棲している男が突き止めようとして、監視カメラをセットする。そして、彼がいろいろと挑発してしまったために、"それ"の動きはエスカレートしてくる──そういう映画である。

僕は本や映画からむやみに「教訓」を読み取ろうとする人間ではないのだが、この映画には非常に単純な教訓があった。それは、何か異界のものの存在を感じたとき、むやみにそこにカメラを向けたりしてはならないということである。

僕はもし同じようなことが起こっても、彼のような振る舞いは絶対にしないつもりである。ただでさえウチの妻は霊感が強いから、怖くて仕方がない。

どう見ても映画は終わっているのに、いつまでも暗い画面を見せられるところも怖かった。

観客が払う金は同じなのだが、なんか安上がりの楽しい遊びをしたようなお得感のある映画だった。

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