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Friday, July 31, 2009

『村上春樹の「1Q84」を読み解く』村上春樹研究会(書評)

【7月31日特記】 著者名としては「村上春樹研究会」であるが、実体としては第一部を平居謙(詩人)、第二部を綾野まさる(ノンフィクション作家)、第三部を藤枝光夫(書籍編集者)という3人の作者が分担している。

私としては、この本は第三部から第二部、第一部へと逆の順序で読むことを勧める。

第三部は「『1Q84』を読むためのキーワード」と題された、非常にフラットな資料編になっていてとても読みやすい。資料の選び方として目の付けどころも良い。

それに比べて、第一部は著者の個人的かつ一方的な思い入れである。

この平居という人は良く言えば「アクの強い」著者であり、悪く言えば「低俗な」著者となる。読むほうの印象はその両極端の間で揺れるのではないかと思うのだが、私の感想としては限りなく後者に近い。

少なくとも私は彼のように「この小説の中のこれは一体何を表しているのか」「作者は何を表現するためにこのことを書いたのか」などといちいち考えながら読んだりしない。しかも、その指摘は全般に思いつきの域を出ず、いちいち浅薄で、ちょっと馬鹿らしくさえなってくるのである。

書いていて自ら矛盾を来している部分もあるのでそれを指摘して反論を試みることもできるのだが、スペースのむだなのでやめておく。それをする気にさえならない薄っぺらさだということである。

いちいち「どうだ、見つけたぞ! これが核心だ。遂に村上春樹を読み解いたぞ」みたいな感じでやたら力が入りまくって得意になっているのが見えるところが良くない。

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Thursday, July 30, 2009

あらやだ!

【7月30日特記】 最近ちょくちょく女性専用車両に乗ってしまう。いや、いつも通退勤に利用している路線に女性専用車両はない。たまにしか乗らない路線で予期せぬところに、いや、見事なタイミングでそれがあるから、うっかり気づかずに乗ってしまうのである。

それはいつも母が入っている施設を訪れた帰りである。

訪問が許されている時間ぎりぎり一杯までいるので、結果的に帰りはいつも同じ電車に乗ることになる。乗り換え駅で地下鉄を降り、通路と階段を経て別の線のホームに降り、前のほうに行きたいので一生懸命歩いているとそこに電車が入ってくる。

そして、歩を緩めずに進み続けて電車が止まったところでちょうどそのドアから乗り込もうとすると、そこが決まって女性専用車両なのである。

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Tuesday, July 28, 2009

山田辰夫死去

【7月28日特記】 山田辰夫死去。朝刊に載ってた。すごいショック。

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Monday, July 27, 2009

NAS/プリントサーバのトラブルとアドレナリン

【7月27日特記】 Windows Live のトラブルは Microsoft のサポートセンターからもらったメールが何だか要領得なかったのだが、まあ、もともと懸賞応募などに使っていた捨てアドレスだったのであっさり諦めて別のアドレスを取得することにした。

ところが、この新アドレスでも全く同じ現象! どうなってんのかっ!とかなり頭に来たが、頭を冷やしてからやり直したら問題は解消していた。まいっか。

で、一難去ったかと思ったら、今度は家のPCで印刷できないトラブル。

NASをプリントサーバに使っているのだが、ここ数日時々「プリンタが見つかりません」状態になってしまう。

ウチは所謂「インターネット・マンション」である。で、先日マンション内LANのメインテナンスがあった時に、「もしこの工事以降接続が不安定になった場合はネットワークの再設定を行なってください」みたいなメールが来ていたのに無視していたのが悪かったのかもしれない。

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Sunday, July 26, 2009

映画『アマルフィ 女神の報酬』

【7月26日特記】 映画『アマルフィ 女神の報酬』を観てきた。フジテレビ開局50周年記念映画。たまにはそういうのも良いかな、ってな軽い動機で見に行ったのだが、大変良く撮れていてまさに脱帽であった。

ともかく原作のベストセラー小説がある訳でもなく、TVで当たったドラマを映画化する訳でもなく、いきなりこういうオリジナル作品を、全編イタリア・ロケで、しかも社員監督でやってしまう辺りが如何にもフジテレビらしい。却々できることではない。

で、パンフを読むと真保裕一による原作小説があることになっているが、これは結果論であって、そもそも何もないところから真保裕一に依頼してプロットを書かせたのだという。しかも、主演・織田裕二への当て書き。

で、映画のストーリーが固まった時点で、捨てたプロットも拾い集めて小説にしたと言うから驚きである。で、そのストーリーをチームプレーで脚本化したということなんだろうけれど、この映画には「脚本」のクレジットがどこにもないのである。この常識外れ具合もすごい。

で、サラ・ブライトマンの歌をバックにいきなり映画が始まって(なんでサラ・ブライトマンなんだ?という思いは最後の最後まで拭えなかったが)、鍵をもらってホテルの部屋に入って行くのだが凡そ夫婦には見えない2人(織田裕二と天海祐希)のシーンが最初にある。

なんだかよく解らないまま見ていると、その後すぐに1日前のシーンに戻る:

黒田(織田裕二)はテロから法人を守る特務を負った外交官であり矢上(天海祐希)は黒田とは無関係な旅行者だった。母娘でイタリアにやって来た矢上の娘が誘拐され、身代金要求の電話がかかって来た時にたまたま居合わせた黒田が「父親だ」と名乗ってしまったためにその後も矢上のホテルに留まっていたのである。

観客に対するこの辺の説明の仕方が非常に手際が良い。短いシーンで過不足なく描いているので、観客はスピード感を保ったままどんどんドラマに没入できる。おっ、これは良い脚本だ、と思わず膝を打っただけにスタッフロールに「脚本」の文字がなくて2度びっくりした。

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Saturday, July 25, 2009

今日の BGM#29

【7月25日特記】 危ないので普段はあまりやらないのだが、ここのところ network walkman で音楽を聴きながら外出する機会が何度かあった。

今回はその際に流れたリストの一部分。いつもようにステッパー踏みながら聴いたリストではない。

  1. カリキュラム(依布サラサ)
  2. 夜明けのMEW(小泉今日子)
  3. 機関車(小坂忠)
  4. 甘い出来事(小川みき)
  5. 涙のかわくまで(西田佐知子)
  6. くるみ(Mr. Children)

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Friday, July 24, 2009

Windows Live ID にサインインできない

【7月24日更新】 昨日から hotmail に接続できない。と言うより Windows Live のどのサービスにもサインインできない。

まあ、どう見ても Microsoft 側の問題みたいなので、今にネット上で騒ぎになるわ、と思って昨日から何度も検索しているのだけれど、過去には「サインインできません」等の書き込みは見つかるものの、ここ何ヶ月かは誰も何も書いていない。

「げっ、俺だけかよ」と思うと急に不安になるやら、気分が悪いやら。

現象はこうだ:

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Thursday, July 23, 2009

社内試写会『山形スクリーム』

【7月23日特記】 社内の試写会で映画『山形スクリーム』を観た。周囲の反応はあまり芳しくなかったのだが、ひとつ言えることは、これは失敗してこうなってしまったのではなく、徹底的にカルトな線を狙った結果こうなったということである。

山形の片田舎に「落ち武者の里」と謳う御釈ヶ部村がある。都立紅女子高の歴史研究会一行(女教師+女子高生×4)がその村を訪れている最中に、800年前に落ち武者狩りによって殺された侍頭が甦り、その怨みから村人を皆殺しにしようとする。そして、女子高生のうちのひとりはその侍頭の許嫁に生き映しであった。

──てな話で、シリアスなストーリーではなくコメディである。しかも、竹中直人監督が語るように「くっだらない」コメディである。竹中直人本人が甦った侍頭の家臣のうちのひとりと、健康志向集団「御釈ヶ部レッドバロン」のリーダーとの2役を演じている

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Wednesday, July 22, 2009

『六月の夜と昼のあわいに』恩田陸(書評)

【7月22日特記】 短編小説集というものは、書くほうにしても読むほうにしても、これは却々厄介な代物なのである。書く者にも長編とは異なる「書く技術」が要求されるのだろうが、読む側にしても短い分量の中から何かを読み取る瞬発力が試されることになる。

この10篇の小説をいずれも幻想的な作品と総括してしまうのは簡単だが、僕はこれらを端(はな)から幻想的なものを目指して書かれた小説ではなく、結果として幻想的に仕上がった小説だと読み取った。

普段は巧緻なミステリや精緻なファンタジーを描いている作家が、ミステリやファンタジーに特有の、あるいは長編では避けて通れない制約や常套からぬるりと滑り落ちるようにして書いている感じがする。

あたかも酔っぱらいの語り口が「あらぬ方」に飛んで行くように、まるで自由奔放な筋運びに作者自身が遊びながら、にやりとほくそ笑んで書いているさまが目に浮かんでくるのである。

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Tuesday, July 21, 2009

そうめん

【7月21日特記】 今日の夕食:そうめん。

いっつもお中元に酒くれる会社が今年初めてそうめんを贈ってくれたから。酒飲まない夫婦(もっとも妻は時々「一口だけ呑みたい」などと我がままなことを言うのだが)としては、酒もらっても難儀するのである。

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Monday, July 20, 2009

映画記念日

【7月20日更新】 今日は我々夫婦の映画記念日である。「この味をいいねと君が言ったから」みたいな話じゃなくて(笑)、もっと端的に、20年前の今日、僕たちは初めて一緒に映画を見たのである。

あの頃は結婚するなんて夢にも思っていなかった。

1989年7月20日(木)。平日の夜。「海の日」なんて祝日はまだなかった。映画は『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』。映画館は有楽町みゆき座だった。

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Sunday, July 19, 2009

映画『扉をたたく人』

【7月19日特記】 映画『扉をたたく人』を観てきた。

この映画にはいろんな見方があるだろう。

いろんなシーンがある中で、僕はウォルターがタレクから初めてジャンべを習うシーンが一番好きだ。最初こわばっていたウォルターが少しずつリズムに乗ってきて上気して来る。あの感じがとても良かった。

だからと言って、「移民問題は単なる背景であって、音楽に国境はないということこそがテーマだ」なんて短絡的なことを言うつもりはない。

この映画は入国管理の問題については解決策を示さない。希望のないエンディングである。一方でウォルターがタレクから音楽を教わるところでは希望を感じさせてくれる。──それがこの映画の全体像なのだと思う。

解決策を見つけられないまま、あるいは、解決策は見つけられなかったけれど、タレクも、タレクの母のモーナもいなくなってしまった後、NYの地下鉄の駅構内でウォルターはひたすらアフリカの太鼓を叩き続けるのである。それがこの映画なのだと思う。

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Saturday, July 18, 2009

続々・はてしないトイレ談義

【7月18日追記】 トイレの話はホームページのほうにもここにもたくさん書いています。

  1. はてしないトイレ談義(本記~追記4)
  2. 続・はてしないトイレ談義(本記~追記2)
  3. はてしないトイレ談義(番外編)

さて、今回はこんなものを見つけてしまったので、また書くことになりました。位置づけとしては上記2の続編と言うことになります。

Everyonesroom これは図柄としては『続・はてしないトイレ談義』に書いたものと同じです。あの時は文言が「だれでもトイレ」だったものが、今回は「みんなのトイレ」──私が書きたい趣旨は前回と同様です。

「みんなのトイレ」って何ですか? 単純に考えれば「公衆便所」と同義? いや、書いた人はそういうつもりじゃないんですね。だって、車椅子のマークがありますから。

本来は障害者用なんです、多分。ただ、障害者用と書いてしまうと健常者が全く使えない。そうではなくて、本来は障害者用なんですが空いていれば健常者も使って良いですよ、というニュアンスが表したかったのです(今回はまさにそういうボディ・コピーがついてます)。

しかし、なんでまたその気持ちがこういう表現になるんでしょう? よくよく考えてみたら意味ないんですもん。

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Friday, July 17, 2009

Smile for me

【7月17日特記】 沢田研二という歌手がいます。愛称はジュリーです。最後の大ヒット曲を飛ばしてからほぼ四半世紀が過ぎているので、30歳未満の人は全く知らなくても不思議はありません。

1960年代の終盤に"グループサウンズ"を代表するバンド、ザ・タイガースのボーカリストとして一世を風靡し、GSブームの終焉に合せてGSピックアップ・メンバーで結成したPYG(ピッグ)のツイン・ボーカリストのひとり(もうひとりは萩原健一)として活躍し、70年代以降はソロとして数々の超ビッグ・ヒットを連発しました。

1980年代の前半までは日本のポップ・シーンにおけるカリスマだったと言って良いでしょう。

その沢田研二の数あるレパートリーの中で「隠れた名曲」を挙げるとすれば、私の選曲は以下の通りです:

  1. ザ・タイガース時代『スマイル・フォー・ミー』
  2. PYG時代『自由に歩いて愛して』
  3. ソロ時代『君をのせて』

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Wednesday, July 15, 2009

『墜ちてゆく男』ドン・デリーロ(書評)

【7月15日特記】 これを読めばアメリカ人にとって9.11同時多発テロがどれほどとんでもないものであったかが分かる。いや、これを読んでも日本人には解らない、少なくともアメリカ人と同じ感情を共有することはできない、ということが解るのかもしれない。

あの日、いやしくもテレビ局の編成部員であり緊急事態担当の1人であった僕にとっても、あれは途轍もなくショッキングな事件だった。でも、アメリカ人のショックは多分、そんな風に言葉で表せるレベルを遥かに超えていたということなのだろう。

だから、デリーロは事件から何年も経ってからこんな長編小説を完成せざるを得なかったのだろう。

あの瞬間、WTCで勤務していたキースは九死に一生を得た。そして、手には誰のものか判らないブリーフ・ケースを持ち、無意識のうちに別居中の妻の家に戻っていた。

一旦は破局を迎えたはずの夫婦だったが、妻のリアンもまた「そばに誰かいてくれること」を無意識に求めており、まるでなにごともなかったかのように息子のジャスティンとの3人の生活が戻ってくる。

やがて、キースはブリーフ・ケースの持ち主を突きとめて訪ねてみるとそれはアフリカ系の女性で、あの日のことを語り合ううちに肉体の関係を持ってしまう。

──などとあらすじを書くと安っぽいドラマにしか見えないのだが、この小説は安っぽくもなければドラマでさえない。むしろドラマにならない苦々しさを延々と描いている感がある。

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300,000=200×1,500

【7月15日特記】 切りの良いところにくるといつも書いていた記事なので、今回も書きます。

昨夜このブログのアクセス・カウンタが 300,000 を回りました。

随分ペースダウンしました。20万から 25万までに要した日にちが 147日だったのに対して、この 5万については 183日もかかっています。平均PV で言うと 341回/日から 273回/日への大幅ダウンです。

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Tuesday, July 14, 2009

十人十色とはよく言ったもの

【7月14日特記】 misono が好きだ。好き嫌いがかなりはっきり分かれるタレントだと思うのだが、実は僕は好きだ(実姉の倖田來未は特に好きでも嫌いでもない)。

『ヘキサゴン』では相変わらずのお馬鹿タレントぶりを余すところなく発揮してくれているが、それがみじめだったり見苦しかったりしない(少なくとも僕にとっては)。そう、少なくとも僕にとってはとても可愛い。

「ああ、俺がもっともっと若かったならきっと結婚したいと思っただろうな」とは言わない。結婚はしたくない、多分。

ただ、もしも人生の最後の何年間かを彼女のような女性と過ごせるとしたらとても幸せなのではないかな、などと、この齢になって急にそんなことを思うようになった。

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Monday, July 13, 2009

大阪駅前第4ビル

【7月13日特記】 サマー・ジャンボ宝くじを買いに行ったら3億円が展示してあった。この写真では照明がキンキラキンすぎてよく分からないだろうが、300millionyen1

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Sunday, July 12, 2009

金属の味

【7月12日特記】 例えば片手に荷物を持って片手で鍵を開けようとしている。が、その前に宅配ボックスに荷物が届いていることが判り、それを取り出すために片手に持っていた鍵を一旦咥える、なんてことしないだろうか?

そして、そんな時、金属の味がするよね?

僕らは何故だか小さい頃から「金属の味」を知っている。どうやって知ったのか記憶はない。血の味にも少し似ている。血には鉄分が含まれているので金属と同じような味であっても辻褄が合うところが、むしろ妙な感じがする。

さて、何故鍵を咥えると金属の味がするのだろうか? 別に鍵を齧って喰ったわけでもないのに・・・。

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Saturday, July 11, 2009

映画『インスタント沼』

【7月11日特記】 映画『インスタント沼』を観てきた。この監督はあまり好きではないのだが、割合評判が良かったので──。

実は一番印象に残ったのは次から次へと繰り出される麻生久美子の多彩でとんがった衣装だったのだが、映画本編のほうも、果たして三木聡監督・脚本でなければ誰も思いつかないようなゆるくて奇抜で軽快なコメディになっていた。

タイトルのこのアンバランスさ、言葉としての座りの悪さもさることながら、だいたい「インスタント沼」なんてものを思いつくところが発想なり視点なりの独創性である。あらすじ書いても仕方がないのでここには書かない。が、とても面白い。観れば分かる。

そして、テンポが速い。冒頭の昔の8ミリ風の早送り映像もそうだが、そのテンポはそのまま映画の最後までずっと継承される。話はゆるいのにテンポは速いのだ。そして、その辺りのアンバランスがまたなんとなくおかしい。

訳の解らん台詞や仕種や筋だらけなのだが、そんな中にある種ギャグとして放り込まれている「うまく行かないときは水道の蛇口をひねれ!」なんてのがなにげにこの監督らしいメッセージになっていたりするのだ。そういうところを楽しめば良い映画だと思う。

バカやってるのに背景の画がとても綺麗だったりするところもなんとなくおかしい。

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Friday, July 10, 2009

twitter 再び

【7月10日特記】 twitter がここに来て日本でも急に盛り上がって来た、ように僕は感じているのですが、そんなことないですか?

そう言えば、随分前に twitter に加入してみたものの全然面白くなくて2~3日で脱退したなあ、確かこのブログにも書いたはず、と思って検索してみたら、なんと2年前の5月でした

そうか、俺はそんな先端を走ってたんだ、と改めて感嘆しました。

あの頃すでに「ついった」などという書き方があったかどうかは知りませんが、少なくとも今ほど一般化してなかったのは確かです。

それであの時の記事にも書いたのですが、この twitter って奴は同じように twitter をやっている知り合いがいるか、あるいは最低でも twitter をやっている有名人の大ファンであるかでないとちっとも面白くありません。

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Wednesday, July 08, 2009

続「便所飯」を考える

【7月8日追記】 昨日書いたことについてもう少し思い巡らせてみた。

たとえば僕らが学生だった頃、なんて言うともう30年前のことだから、そんな話参考にも何にもならないから聞きたくないと言われるかもしれないが、まあ、構わず話を続けると、僕らが学生だった頃は、食堂でひとりで飯食ってる奴は別に珍しくも何ともなかった。

ある貧乏学生はいつもひとりで小ライスをおかずに大ライスを食っていた。あのころ学食で大ライスが多分70円、小ライスが40円くらいだったから、あれが一番小額で満腹になる組合せだったのかもしれない。

僕らはいつも柱の陰から彼の食事姿を見て「きっといつか栄養失調で倒れるぞ」と笑ったり心配したりしてたけど、ひとりで飯食ってること自体をとやかく思ったことはなかった。そういう時代だったんだろう。

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Tuesday, July 07, 2009

「便所飯」を考える

【7月7日特記】 朝日新聞が昨日の夕刊に若者の「便所飯」の記事を書いて物議を醸しているらしい。関西版では見なかったので、きっと関東ローカルの記事なのかな? 1面トップだったというから驚き。

まあ、見出し読んだだけで想像はつくのだけれど、最近の大学生などは独りで食事をしているのを見られて「一緒に食べてくれる友だちがいない奴だ」と思われるのが怖くて、なんと便所の個室に籠って食べるのだという。

すでに「一体何を根拠に便所飯が“広がっている”と書いたのか?」との異論も出ているらしく、どこまで信用して良いのか判らないが、ま、学生の中にある程度そういう心情が共有されているというくらいの真実性はあるのではないかと想像する。

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Monday, July 06, 2009

『ウェブはバカと暇人のもの』中川淳一郎(書評)

【7月6日特記】 僕が惹かれたのは『バカと暇人』という扇情的で挑発的なタイトルではなく、『現場からのネット敗北宣言』というサブタイトルのほうだった。そこには「対岸の火事」でも「傍目八目」でもない、言わば膝までぬかるみに浸かってしまった現場的な悲痛な叫びが感じられる。

高みからでも遠くからでもなく、斜に構えるのでも卑屈になるのでもなく、全ての現象の渦中にあって身を以て獲得した実感が込められている。──僕はそこに共感してこの本を手に取り、読み終えてやはり否定できない共感がある。

この本は全てのウェブ万能論的な言説に対する異論であり、「はじめに」のパートでは象徴的に『ウェブ進化論』(梅田望夫・著)が槍玉に挙げられている。

そして、当の梅田望夫氏がこの本を読んで「彼の書き方はフェアだなという感じはちょっとしたんですね。そう言われればそういう切り分け方はあるんだろうなと思った」(ITmediaのインタビュー)となまじ否定的でもないことを言っているように、どうしようもなく痛いところを突いているのである。

多くを語らないままウェブ評論的な仕事から手を引いてしまった梅田氏は、まさにこの本にあるような障壁にぶち当たってしまったのではないだろうかと想像がつく。

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今日の BGM#28

【7月6日特記】 今日はコメントなしで。

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Sunday, July 05, 2009

映画『MW ─ムウ─』

【7月5日特記】 映画『MW ─ムウ─』を観てきた。どんな話なのか知らなかったのだけれど、手塚治虫原作というところに魅かれた。やはり手塚ファンが多かったのか年配の客が目立つ。いや、それよりもスカスカの入りであることのほうが目立つか(笑)

ただ、原作は良いとしても、なんか聞いたこともない監督だし、ひどく未整理な部分が多い作品になっていたりしまいか、と心配しながら見に行ったのだが、なんのなんの、前半はかなりの良い出来だ。

冒頭はタイでのロケだ。しかも誘拐事件の身代金受け渡しの場面。犯人の結城美智雄(玉木宏)がタイ警察と日本から応援に来た沢木刑事(石橋凌)と橘刑事(林泰文)を次々に欺いて行く。

まんまと身代金を奪われた後、「あいつが犯人では?」と気づいた沢木が結城を追う。モノレールに乗った沢木を追ったが乗り逃がし、今度はタクシーを強奪して追いかける。

このカーチェイスが、日本映画ではちょっとありえないくらいよくできている。そして、車を棄てて走る沢木。ARB のボーカリストだった頃の面影もなくぶざまに中年太りしてしまった石橋凌が大汗かいて走る、走る! スマートで汗ひとつかいてなさそうな玉木との対照も良し。

道が狭くてゴミゴミしてて、やたらと人が溢れているバンコクという土地をうまく活用して表現した画作りだった。

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Saturday, July 04, 2009

定年を考える

【7月4日特記】 昨日会社で話していて、「我々が若かった頃の上司って、みんななんかやたら偉かったよなあ」という話になった。

「偉かった」というのは、1)持っている権限が強かった、という意味と、2)とても偉そうにしていた、という意味の両方である。

するとこないだまでの僕の直属の上司だった人が「あの頃は55歳定年やったからなあ」と言いだした。

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Thursday, July 02, 2009

補足:Firefox 3.5

【7月2日追記】 昨日書いた記事にTBしてもらって、大事なことを書き漏らしていることに気がついた(よって今回は逆にトラックバックさせてもらった)。

そう、確かに速くなっている。

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Wednesday, July 01, 2009

Firefox 3.5

【7月1日特記】 Firefox 3.5 がリリースされた。早速ダウンロード/インストールしてみた。

で、このブラウザのこのバージョンの売りは HTML5 に準拠して video タグや audio タグが使えるということ。

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