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Saturday, June 21, 2008

映画『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの伝説』

【6月21日特記】 映画『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの伝説』を観てきた。

普段から「あまりハリウッド映画は見ない」と書いてはいるが、そう、これは珍しく第1作からずっと映画館で観てきた映画だ。しかも、前作の『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』は妻と初めて観た映画だった。1989年7月20日(翌々年に僕らは結婚している)。有楽町みゆき座。

あれから6911日が過ぎた(PCのおかげでこういう計算が簡単にできるようになったことがとても嬉しい)。

続編ができると聞いて最初に思ったことは(多くの人がそう思ったのではないかと思うが)、ハリソン・フォードって今何歳だっけ?ということだった。それはつまり、まだあんな役できんの?という疑問であった。

アクション系の映画をシリーズものにすると、主人公の役者が老けて行くのとの競争になってしまい、時として悲壮感が漂ってしまったりするものだ。

アクションスターだってもちろん老ける。だが、スーパーヒーローは老けたりしない。──この現実と理想の相克である。

しかし、この映画ではハリソン・フォード=インディ・ジョーンズはちゃんと老けている。そう、こういう作り方があったのである。それがこの映画で一番嬉しいところだった。自分が老けてきたせいだろうか(笑)

カレン・アレン=第1作で登場したマリオンもなかなか堂々とした魅力的なおばはんになって出てきて、これもなーんか嬉しかったなあ。

インディは昔より体力が落ちたみたいで、動作も心なしか少しもたもたしており、若かったころほどカッコ良くもない。しかし、不死身であることには違いない。不死身であることはこの4作を通じていささかも揺るぎのない事実である。

いくらなんでも冷蔵庫がそんだけひっくり返ったら首の骨折って死んでるだろ、とか、「3回落ちて」3回ともケガ人なし・行方不明者もなしって、インディだけじゃなくて5人そろって不死身かいっ!などと、突っ込みどころ満載ではあるが、この息をもつかせぬアクションの連続はこのシリーズを通じて全く衰えを知らない。

細かいことはもう書かないが、溢れんばかりのアイデアを溢れんばかりの資金で見事に実現してくれていて、いやあ、飽きないです。いつものような古代史=宗教=伝説=神秘みたいな世界から飛び出して、今回はちょっと宇宙っぽいところに行って変化をつけてきている。そして、さらに、今回は敵のトップが女である(ケイト・ブランシェット、このロシア訛りの英語が凄いよ!)

だから19年ぶりのインディには現実感と親近感があり、ストーリーには適当に新味があり、決して陳腐なマンネリ作品には堕ちていない。

ほんで、今作は(前作に引き続いて、いや、前作を伏線として、と言った方が良いかも)アメリカ人が大好きなファミリー路線・家族の絆ものでもある。

アメリカ人は言うことないだろ。日本人もあまり言うことないかな。

ただ、妻は「まあ、面白いのは面白かったけど・・・」。

ハリソン・フォードは今年66歳になる。で、ウチは今年で結婚18年目。

捨てたもんじゃないと思うんだけどな。え、何が、って?

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Comments

今日、娘と東宝シネマズで朝一のを観てきました。
期待しないでおこうと心の準備はできていたものの。。。
あーーーオモロカッタ。
ハリソンフォード、貫禄たっぷりでぷっくりbellyをご披露くださいましたが、いやはや66歳(ビックラ)とは思えないわん。
ハリソンフォードは、アメリカン・グラフィティからの追っかけ。
最後のシーンは、女心としてはええ加減にせーよ、と膝を叩いて突っぱねましたが、娘はJr.に首ったけ。
時の流れをしみじみと痛感いたしました。
ケイト・ブランシェット、「エリザベス」の時からただ者ではないぞと思ってましたが、あの訛りはお見事ですな。
アメリカ、オーストラリア、イギリスの生活経験から来るのかな。
彼女が今回は主役だと、内心。
悪者にせよカワイイやん。

Posted by: はな’ちゃん | Sunday, June 22, 2008 22:28

> はな’ちゃん

ども、長文のコメントありがと。映画1本でこんだけ書けるのならブログ持ってみたらいかが?

Posted by: yama_eigh | Sunday, June 22, 2008 22:46

はっはっは~
案外yama eigh の追っかけやたりして。
不気味

Posted by: はな | Sunday, June 22, 2008 23:19

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