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Tuesday, January 26, 2010

仰天の新世代について聴く

【1月26日特記】 先日、とある講演で86世代と96世代について聴く機会があった。その講演自体は「だからこうすべきである」という視点を欠いた、やや物足りないものであったが、紹介された分析は面白かった。

86世代というのは1986年前後の生まれの人たちで、去年とか今年に新入社員として会社に入ってくる連中である。ひとことで言って彼らはケータイ世代である。

我々はすぐに携帯電話のキーの操作性の悪さや画面の小ささに目が行ってしまって、携帯を否定しがちであり、そろそろ携帯での事業は畳んで iPone での展開を考えるべきだなどという議論をしがちであるが、どうやらそれは間違っているらしい。

彼らはテレビでさえ自室でケータイで見ている。ブログや Mixi を書くのはもっぱらケータイで、時々レイアウトが崩れていないか確かめるために PC を見てみると言う。

中には卒論もケータイで書いたという強者もいるらしい。これは他の機会に他の人から聞いた話だが、教授が「5000字程度のレポートを書いて、私宛にメールで送りなさい」と言ったら、即座に「先生、ケータイでは5000字も送れません」という反応が返ってきたとか。

ひょっとすると、今年の新入社員研修ではアルファベットのキーボードの使い方から教えなければならないかもしれない、と今から心配する向きもあるとのことである。

それに輪を掛けたのが1996年前後の生まれの96世代、今は中学生である。

彼らは PC なんて全く眼中にない。まず立ち上がるまでの時間が待てない。PC なんぞを使っているとプライバシー満載の情報を親に見られてしまうかもしれない。ケータイはまさに体の一部としてずっと身につけている。

解らないことがあるとすぐにケータイで検索し、携帯用のサイトがないと、そこでもう見捨ててしまうのだそうだ。

テレビドラマよりも映画よりもロール・プレイング・ゲームが好き。何故ならドラマや映画は他人が動いているのを傍から見ているだけ。それに対して RPG は自分が主役だから楽しいのだそうである。

ヴァーチャルの世界から現実世界に戻るときに、友だちには「ちょっとリアルにログインしてくる」などと言うのだとか。

すでに「リアルよりヴァーチャルが大事。何故ならヴァーチャルの世界でどれだけ豊かな経験を積んでいるかがリアルを規定するから」などと言っている子もいるとのこと。

それが良いかどうかは別の問題である。しかし、現実にそういう子どもたちがいる。そして、我々の想像力は自分とここまでかけ離れた人間たちがいることをうまく受け取れないでいる──それはちょっと困ったことである。

彼らとどう接すれば良いのか、その時の講演者も含めて、よく分からないままであるのは間違いがない。

まずは知ることか。それからどうする? いや、まずはこの事実を知ること、落ち着いて受け止めること、消化すること──今はそれで精一杯のような気がする。

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

sociologbook

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