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Saturday, July 12, 2008

映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』

【7月12日特記】 映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』を観てきた。監督もキャストも同じだが、ひとことで言って前作より遥かに出来が良い。

  1. CGや特殊メイクなどの特撮部分が進化している。格闘シーンでも実写と違和感なく絡み、リアリティと迫力のある映像になっている。
  2. 原作にどれだけ忠実かという観点からするとコアな水木しげるファンから異論があるかもしれないが、映画として見ると前作よりそれぞれのキャラがしっかり立ってきた。特に田中麗奈の猫娘。
  3. 今回はレギュラーメンバーの鬼太郎ファミリーのひとりひとりに見せ場がある。特に大泉洋のねずみ男が大活躍。この俳優の巧さを改めて感じさせられた。
  4. 筋運びに甘いところがあったり、台詞廻しにもぎこちないところがあったりするが、ギャグの利いた台詞満載で結構楽しめる台本になっている。
  5. 緒形拳や寺島しのぶ、萩原聖人など実力のある役者が参加してしっかりとした芝居を見せてくれる。緒形拳を見ていると、「こんな映画でも名優が演じるとこれだけの尊厳と現実味が出てくるのか」と驚嘆した。確か2005年の映画『妖怪大戦争』では忌野清志郎がぬらりひょん役だった。同じぬらりひょんでもこれだけ格が違う。
  6. 女優たちが良い。寺島しのぶの狂い様の見事さ。北乃きいの目の強さと清らかさ。そして中川翔子のいかにもしょこたんらしい妖怪ぶり(ちなみにこの映画で生足の太ももが見られるのは子泣き爺の間寛平と文車妖妃の中川翔子だけである)。

いやあ、楽しんだ楽しんだ。

で、これだけ特殊メイクが濃いと誰だか分からない役者が続出。どうせだからここには一切書かないことにするが、「これ一体誰なんだろう?」と悩みながら見終わって、キャストを見て納得するどころか再びびっくりする。特に蛇骨婆。参ったね、これは。シャーッ、シャッシャッ。

パンフにもある通り、1作目は楽しい妖怪譚。打って変ってこの2作目では呪いとか恨みとか人間の愚かさとか、少しくそういうダークな面が出てきた。下手するとわざとらしくなってしまうところを緒形・寺島・北乃らの好演で抑え切ったという感じか。

第1作でも感じたことなんだが、本木監督って田中麗奈のことが相当好きなんだろうね。

スタッフ/キャスト・ロールの後、もう1シーンあるのでそれを見てから席を立とう。

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