『Twitter 社会論』津田大介(書評)
【11月27日特記】 上手にまとめた良書。それは学者が傍から見て書いた文章ではなく、筆者自身が流れの真っ只中にどっぷり浸かって身を以て体験したものを書き記しているからだろう。
twitter の歴史、特徴、具体的な利用法、社会に対する影響などが非常にコンパクトにまとめてある。twitter に対するものの見方に変に曲がったり穿ったりしたところがないのも魅力である。
ただ、すでに twitter にのめりこんでしまっている人間にとっては新鮮さはどこにもない。全部知っていることだし、意識していることだし、理解できることである。もちろん、それをきれいに整理してあるという意味では非常に重宝な書物ではあるが、読んでいて驚きがないのも確かではある。
一方で「twitter って何?」とか「面白そうならやってみようかと思うんだけど」などと言っている人にとってはこれは打ってつけの入門書である。
「そんな面倒なものを読むより実際にやってみたほうが早い」と言う人もいるのだろうが、まあ、やりながら読んでみたらどうだろう。twitter の可能性が意外に広いことがよく解ってもらえるのではないかと思う。
twitter って本当に面白いですよ。
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