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Wednesday, May 27, 2009

きらきら光る硝子坂

【5月27日特記】 「ねえねえ、高田みづえって憶えてる?」

と妻が訊く。

「ああ、相撲取りのおかみさんになった人でしょ?」

「そう、若島津」

「あ、若島津か」

「そう、若島津」

聞けば職場で「高田みづえのファンだった(と言うか、今でも好きだ)」と言う人に遭ったのだそうだ。で、若島津夫人であることはすぐに思い出したのだが、どんなヒット曲があったのか記憶がはっきりしない。

逆に僕は若島津という固有名詞は忘却の彼方だったが、妻に、

「で、どんなヒット曲があったっけ」

と訊かれて、

「『硝子坂』、『私はピアノ』、『そんなヒロシに騙されて』。多分ヒットしたのはこの3曲だけだと思う」

とスラスラと答えてしまった。

妻が思い出せたのは『私はピアノ』だけだったらしくて、

「ああ、あったねえ、『硝子坂』! どんな曲だっけ?」

と言うのだが、2人とも最後の歌詞が「硝子坂」だったことしか思い出せない。

ところが、その1時間後、お風呂に入ろうとしていた妻が突然、

「あ、分かった! ♪きらきら光るー、ガラスぅざかー、だ」

とエンディングを思い出した(ちなみに「き・ら・き・ら・ひ・か」は4拍=1小節を3連符×2に分割している)。

それから翌日になって、突然僕が、♪かなーしいーのでーしょうと、夢ぇのーなかー、と唄い出しを思い出した。

人間の記憶って面白いねえ。一度定着したものは、何かのきっかけでふっと思い出すことがある。依然として2人ともサビの入り口のメロディが思い出せないのだが、これもそのうち突然思い出しそうな気がする。

認知症の母が5分前のことはまるで憶えていないのに、70年前のことを鮮明に憶えているのは、年を取って思い出す力が衰えたのではなく、記憶として一旦しっかり定着しているかどうかの違いなのだなあ、と関係のないことをしみじみと思った。

母の子供時代の思い出もそう、僕らの青春時代に聴いたヒット曲もそう、記憶にしっかりと定着したものは必ず思い出せるのである。

てなことを思いながら、一応気になって調べてみたら、なんのこたぁない。高田みづえには10万枚超のヒット曲が11曲もあった。

  1. 硝子坂(島武実作詞/宇崎竜童作曲)
  2. だけど・・・(島武実作詞/宇崎竜童作曲)
  3. ビードロ恋細工(島武実作詞/宇崎竜童作曲)
  4. 花しぐれ(松本隆作詞/都倉俊一作曲)
  5. 女ともだち(松本隆作詞/筒美京平作曲)
  6. 潮騒のメロディー(斉藤仁子日本語詞/F・ミルズ作曲)
  7. 私はピアノ(桑田佳祐作詞作曲)
  8. 愛の終りに(花岡優平作詞作曲)
  9. ガラスの花(谷村新司作詞作曲)
  10. そんなヒロシに騙されて(桑田佳祐作詞作曲)
  11. 秋冬(中山丈二作詞/堀江童子作曲)

他にも9万枚台のヒットが3曲──『パープルシャドウ』(松本隆作詞/都倉俊一作曲、ここまで77年3月のデビュー以来連続5作が9万枚超)と『涙のジルバ』(松宮恭子作詞作曲)、『夢伝説』(竜真知子作詞作曲)。

うーむ、僕が最初に挙げた3曲を除く残りの11曲のうち『だけど・・・』くらいしか思い出せない(それも辛うじてタイトルだけ)。

何が定着したものは思い出せる、だ?

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