再聴:和幸
【2月27日特記】 何度か書いているように、古い Walkman がぶっ壊れかけたので新しい Walkman を買ってきて今新たに曲を収集して収録している。
その曲選びの作業の中で手持ちのアルバムを聞き直すうちに、とある2枚のアルバムの凄さを再認識した。
それは和幸の『和幸 ゴールデン・ヒッツ』と『ひっぴいえんど』である。加藤和彦が亡くなったのは何月だったか。あの時にこのアルバムに触れた記事はどれほどあったのだろうか。
このアルバムを聴くと改めて加藤和彦の偉大さと洒脱さに脱帽することになるし、改めて坂崎幸之助の豊かな才能と加藤和彦との相性の良さに舌を巻くのである。
ここに収められているのは、ヒットソングを踏まえた新曲、あるいは特定のジャンルやある時代の流行を押さえて作った新曲、そしてカバーバージョンである。60~70年代を意識させて、なつかしくありながら見事に斬新で、音が立っている気がする。
これは遊びである。こんな遊びに興じる人がどうして死んでしまう必要があったのか今もって理解できない。もっと彼の遊びを聴きたかった気がする。
そして、加藤を立て裏方に回った坂崎のなんと伸び伸びとした弾けぶり! この人はアルフィー時代にはそんなに凄い人だとは思わなかったのだが・・・。
それで改めて手持ちの曲からまた THE ALFEE のナンバーを聞いてみると、当時は気付かなかったのだが、非常にバラエティに富んだアレンジがしてあるのにびっくりした。
この2枚が加藤和彦の最後の作品なのかどうかは知らない。しかし、とても立派な作品だ。この2作をやりきったことで、彼はやることがなくなってしまったのかもしれないなどと余計なことまで考えてしまった。
ほかのアルバムから Walkman に収録するのは大体1~数曲なのだが、結局この2枚は全曲を機器に転送してしまった。
最初に入手したときは「まあ取りあえず」という感じだったのだが、ひょっとしたらこの2枚は僕にとって永遠の宝ものになるかもしれない。
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