牛肉豚肉論争
【12月12日特記】 関西で「肉」と言えば通常牛肉のことであるということは随分昔にホームページに書きました。 ことほどさように牛肉文化であるということです。
「肉じゃが」に入っているのは牛肉です。豚肉は使いません。
豚肉などの具が入ったまんじゅうは「肉まん」とは言わず「豚(ぶた)まん」と言います。
別に豚肉を軽蔑しているわけでも嫌っているわけでありません。単なる食習慣の違いです。
昔はそんなこともあまり知られていなくて、東京人と大阪人が会話をしていると話が通じなかったりしたものですが、情報網が発達したおかげで最近では多くの人が「関西人は牛肉好き」なのだと認識してくれているようです。
それでこんなことがありました。
ウチの局で所謂TVショッピングの番組を放送することになりました。作ったのは東京の会社で、同じ番組を東京や大阪や名古屋や福岡のTV局で順番に日時を変えて放送する形です。
その番組で扱う商品の中にホエー豚の肉があったのですが、ウチの放送用にどれだけの商品在庫を用意するかという段になって、制作会社から問い合わせが入りました。
曰く、「関西の方はあんまり豚肉を食べないと聞いてるんですが、他地区とどのくらい差があるのか教えてもらえませんか?」
それでウチの東京支社で総務省に出入している記者が、同じ総務省内にある統計局を訪れて調べてみると、意外なことが判ったのです。
私も詳しい数字を聞いていないのでアレですが、なんと近畿地区の豚肉の消費量は他府県に比べて確かに少な目ではあるのですが、それほど遜色があるわけではなく、ただ、牛肉の消費量が他府県とは比べ物にならないくらい、べらぼうに多い、ということなのだそうです。
ね、意外でしょ? 豚肉食ってないわけじゃないんです。やたらと牛肉食ってるだけなんです。
そういうわけで、このTVショッピングでもちゃんとかなりの量のホエー豚を売りさばくことができ、事前に調査しておいたおかげで在庫切れの憂き目に遭うこともありませんでした。
この話、実は焼肉食べながら、その東京支社の記者から聞いたのでした。
ちなみに「焼肉」と言った場合は、関西でなくても牛肉を指すようです。
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