当たれ!
【5月14日特記】 映画『グラン・トリノ』の記事でペア鑑賞券が当たったと書いたが、一体今までの生涯でどんなもんが当たったっけ、と振り返ってみた。
ちなみに、この鑑賞券は新聞の購読者向けのサイトのプレゼントで当たった。映画の切符が2枚だから 3,600 円相当。前売り券の一種だと考えれば 2,600 円相当である。
その程度の金額のものであれば結構いろいろ当ててきたような気もするが、所詮その程度の金額のものである哀しさよ、ほとんど思い出せない。
ただ、生まれて初めて当たったものはよく憶えている。
──中学生の時ラジオ番組のプレゼントでもらったポール・マッカートニー&ウィングスのLP『レッド・ローズ・スピードウェイ』だ。特別ほしかったアルバムでもなかったのだが、当たったことがめちゃくちゃ嬉しくて、良いアルバムでもあったから何度も何度も聴いた。
ちなみに、それより少し前にラジオの電リク番組(って、分かるかな? 「電話リクエスト番組」ですよ)にリクエストしたのが生まれて初めて採用されて、番組で名前を読んでもらった時の感激も忘れない。翌日学校に行ったら、それを聞いていた同級生がいたのも嬉しかった。
話は元に戻って、あと、当たったものって何だろう?
僕の初海外旅行はハワイだったのだけれど、これは母が近所の商店街の福引で当ててきた旅行だった。と言っても、「ハワイ旅行ペア無料招待」ではなくて、「パック旅行を幾分割引します」という騙しみたいな賞品だったけど。
いずれにしても、せっかくの機会だからと母は(彼女にとっても初の海外旅行だったが)清水の舞台から飛び降りてハワイまで行くことにして、通訳係として大学に入ったばかりの僕を選んだのであった。
僕自身が当てたものとして一番高価だったのは、「読書週間」にジュンク堂で本を買ったら「図書くじ」なるものがついてきて、それで当たった図書カードだった。──なんと 10万円分。これは驚いたなあ。
あと、金払わないと当たらないんだけど、ジャンボ宝くじでは5万円が2回かな。こないだ BIG で4等 12,210 円当たった。
と、こうやって並べると随分当たってるように思うが、それはほとんど何にも応募せず、宝くじも買わない人と比べると当たっているだけのことで、当選/応募の割合を考えると、どうなんだろ、多分大したことないと思うな。
そんなにいろいろ応募しているのかというと、ま、割合まめにやってるかも。昔みたいにハガキ代や電話代がかかることもなくネットで応募できるようになったのが大きいね。
でも、宝くじは言うまでもないけど通算大赤字ですよ(笑)
なのになんで買うかと言うと、もちろん買わないと絶対に当たらないからではあるのだけれど、そういう直截な理由だけではなくて、言わば当たった時の驚きと喜びを買おうとしているのかもしれない。
映画評の冒頭にも書いたが、『グラン・トリノ』は特段に観たい映画でもなかった。
でも、当たると嬉しくて、「見よう見よう」「行こう行こう」ということで夫婦で見に行った。そしたらそれがとても良い映画だったので、なおさら嬉しくなった。
当たるっていうことは、こんな風に何かの好循環のスタート地点であるような気がするんですよね。だから何度も応募したり、宝くじを買ったりしたくなる。
──そういうもんだと思いませんか?
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