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Thursday, December 31, 2009

映画『アバター』

【12月31日特記】 東京で映画『アバター』を観てきた。

映画通の知人が書いていたのだが、言われてみるとこれは確かに『ソルジャー・ブルー』であり、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』である(もっとも、いずれも随分前に見た映画なのであまり覚えてはいないのだが)。

要するにこの映画におけるパンドラ星のナヴィ族は、昔のアメリカ映画における(あるいはアメリカの歴史における)アメリカン・インディアン(今で言うネイティブ・アメリカン)なのである。

地球人はナヴィを野蛮人と看做して、彼らから土地と資源を収奪しようとし、彼らが抵抗すると皆殺しにしようとするのである。

その手段の一つとして開発されたのがアバターである。アバターとは地球人とナヴィの DNA を遺伝子操作によって合成したハイブリッドな肉体で、それを人間の"ドライバー"が意識を転送して遠隔操作する、という、よくもまあそんなこと考えたななあという設定である。

このアバター開発に関わっている科学者グレース(シガニー・ウィーバー)は、やみくもにナヴィを野蛮人扱いして排斥しようとするクオリッチ大佐(スティーブン・ラング)らとは少し距離を置いている。

このアバターに入るのが下半身不随の兵士ジェイク(サム・ワーシントン)である。本来は双子の兄のために開発されたアバターだったが、兄の死によって同じ DNA を持つ彼が選ばれたのである。

アバターによって下半身の随意を回復したジェイクが暴走するシーンがとてもエキサイティングで印象に残った。

予告編をちょっと見れば解るように、この映画はほとんど全編 CG である。しかも、単なる CG アニメーションならそれほど手間もかかるまいが、所謂モーション・キャプチャーを進化させエモーション・キャプチャーとかパフォーマンス・キャプチャーとか言う手法で、実際の役者の動きを CG に取り込んで行くのである。

よくもまあ、そこまで手のかかることをするもんだ。20世紀前半に映画を作っていた人に、将来こういう映画ができると想像できたか訊いてみたいものである。映画というものはある意味かつての存在とは全く違うものになってきているのかも知れない。

そして、何と言っても、この映画の一番のウリは 3D 映像なのである。これで作業の手間は輪をかけて大変なことになったはずである。それをやり通そうと最初に考えたジェームズ・キャメロン監督に最敬礼したい気分である。キャメロンは「もう 3D 映画以外撮りたくない」と言ってるらしい──これもまたすごい!

んで、まあ、地球人とナヴィの戦いになると、ナヴィには多少ミステリアスな能力が備わっているとは言え、所詮武器は弓矢である。ハイテク重装備の地球軍には敵うはずがない。

ところが神風が吹いて皇国日本は勝利しましたとさ──みたいな筋にしてしまうと、これは完全な興醒め/茶番になってしまうので、まあ似たような展開ではあるとは言え、そこは少しひねってある。

3D は次世代テレビの仕様としてはありえないと思うが、映画館にわざわざ出かけさせるためのインセンティブになり得ると言われると、なるほどそんな気もする。今回は左右赤と青のレンズの入った眼鏡をかけるタイプであった。

さて、まとめてしまうと、「面白いよ」の一語に尽きる。観るだけの価値はあると思う。まあ、しかし、どれだけの大金注ぎ込んだのだろうか。こういう仕事ができる環境って本当に羨ましいなあなどと思った。

新しい時代の新しい"活劇"がここに展開されている。

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