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Sunday, June 29, 2008

映画『西の魔女が死んだ』

【6月29日特記】 映画『西の魔女が死んだ』を観てきた。

梨木香歩の原作小説は読んだ。が、原作を読んだのでその流れで観たという訳ではない。原作の文庫本を買ったのはこの映画の予告編を見たからであり、映画は多分その時から観るつもりでいたのである。

何よりもこの作品の監督が長崎俊一だということが驚きで、そのことが映画を観る一番大きな契機であったかも知れない。予告編を見て僕は思った。

これは従来の長崎俊一のテーストだろうか?
彼もこういうものを作る年齢になってきたということなのだろうか?

僕にとっては『九月の冗談クラブバンド』以来、なんと26年と1ヶ月ぶりに映画館で観る長崎俊一作品である。

この長崎にしても『丘を越えて』の高橋伴明にしても、あるいは『相棒』の和泉聖治にしてもそうなのだが、ここ数年の邦画バブルのおかげで、ここのところインターバルが長くなっていた監督たちが再び地表に這い出てきたのは喜ばしいことだと思う。

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Saturday, June 28, 2008

映画『ぐるりのこと。』

【6月28日特記】 映画『ぐるりのこと。』を観てきた。橋口亮輔監督の6年ぶりの作品。

僕は橋口監督のことをずっと自分とは違う世界にいる人だと思っていた。だから、彼の作品も観たことがなかった。それが、妻が観ようと言うので6年前に初めて『ハッシュ!』を観てぶっ飛んだ。

それは人と人との繋がりを描いた映画であった。人と人とが繋がるにはいろんな形がある。家族や友人のこともあるし、仕事上の繋がりもあれば、恋愛のこともある。そして、その恋愛にしても異性間のものもあれば同性間のものもある。──それだけのことだった。

僕はゲイ映画というレッテルで橋口作品を敬遠してきた自分を恥じた。そして、この『ハッシュ!』という映画は、同性愛に対する僕の偏見をかなりの部分一気に(全部とは言わないが)吹き飛ばしてくれた映画だった。

今回は異性間の、そして、夫婦の物語である。この夫婦と彼らのぐるりの、1993年からの10年間の話。

美大出身で、靴の修理屋から法廷画家に転じたカナオ(リリー・フランキー)と、同じく美大出身で出版社に勤める翔子(木村多江)。子供ができたことで女にだらしなかったカナオとの生活も安定するかと思われたが、生まれた女の子はすぐに死んでしまう(位牌が映るだけで他に一切の説明はない)。それ以来、翔子は次第に鬱に落ち込んで行く。

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Friday, June 27, 2008

Firefox3 便り#2

【6月27日特記】 会社で Firefox 3 を使っていて意外なことを発見。なんと、Silverlight が動かないのである。

ご存じのとおり、Silverlight は Microsoft 社版の Flash である。部下からは「えらいニッチなところに気づきましたね」と言われたけど、IE と Firefox の競合関係を考えれば起きても不思議はない事態である。

しかし、そりゃ変である。Firefox 2.0.0.14 では問題なく動いていたのである。バージョンアップして不適合ってか?

でも、枠の中に動画が現われずに「適合性をチェックしてください」という文字が出ている。で、そこにあったボタンをクリックすると、適合性一覧表のページに飛ぶ。そしてそこにはブラウザの種類が書いてあって○×がついている。

でも、その表には Firefox 1.5 と Firefox 2 はあるのに Firefox 3 がないのである。
そんなのアリかい?

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Thursday, June 26, 2008

『iPod をつくった男』大谷和利(書評)

【6月26日特記】 示唆に富んだ面白い本ではある。ただし、期待したほど exciting な内容ではなかった。やっぱり僕らはスティーブ・ジョブズというスーパーカリスマには仰天するようなエピソードが山ほどあるはずだ、と知らず知らずのうちに期待してしまうのである。でも、ジョブズは天才ではあっても奇人でも変人でもないみたいだ。

著者の大谷和利は1986年以来のマック・ユーザだそうである。僕らのようなマックをほとんど触ったこともないような人間にとってはそれだけで充分な説得力があるのだが、それに加えて彼は前書きでスティーブ・ジョブズのインタビューをしたことがある、スティーブ・ウォズニアックのインタビューをしたこともあるしビル・ゲイツのインタビューも行った等々と書いている。

実はこれを読んでちょっとげっそりしてしまった。これを前書きに書く必要はあるのかな? 20年来の友人だと言うのならともかく、仕事でインタビューしたことがあるって、そんなに凄いことか?

実は本文中にさらりと「ジョブズにインタビューした時に」くらいに書いておくのが正解のような気がするが、きっとこういうことを誇示したくなるだけの人物なんだろうなあ、ジョブズという人は、と深読みして納得してみる。

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Windows Vista SP1

【6月26日特記】 Windows Vista SP1 を入れた。

そもそもは昨夜(と言うか、正確には今日の未明)寝る前に更新の通知があったのであるが「1時間以上かかる可能性がある」と書いてある。

大体においてインストールの際にトラブルは起こりやすいものなのでスタートさせておいてそのまま寝る気にもならず、また、どうせ何回か再起動等の操作を手動でする必要があるだろうから一旦スタートさせると寝る訳にも行かず、かと言って今から1時間起きているのはちょっと辛いなあと思って今日になってしまった。

で、一瞬「あれっ、SP1って入れなかったっけ?」と思ったのだが、すぐに勘違いだと気がついた。

あれは Windows XP SP3 だ。これとは別のPCでこないだやったばかり。世間的にはかなり、個人的にもちょっとトラブった。

さて、これはトラブルなくインストールできるんでしょうかね?
インストールはどんなものであれ、何度やったことがあっても、やっぱり少しハラハラする。

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Tuesday, June 24, 2008

蟻の夢

【6月24日特記】 以前どこかに書いたかもしれないが、僕はとてもうまく説明のつく夢を見る。自分の日常生活を振り返ると、夢に出てきた物体や現象、状況などの多くに思い当たる節がある。

あ、そうか、あんなことがあったから夢にあんなものがでてきて、こんなことを考えていたからこんな夢を見たのか、と。

もちろんそれで夢の大半がきれいに説明がつく訳ではない。夢とはもっと漠としたものだ。でも、夢の中に現実との関連が説明できる要素がたくさんあるのは事実である。

だから、目ざめたあと、最近の自分の生活のあのことが夢の中のあれに、このことが夢の中のこれに化けたか、と夢判断の学者よろしくすらすらと分析できたりする。

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Monday, June 23, 2008

浅野内匠頭を思う

【6月23日特記】 最近痛切に感じることがある。一連の事件に限ったことではない。ここ何年かの、世間を騒がせた事件に共通する話である。

いきなり変な喩えから書き始めて何のことだか見当がつかないかもしれないけど、赤穂浪士が江戸の庶民たちによって熱狂的に受け入れられたのは、あるいは、現代においてもその話が芝居の演目として非常に人気が高いのは、彼ら赤穂浪士が、彼らの主君・浅野内匠頭に赤っ恥をかかせた吉良上野介を成敗したからである。

まあ、現代の法の下で言えば、暴力によってものごとを解決しようとするのは大きな過ちである。いや、当時でさえ仇討は禁じられており、従って浪士たちは切腹せざるを得なかった。

それに、吉良上野介は実はそれほどの悪人ではなく、すべては傲慢で小心な浅野内匠頭の逆恨みだったという解釈/説もある。

逆恨みに基づいて47人が寄ってたかって吉良上野介をぶっ殺したとなると、こいつら飛んでもない奴らだということになる。

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Sunday, June 22, 2008

眠りと音楽の法則

【6月22日特記】 久しぶりにCD聴きながら寝てしまった。今日は The Beach Boys の"Pet Sounds"。CDで音楽聴くのも割合久しぶりだが、聴きながら眠りに落ちるのはもっと久しぶり。

でも、昔からよく聴きながら眠ってしまっていた。

別に静か目の流麗な音楽だと寝る、というわけではない。King Crimson でも寝たし泉谷しげるでも寝た。Donald Fagen でも ピチカート・ファイヴでも Love Psychodelico でも Kick the Can Crew でも寝る(あんまり新しいのがないなあw)

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Saturday, June 21, 2008

映画『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの伝説』

【6月21日特記】 映画『インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの伝説』を観てきた。

普段から「あまりハリウッド映画は見ない」と書いてはいるが、そう、これは珍しく第1作からずっと映画館で観てきた映画だ。しかも、前作の『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』は妻と初めて観た映画だった。1989年7月20日(翌々年に僕らは結婚している)。有楽町みゆき座。

あれから6911日が過ぎた(PCのおかげでこういう計算が簡単にできるようになったことがとても嬉しい)。

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Thursday, June 19, 2008

『芝生の復讐』リチャード・ブローディガン(書評)

【6月19日特記】 僕がリチャード・ブローディガンを知ったのはほんの1年半ほど前、柴田元幸の『翻訳教室』という本の中でのことだった。

ご存じのない方のために書くと、この本は柴田元幸教授の東大での翻訳演習の模様を収めた本で、柴田教授と学生たちが課題文(多くは短編小説)ごとに独自の翻訳を仕上げて行くまでのやりとりが収められている。

そして、この本の読者は1)原文、2)演習で柴田と学生が仕上げた翻訳、3)すでに発売されているその作品の翻訳、4)改めての柴田訳、の4通りで1つの作品を読み比べることになる。僕はそんな形でブローディガンの『太平洋のラジオ火事のこと』(Pacific Radio Fire)を読んだのである。

それは明快に分析できるような小説ではなかった。しかし、言いようもなく心惹かれる作品だった。

それで僕は本屋に行ってこの作品が収められている短編集を探したが見つけられず、とりあえず同じ著者による『アメリカの鱒釣り』を買ったのである。しかし、それは「アメリカの鱒釣り」が生きた存在(人間の名前なのか何なのかよく解らない)であったりして、かなりぶっ飛んだ短編集であった。

それに比べて『太平洋のラジオ火事のこと』はあまりあからさまな暗喩ではなく、燃えるのはラジオというちゃんと実体を伴った物体である。しかし、その実体が燃え上がるうちにラジオから流れていたヒット・チャート1位の曲が13位に落ちたりするという不思議がある。

けれど、それは訳の分からない文章なのではなくて、言うなれば一片の「詩」なのである。

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Wednesday, June 18, 2008

いざ Firefox 3

【6月18日特記】 Firefox 3 をダウンロードしてみました。

ダウンロード・サイトになかなか繋がらなかったり(僕の場合それはなかった)、繋がってはいるんだけどダウンロード・ボタンが表示されない(しつこくリロードしてると現れましたが、その前に、そこにダウンロード・ボタンがあるのだと気づくまでにだいぶかかりました)等のトラブルはあったものの、やっぱり今日でしょう。

ギネスブックの世界記録に挑戦する「Download Day」なんだから、今日はやめて明日やり直しなんて言っていてはいけません。

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今日のBGM#8

【6月18日特記】

  1. 茜色の約束(いきものがかり)
  2. 恋のフーガ(小柳ゆき)
  3. 土曜の夜君と帰る(泉谷しげる)

あれれ、たったの3曲かい?というところだが(いや、そんなことを言うほどよく読んでくれている人はいないだろうなあ)、実はステッパーを買い替えたのである。

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Monday, June 16, 2008

Real Player 考

【6月16日特記】 Windows Media がデファクト・スタンダードになって来たために(PCを買い替えて以来)長らくPCから消えたままになっていた Real Player を再インストールしてみる。

それで聞いたことが本当かどうか確かめてみるのだが、あらあら、ホントに簡単に flash のストリーミングがダウンロードできちゃうのね。今まではなんか違法っぽい雰囲気のあるフリーウェアかなんかでやってたことが、白日の下、堂々とできる感じ。

ともかくあっという間に .flv ファイルがPCに保存できている。で、そのままだと専用プレイヤが必要なので(と言うか、Real Player があれば見られるのだけれど、Windows Media でも見られるように)、少しデカくなるけど .mpeg に変換してそっちを保存する。

.mpeg への変換ソフトはネット上にそれこそ山ほど転がっている。

しかし、Real さん、こんなことして良いのかね?

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Sunday, June 15, 2008

映画『休暇』

【6月15日特記】 映画『休暇』を観てきた。

真面目で不器用丸出しの刑務官・平井(小林薫)。彼と再婚する(平井は初婚)ことが決まった美香(大塚寧々)。美香の連れ子・達哉(宇都秀星)は平井に却々なつかない。

平井は達哉との関係は焦っても仕方がなく時間をかけて構築して行こうと覚悟を決めてはいるが、半年前に母が死んだ時に有給休暇を使い切ってしまい、美香との新婚旅行に行くための休みさえ取れない。

そんな時に、死刑囚・金田(西島秀俊)の執行が決まる。その「支え役」を務めれば1週間の休暇が貰える。平井は皆が忌み嫌うその役を自ら志願する。志願した結果、先輩職員の三島(大杉漣)の激しい怒りを買うことになったが・・・。

──死刑をめぐるシステムがこういう風になっているという知識は当然ながらなかった。西島秀俊の好演によって刑を執行される側の心情もよく描かれているが、それは僕らにも全く想像がつかない話ではない。それに対して、刑を執行する係である刑務官たちの胸の内に思いを馳せたことなんてほとんどなかった。とてもショッキングな日常である。

そう、刑務官たちにとっては、これが「日常」なのである。そこがもっとも凄惨な点だ。かなりやりきれない話だ。もうちょっと何かシステムを変更して、刑務官にこんな思いをさせないで済む方法はないのか?──それが映画の前半での専らの感想。

いざ刑の執行にあたって教誨師が出てきてウダウダ言うのも聞いていて本当にやりきれない。

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Saturday, June 14, 2008

ひょんなことからオールド・メディアの決定的な弱点を論ず

【6月14日特記】 CX の『古畑中学生』を楽しみにしていたのである。

今日であるということは知っていた。で、新聞のTV欄で放送時間を確かめて、それまでに入浴まで済ませて、時間が来たのでTVの前にどっかと腰を据えて見始めたのだが、あれれ、これはいつぞや見た『古畑任三郎SP』の松島菜々子の回ではないか。

と訝りながら、もう少し辛抱して見ていたのだが、これはやっぱりどう考えてもいつぞや見た『古畑任三郎SP』の松島菜々子の回である。

なんだ、勘違いしてた。今日じゃないんだ。妻によると昼間は同じようにイチローが出た『古畑任三郎SP』の再放送してたと言うし。

で、そこで夕刊を手繰り寄せて確かめたら、やっぱ今日じゃん!!

しかも、今夜7時からで、もう終わってる!(風呂入っているうちに終わってた!)

9時からが松島菜々子が出たSPの再放送なんだけど、(再)マークもないし(編集でもしなおしたということかな?)、再放送とは思えない仰々しいサブタイトルつけて飾りつけたラテ欄だし、ちゃんと『古畑』という文字も入っているので、そこだけ見て勘違いしたのである。

こういう業界で働いているということもあり、古畑のSPなら所謂「深いほうの2H」だという思い込みもあった。

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Thursday, June 12, 2008

今日のBGM#7

【6月12日特記】 25分36秒、3080歩、440kcal

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Wednesday, June 11, 2008

AISASモデルの提唱者

【6月11日特記】 今日IMCで電通の杉山恒太郎氏の話を聞いた。Both interesting and instructive (日本語で書いてみたらなんだか薬臭い表現に見えたので、英語にしてみた)だったのだが、この講演の中身について書くのが今日のテーマではないので詳細は割愛する。

で、今日書きたかったのは、話の中に例によってAISASモデルが出てきたこと。やっぱり、またぞろ出てきたか、っちゅう感じ。

ま、電通の人だから、と言うよりも他ならぬAISASモデルの提唱者なんだから、出てきて当然なんですけどね。

でも、それは解っていながら、やっぱり電通関係者と話をしていたり、彼らの書いた企画書などを読んでいると、何かと言うとこのモデル引っ張り出してくるよなあという印象は否めない。

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Monday, June 09, 2008

『テレビ進化論』境真良(書評)

【6月9日特記】 テレビ局に勤める者の目から見ると、ここに書いてあることを全面的に肯定するわけには行かない。補足したいこと、訂正しなければならないこと、そして反論を試みずにいられない点がいくつかある。

ただし、どれも細部についてのことであって、大筋としては非常に共感を覚える。全体を俯瞰する視座で書かれているし、それに加えて整理の仕方が大変巧い。

世の中の多くの人は、世の中の多くの事象に関して、その中から一番大きな要素だけを抜き出して単純化することが分析であり、それが問題の解決に繋がると思っている。しかしそれは、実は最大の要素にこだわり過ぎて、切ってはならない多くの要素を切り落としているに過ぎないのである。

本当の分析とは対象を要素に分解し、それぞれの要素ごとに見極めて再定義した上で再構築し、複雑なものを複雑なまま、全体を全体として捉えることである。そして、この本ではまさにそういうことができている。

今、放送と通信の世界で起きている事柄を扱うに当たって、対象を切り取って行く角度が本当に見事で、それを説明するためのキーワードの選び方が極めて適切である。著者によるキーワードを少し並べてみよう。

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サラリーマンの能力

【6月9日更新】 僕がまだ若かったころ、一緒に仕事をしていた僕と同年代の電通マンは言った。

サラリーマンの一番大事な能力は危機予知能力なんだよね。

言い得て妙だと思うなあ、これ。

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Sunday, June 08, 2008

『ロスト・イン・トランスレーション』

【6月8日特記】 ハードディスク・レコーダーに録ったままになっていた『ロスト・イン・トランスレーション』を見た。

冒頭の新宿のネオンライト。僕にとっては観ているだけで心が安らぐ風景だ。

そこにやって来た往年のハリウッド・スター、ビル・マーレイ。そしてカメラマンの夫について来日したが、夫の仕事中はやることもない結婚2年目の若い妻、スカーレット・ヨハンソン。

確かにタイトルにあるようにビル・マーレイのCM撮影が通訳のいい加減さで混乱するというエピソードはある。しかし、もっと language problems や異文化の壁という点に焦点を絞った作品だと思っていたが、そうではなかった。

ほとんど映画の全編を通じてマーレイとヨハンソンの心の交流が描かれる。ともに結婚生活にぼんやりとした危機を感じている2人なのだが、しかしいつまでたっても男と女の関係にはならない。

何とも言えない不安感と高揚感。異文化空間に投げ込まれた浮遊感。──そういうものが凡そアメリカ的ではない手法で描かれている。いや、抽出されているという感じ。

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Saturday, June 07, 2008

ウルトラチャンネル

【6月7日更新】 円谷プロダクションが YouTube に公式チャンネル「ウルトラチャンネル」を開設した。

僕が本職的に一番気になるのは如何なるビジネスモデルあるいは目論見に基づいてこのチャンネルが運営されているかというところなのだが、今のところまだはっきり見えない。

ただ、視聴者的にはこれはなかなか嬉しいぞ。コンテンツはまだそんなに多くないが、早速『ウルトラQ 第一話 ゴメスを倒せ』を通して見てしまう。

あっ、この声は! そうか、ナレーションは石坂浩二さんだったんだ。

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Friday, June 06, 2008

ベルトとカードと権力

【6月6日特記】 6月から始まった2つの制度に思いを馳せてみる。

ひとつは自動車の後部座席でもベルトの着用が義務づけられたこと。もうひとつは taspo という年齢を証明するカードがなければ自販機で煙草が買えなくなったこと。

幸いにしてベルトをするのは実は嫌いなほうではない(さすがにタクシーではしていなかったが長距離バスではこっそり締めていた)ので、これは大した痛手ではない。煙草は去年止めてしまったので、こちらは全く関係がない。

問題はいつの間にこんなことが決まったのかちっとも知らなかったということ。

さすがに施行の日より前には知っていたが、一体いつ誰がどんな風に審議してこんなことが決められたのか、その法改正に至るまでの経緯を不幸にして知らない。

僕は車も持っていないし、車に対して興味も持っていない(持っているのは身分証明書に使う運転免許証だけだ)。また、前述のとおり、今では煙草も吸っていない。だから、この2つの法改正の動きに目がとまらなかったのかもしれないが、そもそも割合報道されていたにもかかわらず自分が気づかなかっただけなのか、それともあまり報道されることもなく決まってしまったのかもよく知らないのが情けない気もする。

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Tuesday, June 03, 2008

亀淵友香とペドロ&カプリシャス

【6月3日特記】 昨日こんな会話になった。

妻:「亀淵何だっけ? ゴスペル歌う人」
僕:「亀淵友香?」
妻:「あ、友香か。友だちに聞いたんだけど、あの人、元々はペドロ&カプリシャスにいたってホント?」

僕はここまで聞いて大笑いしたのだけれど、実はそれも間違っていた。僕はこう言ったのである。

僕:「違うよ。それはスターキング・デリシャスだろ? 『リシャス』しか合ってないよ(笑)」
妻:「知らない」
僕:「"8・8ロック・デー"で活躍したグループだよ。どんな曲だったか覚えてないけど、日本人離れしたソウルフルなグループだった」

でも、なんか違うような気がして今日調べてみたらやっぱり違ってた。

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Monday, June 02, 2008

プリントゴッコの終焉

【6月2日特記】 理想科学工業が"プリントゴッコ"本体の出荷を今月末で打ち切るそうだ。

プリントゴッコの発売は1977年。僕が最初に印刷したのは年賀状の羊のイラストだったから、買ったのは未年の前の午年、1978年、つまり発売の翌年ということになる。

これは僕にとって革命であった。そう、僕の個人史における産業革命。それまで家庭内ではどうしてもできなかった大量生産の幕開けであった。

ポイントは単に大量に生産できるということではない。たかが年賀状であるから大量というほどのものでもないということもあるが、それくらいであれば頑張れば書けたのである。しかし、問題は全く同じものを大量に書くことは決してできないということであった。

プリントゴッコが世に出る前はイモ判(若い人はご存じないだろう。芋の切断面に版画を施したものだ)くらいしかなかった。イモ判を使えば確かに同じ図柄を何枚も押すことができた。が、多色刷りができなかった(重ねれば別)ことと、全く同じ位置に押すのは不可能だということが決定的な違いだ。

プリントゴッコによって、(刷るに従って多少色味は変わってくるが)同じものを何枚でも作り出すことができるようになった。僕はそれを驚嘆した記憶がある。

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Sunday, June 01, 2008

映画『接吻』

【6月1日特記】 映画『接吻』を観てきた。

街なかの階段を、ちょっと体を傾けながら登って行く男の後ろ姿からこの映画は始まる。男は坂口秋生(豊川悦司)。カメラは決してそこに寄ったりしないけれど、男の尻ポケットから金槌の長い柄が飛び出しているのが目につく。

そして坂口は鍵のかかっていない家を探して、そこの一家を惨殺する。

一方、同僚から蔑まれ、かつ都合よく使われている暗いOL・遠藤京子(小池栄子)。彼女がアパートの自分の部屋のTVで坂口の逮捕の瞬間(その瞬間を見せるために坂口自身が6局に連絡したのだ)を見る。そして、まあ、ひとことで言ってしまうと"ひとめぼれ"してしまうのである。

京子は公判を傍聴し、国選弁護人の長谷川(仲村トオル)に接触して、「差し入れをしたいのだが、見ず知らずの人からの差し入れは受け取らないだろうから、私のことを彼に伝えてほしい」という。訝る長谷川に対して「他人事とは思えない。親近感を感じる」と言う。

そこから京子の偏執的とも独善的とも言える坂口へのアプローチが始まる。だが、坂口もまた京子を自分と同じ種類の人間と見抜いて次第に京子を受け入れて行くのである。

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