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Tuesday, December 02, 2008

PC雑誌のQ&Aコーナーを推察する

【12月2日更新】 僕は『日経パソコン』という雑誌をもう何年も読んでいるのだが、読んでいていつも不思議に思うのが読者からの質問コーナーである。

こういうコーナーはまだインタラクティブなメディアというものがなかった時代の遺物であると思うのだが、いまだにしぶとく生き残っているのである。

そもそもPC雑誌を読む人はPCを使う人だろうし、今やそのうちのほとんどはインターネットに繋がっている人のはずだ。であれば、雑誌に投稿なんかするより Web で検索するほうがよっぽどてっとり早いと思うのだが・・・。

こういう投稿をする人って、一体どういう人なのか想像がつかない。ひょっとして昔のラジオ番組みたいに放送作家が一般人のふりしてハガキを書いたりしてるんじゃないだろうな、などといらぬ想像までしてしまう。

単に Web で検索するのと雑誌に投稿するのとどっちが簡便か、どっちが満足の行く回答をもらえるか、という問題ではない。

まず、質問のハガキを出してから回答が雑誌に掲載されるまでに随分なタイムラグがある。現に今、何か困っていることがあって質問するのだろうに、回答される号が出るまで辛抱強く待てるのか?

にも拘わらず Web 検索ではなく、こんなアナログな方法に頼ろうとするのは、結局PCやネットの初心者で、うまく検索できない人たちなんだろうか?

そう言えば、かつて「検索サイトの上手な使い方を教えてください」というのが載っていた記憶がある。なるほどそういう人なら雑誌のQ&Aコーナーに頼るのかもしれない。

しかし、投稿という方法にはもうひとつ決定的欠陥があって、何かと言うと、Q&Aのコーナーは原則として1号につき1題か2題なので、そもそも自分の出した質問が採用される可能性が低いということである。

別に採用されなくても良いのか?

あ、そうか! この人たちは自分の疑問が解決されることよりも、多分自分の名前が雑誌に載ることが楽しみなんだ。

同じような経験をどこかでしたような気がして考えてみたら、これは僕らの中学生時代に全盛だったラジオの電話リクエスト(「電リク」と略した)番組だ。

僕らは必死になって電話をかけた。僕も経験があるのだが、採用されて名前が読み上げられ曲がかかった時のあの嬉しさと誇らしさは忘れられない。

そうか、いまだにそんなアナログな人はいるんだ、と言うより、昭和的な喜びは健在なのだ。うーむ、やっぱり不思議。僕自身にはもうそういう喜び方はあまりないので。

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Comments

通りすがりの者です。

雑誌社の知り合い曰く、あれは「Web上」での質問からネタになりそうなものをピックアップして掲載してるだけで、既に回答済みのものらしいです。

推察に水差してスミマセンでした

Posted by: | Friday, December 05, 2008 14:02

> 通りすがりさん

あ、なるほどね。ありそうな話です。でも、そういう手法って今に問題になりますよね、きっと。

それから、コメントで情報もらってるわけだから、水差してもらって全然構いませんよ。どうもありがとうございました。

Posted by: yama_eigh | Friday, December 05, 2008 17:22

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