TBS『流星の絆』
【10月27日特記】 かつては1週間に8本の連続ドラマを見ていたくらいのドラマ好きだった私ですが、年のせいなのかどうかは分かりませんが、近年ではクールごとに新ドラマをチェックするのでさえせいぜい1本か2本で、実際に見続けるのは1本あるかないかです。
そんな中で、今季は一応3本トライアル視聴したのですが、その中でTBSの『流星の絆』が残ってきました。まだ2回終わったところですが、却々面白く、多分最終回まで見るだろうと思います。
ドラマ全体の評価は、やはり最終回が終わってからするのがフェアなんでしょうけど、始まったばかりの段階で私が気づいた肯定的側面を少し書き留めておきたいと思います。
それは組合せの妙です。
ともすれば暗く重くなってしまいがちな東野圭吾作品を宮藤官九郎に脚色させたこと。これによって台詞にギャグが混じり、ストーリーに遊びが出て、重苦しさが払拭されました。
このことについては異論のある視聴者もいるでしょう。特に東野圭吾のファンなら原作の方が良かったと言っても不思議ではありません。
しかし、私なんぞは、東野圭吾とクドカンという組合せ、よく考えたなあと感嘆してしまうのです。そして、テレビドラマの企画としてはこういうのアリなんじゃないかなあと思うのです。見やすくなったんじゃないかなあと感じるのです。
そして、その組合せに呼応するかのようなプロデューサ2人体制:
ひとりは磯山晶。ご存知TBSのクドカン番です。宮藤官九郎とのコンビで数々の話題作を放ってきました。でも、確かに話題作なんだけど、確かに一部の熱狂的な支持は得られるんだけど、視聴率的には今イチ──というのがいつものパタンでした(唯一の例外が『タイガー&ドラゴン』かな)。
その磯山晶と組んだのが那須田淳。こっちはもうちょっと正統派、あるいはベタな感じ。同じく東野圭吾原作の『白夜行』では演出に当たり、その後は『涙そうそう』や『あいくるしい』のプロデュースを手掛けてきた人です。
この2人の組合せも、誰が考えたんだろ、よく考えたもんだと私は感心するのです。
そういう斬新な組合せが巧く行くって本当に気持ち良いことです。その気持ち良さがちゃんとドラマに現れているような気がして、それを好感して私はこのドラマを見ています。
オヤジである私には二宮和也・錦戸亮という2人の若い男優にはあまり興味はないのですが、戸田恵梨香はとても魅力的だし、また尊敬して止まない名優・三浦友和もいつも通りの存在感です。
この先がとても楽しみです。
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