映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』
【3月8日特記】 映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を観てきた。たまたま招待券をもらってたこともあるけど、もらわなくても見に行こうと思っていた映画だ。
僕はこの手の映画では『ロード・オブ・ザ・リング』3部作は見ているものの、『ナルニア国』も『ハリー・ポッター』シリーズも全然見ていない。あまり僕の得意なフィールドの映画ではないのである。
だから、とても的外れなことを書いていたらホントにごめんなさいなんだけれど、ちょっとがっかりだった。なんかCGの出来が良ければ良いほど逆に映画としてはチャチに思えてくるという負のスパイラルに、映画を見ながらどんどん嵌って行ってしまったのである。
あまりにテンポ良く進むので、日本語で言う「溜め」とか「余韻」とか「めりはり」とか「けれん味」とかいうものがなかなか得られず、そのために最終的なカタルシスに到達しない──って単に僕が古い日本人過ぎるのかもしれませんがね。
原作は非常に名高いので、もっともっと奥深いのでしょう。ダイモンなんて見事なアイデアだと思うし、人の心の襞々もしっかりと描き切れていたのでしょう。でも、それを2時間の映画に抑え込むのはやっぱり難しかったんだろうなあと思う。
ところで、そのダイモンだが、ほかでも同じような意見を聞くが、僕もまた予告編を見た時からどうも違和感が拭えなかった。
これは daemon である。そう、打ち間違えて存在しないアドレス宛に電子メールを送ってしまった時に自動で返事を送ってくる、あの Mailer Daemon の daemon である。
この綴りだと日本人には読みにくいかもしれないが、もうひとつの綴り(発音は同じ)は demon である。そう、デーモン小暮閣下のデーモンなのである。
しかし、ここでは「UNIX においてバックグラウンドで実行されるプログラム」でもないし、「悪魔」という訳も適当ではない。作者はどうやらギリシャ神話から引いてきたようで、ギリシャ語ではもともとダイモンと発音したらしいが、何であれ、耳にははっきりディーモン(あるいはディーマン)と聞こえてくるものにダイモンという字幕が載っていることにどうも馴染めないのである。
いや、ごめんなさい、そういうことに注意が行ってしまうような映画だったということかもしれないですね。
いやいや、決して面白くなくはないんですよ。ただ『ロード・オブ・ザ・リング』には遠く及ばない。『ナルニア国』を見ている妻によると『ナルニア国』にも及ばないとのこと。
ニコール・キッドマン扮するコールター夫人のダイモン=ゴールデン・モンキーが怖かった。あれはちょっと嫌かも。
ちなみに僕のダイモンはてんとう虫らしい。──な~んてね、一応楽しんではいるんですけどね。
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