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Monday, March 31, 2008

ドラマW『君の望む死に方』

【3月31日特記】 昨夜、ドラマW・2夜連続ミステリー(の第2夜)『君の望む死に方』を観た。第1夜と同じ石持浅海の、こちらは最新刊らしいのだが、どうも感心しない。と言うより、ひどい。

僕は読書評でも、映画評でも、できる限り褒めるようにしている。知人の読者に聞くと、あまり褒めているようには読めないらしいのだが、これでも本人は精一杯褒めているつもりなのである。

全般に貶すような記事になってしまった時でも、なんとか褒められる部分を探し出して、その点についてはプラス評価の表現を残すようにしているつもりだし、マイナスの評価をするときでも「あくまでこれは僕個人の感じ方で、人によっては気に入るのかもしれない」と書く機会を多くしているつもりだ(どうもこの表現が単なる皮肉にしか見えないことが多いらしいのだが、皮肉で書いているつもりはないので素直に読んでほしい)。

オンライン書店 bk1 に投稿している書評に関して言うと、必ずしも読んだ本全部について書いている訳ではなく、「ああ、これはどう頑張っても褒められないな」と思う絶望的な書物については書評を投稿するのを控えている。

映画評についてもそういう方針を採っても良いのだが、今回ばかりは昨日第1夜『扉は閉ざされたまま』を載せているので、観たにも拘わらず第2夜の作品評だけ割愛するのは僕の性に合わないのだ。

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『阪急電車』有川浩(書評)

【3月31日特記】 かの有名な図書館シリーズも、賞を獲った『塩の街』もなんとなく読む気にならなかった。でも、このタイトルと表紙を見たらこの作品は読まずにいられないのである。

何故なら僕は幼少のみぎりから阪急宝塚沿線で育ち、その後10年ばかり東京に行っていたが、関西に戻ってからはまた阪急神戸線で通勤する生活を続けているから。あのあずき色の列車には思い出も思い入れも尽きないものがある。

読み始めて思ったのは、あ、随分テクニックのある、巧い作家なんだなあということ。「巧くない作家」なんてまるっきりの形容矛盾だと思うのだが、近年は現実にたまにそういう作家に出会うから始末に負えない。そういう作家がいると「巧い」ということが作家の売りになったりするのも困ったもんだ。

ま、何はともあれ、この作家は大変巧い。設定のしかたも筋の作り方も、人物の造形も台詞も。読んでいて特に感じたのは、女の子のこういう反応、よく書けるもんだ、ということ。ところが僕が男だと信じていたこの作家は実は女性で、しかし、桜庭一樹みたいに男の名前で書いている女流ではなく、有川浩もアリカワヒロシではなくアリカワヒロと読むそうな。

なあんだ、そうか、やっぱり女性じゃなきゃ書けないよね、と逆に大いに納得した。

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Sunday, March 30, 2008

映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』

【3月30日特記】 映画『マイ・ブルーベリー・ナイツ』を観て来た。

ウォン・カーウァイ監督作品を観るのは『恋する惑星』以来12年半ぶりである。その間『ブエノスアイレス』も『2046』も観ていない。『天使の涙』はひょっとしてTVで観たかも(記憶が定かでない)。『花様年華』は確かにTVで観た記憶があるが、同時に「しんどかった」という記憶がある。

ノラ・ジョーンズは今まであまりちゃんと聴いたことがない。デビュー当時に大評判になったのでちょっと試聴してみたが「綺麗な歌だけど何の変哲もないな」と思ってそれっきりである。今回映画で観るとジャケ写で見るよりずっと濱田マリに似てる気がする。

さて、本題であるが、ロード・ムービーである。恋愛映画という分類をする人もいるだろうが、僕はあまりそういう見出しをつけたくない。

NYのカフェの店主が女性客と出会う。店主はマラソンを走るためにNYに来るが、いつの間にかこのカフェを経営している。ロシア人の彼女がいたが、部屋の鍵を残して去ってしまう。

女性客もまた彼氏に振られたばかり。こっぴどい振られ方をしたのに、まだ思いを断ち切れない。

店主の男がジュード・ロウ、客の女が映画初出演のノラ・ジョーンズである。彼女は店でいつも売れ残るブルーベリー・パイを食べる。そして、それ以来毎日通ってくるが、ある日ぷっつりと姿を消してしまう。

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ドラマW『扉は閉ざされたまま』

【3月30日特記】 昨夜、ドラマW・2夜連続ミステリー(の第1夜)『扉は閉ざされたまま』を観た。

全然知らなかったのだけれど、同名の原作小説は2006年版「このミステリーがすごい!」の第2位だそうな。その作家・石持浅海の作品を2夜連続でやる。今日の主演は黒木メイサと中村俊介。監督は村本天志(むらもと・たいし)──この人の名前も聞いたことなかったけど、東北新社出身で、映画作家としては大した経歴がないようだ。

最初に殺人シーンを見せられる所謂 Inverted Story(=倒叙型ミステリ:つまり、述べる順序が逆になっているミステリ)なので、観客は誰が犯人なのかを推理する必要はない。

刑事コロンボや古畑任三郎だったら、そのあと刑事と容疑者の丁々発止のやり取りを楽しむことになるが、この『扉は閉ざされたまま』にはそれはない。何故なら警察が来るまでの話なのである。

では、観客の興味の対象となるのは何か?
それは殺人の動機と、犯人は何故8時間以内に死体がみつからないように細工を施したのか、の2点である。

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Saturday, March 29, 2008

プリント・サーバのトラブルは続くよどこまでも

【3月29日特記】 我が家のプリント・サーバの不調については去年3つの記事を書いた(その1その2その3)。その後の調子はどうかといえば、なんか慢性の病気持ちの老人みたいに騙し騙しである。

今日も妻のPCから何度やっても印刷できない。現象はいろいろで、画面には「印刷中」という表示が出ているのにプリンタは無反応だったり、逆に「このプリンタはオフラインです」と出たり。おまけに印刷命令を取り消すこともできない(タスク・マネージャも言うこと聞いてくれない)。

1ヶ月ほど前にも似たようなトラブルがあり、この時には Windows がシャットダウンしてしまうほどの深刻さだった。

ちょうどウィルス対策ソフトのバージョンアップ直後だったので、これが原因かも知れんと思い、ウィルス対策ソフトの設定を触って、このプリント・サーバ管理アプリをパーソナル・ファイアウォールの例外項目に設定して常に接続を許すように変えてみた。

んで、暫くはまあまあ順調だったんだけどなあ・・・。

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Friday, March 28, 2008

花粉症?

【3月28日特記】 母もそうなのだが、おそらく母からの遺伝で、僕は鼻があまり良くない。匂いを嗅ぎ分ける能力が低いというのではなく、くしゃみが出る、洟水が垂れる、鼻が詰まる、等々。

多分アレルギー的なもんなんだろう。僕の場合は特に温度変化に弱くて、冷暖房の効いた屋内から屋外へ、あるいはその逆に移動したときに如実である。

真夏の暑い盛りに冷房の利いたタクシーに乗ったとたんにくしゃみ10連発みたいなことになって、運転手さんに「冷房弱めましょうか」などと言われるのだが、「いやいや、これはこれで気持ち良いので弱めないでください」なんてことを言わなければならない。

そうでなくても、何かと鼻はトラブッている。他人から「風邪?」と訊かれて、「あ、そうか、一般人は普段はくしゃみしたり洟垂れたりしないんだ」と改めて気づく。

そんなもんだから、普段からくしゃみが出ようが洟水が垂れようが鼻が詰まろうが、あまり気にしてはいなかった。しかし、先週あたりからどうも様子がおかしい。どうも気になるタイプのくしゃみの出方、洟水の垂れ方、鼻の詰まり方をする。息苦しい。そして頭がどんよりする。

そしたら、今週月曜の夜には遂に鼻が詰まって呼吸ができずに眠れなくなった。夜が明けて火曜日は朝から東京に日帰り出張だったのだが、羽田空港についたところで、呼吸困難+目までシカシカして来てとうとうどうしようもなくなって、飲み薬・マスク・点鼻薬・点眼薬の4点セットを買った。

え? これって、ひょっとして花粉症か!?

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Wednesday, March 26, 2008

見初めた女優たち

【3月26日特記】 それは例えば『EUREKA ユリイカ』の宮﨑あおいであったり『HINOKIO』の多部未華子であったりした訳だ。(宮崎あおい)

デビュー作、あるいはそれに近い時点の作品で僕が見初めてしまった俳優(女性とは限らない)たち。出会った最初の作品で「来たーっ!」と思ってしまった俳優たち。

もっと古い例を挙げるなら『野性の証明』の薬師丸ひろ子か。

ただ、薬師丸はデビュー作からして堂々の準主演だったし、2作目からは押しも押されもせぬ角川映画の看板女優になった。そんな女優を捕まえて「来たーっ!」もへったくれもないもんだ。

それに比べて上で述べた宮﨑や多部はもう少し地味だった。メイン所の役ではあったが、少なくとも一番に名前は出てこない。

それから暫くの間、ファンとしてはじっくり見守る期間があった。あ、次にこんな映画でこんな役がついたか。あ、TVのCMに起用されたか、等々。

最近では吉高由里子がそのひとりだが、『転々』以来まだその後の消息を聞かない。

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Tuesday, March 25, 2008

『赤朽葉家の伝説』桜庭一樹(書評)

【3月25日特記】 面白いと聞いていた桜庭一樹。確かに面白くてすいすい読める。先が気になってなかなか本を置けない。3部構成で山陰の旧家・赤朽葉家三代の女性を描く壮大さが良い。そして、それぞれの部が、ひょっとして違う作家が書いたのではないかと思うくらいタッチが違う。

第一部は昭和の中期。それがまるで遠い江戸時代の伝説のように描かれている。うむ、確かに僕はよく知っている時代である。でも、1971年生まれの桜庭にとっては江戸と同じように遠い昔なのかもしれない。このパートが一番民話っぽい感じがする。昭和という時代を民話に仕立て上げようとする感覚を大変面白く思った。

第二部はバブルの前後で、登場人物も増えて筋もやたらとめまぐるしくなり、如何にも時代っぽい面白さがあるのだが、残念ながら明らかに少し書き急いだ感がある。

まず「この時代はこうだった」という説明があり、それから「この登場人物はこう思ってこうした」というストーリーがあり、それが交互に繰り返される。全般的には面白いのだが、同じ構成が繰り返されるために読んでいて非常にリズムが悪いのである。

これでは小説を読んでいるときに背後に作家の影を感じてしまうのである。作者が読者の前に姿を現すのはあまり褒められたことではない。もっと時代のエピソードをストーリーの中に取り込んで、登場人物の行動を通じて時代を描く形になるまで練り込んでほしかった気がする。

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Monday, March 24, 2008

ハクモクレン

【3月24日特記】 駅前の線路沿いに、庭に白木蓮(ハクモクレン)の木がある家があって、たくさん花が咲いているのを駅のホームから見つけた。

そして、その花を見ながら2つのことを考えた。

1つ目:僕は一体いつから花が咲くことや季節が移り変わることに気を留めるようになったんだろう?

男の子だから花に興味がなかったのは不思議でないのかもしれない。しかし、花以外の自然の現象にもあまり意識は行ってなくて、「ああ、次第に温かくなってきた」とか「空気が少しずつ冷たくなってきた」なあなんて、子供のころは思ったこともなかったように思う。

せいぜい考えていたのは「早く夏休みにならないかなあ」とかそんなことだ。気温や天候や風景や、そういうものが毎年ほぼ同じ周期で巡ってきているということにさえ気づいていなかった気がする。

一体いつ、初めて気づいたんだろう? それが大人になることだったのか?
僕はいつ大人になったんだろう?

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Sunday, March 23, 2008

映画『Sweet Rain 死神の精度』

【3月23日特記】 映画『Sweet Rain 死神の精度』を観てきた。なかなかいい感じの作品だった。

『美女缶』(観てないけど)で一躍有名になった筧昌也監督+プロダクションは ROBOT だ。

原作は伊坂幸太郎。僕は読んでいない。僕が読んだことがある伊坂作品は僅かに2作だが、他に映画化されたものを2作観ている。正に"映像作家の食指が動く小説家"と言って良いのではないだろうか。読んでいて情景が浮かんでくる描写力であり作風であり、次々と映像化されるのもむべなるかなという気がする。

7日後に不慮の死が予定されている人間を観察し、"実行"か"見送り"かを判定する死神の話。たくさんいる死神のうちの1人=「千葉」を演じるのが金城武だ。

この金城が、人間とは感覚も知識も微妙に異なる死神という存在を非常に巧みに演じている。コミカルであり、同時に存在感があり、そして死神のくせに妙にピュアである。

そして、千葉の上司は黒い犬。テレパシーで千葉と会話しているということなのか、画面では無音で字幕が出る。この犬のディアの演技も非常に良かった。

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Friday, March 21, 2008

日銀総裁空席に思う・補足

【3月21日追記】 昨日書いた記事で少し誤解を与えかねない部分があったので追記。

とかくマスメディアは(などと自らマスメディアに籍を置く者がこんなこと書いて申し訳ないが)今回の騒動を自民党vs民主党という切り口で見せたがるので、物事が2党だけで進んでいるような誤解を与えがちなのだが、実のところそうではない。

公明党は一貫して自民党に同調したわけだし、社民党と共産党は民主党と同じく不同意の姿勢を貫いたわけだ。

だから、「自民党の考え方/民主党の考え方」と書いてしまうのは、あるいは「自民党の考え方/民主党の考え方」だけが全てであるかのように書いてしまうのは正確ではないのである。自民党と民主党だけで政治を動かしていると考えるのは誤りなのである。

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Thursday, March 20, 2008

日銀総裁空席に思う

【3月20日特記】 日銀総裁がついに空席になった。この間の自民党と民主党のやりとり、これで良いのか!?という思いもあれば、本当に解りにくいなあという思いもある。

でも、新聞もTVもそうなんだけど、我々ブロガーが書くべき記事は決して「自民も民主も同罪」とか「福田もダメ、小沢もダメ」みたいなことではないと思う。そういう言説が国民の政治離れに拍車をかけてしまうのである。

ここは無理にでも、自民と民主のいずれに理があるかを打ち出すべきなのである。
そして、それを材料に国民の議論を促すべきなのである。万機公論に決すべし。
そのために我々(ブロガー)は英知を持って判断し、勇気を持って発言すべきなのである。

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Wednesday, March 19, 2008

Ba

【3月19日追記】 昨日の記事の続き。

今日人間ドックでバリウムを飲んだのだが、いやあ、今日の下剤はむちゃくちゃ効いた。すぐに効いた、よく効いた。

僕の場合、いつも却々出にくくて、下剤を多めにもらって、それを飲み干して辛うじて成し遂げていたのである。だからいつもいや~な気分でバリウムに臨むのである。

それに加えて先日、バリウムがいつまでも出ずにえらい目に遭った話を知人がブログに書いているのをたまたま読んで、なんか不安だったのである(と言うか、書いてはいるのだけれど尾籠な話だけに何等はっきりと具体的に書いていないので余計に空恐ろしい思いをしていたのである)。

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Tuesday, March 18, 2008

続・健康診断を診断する

【3月18日更新】 以前書いたように、健康診断は非常に体に悪い。すきっ腹に血抜いたり、バリウムブチ込んだり・・・。健康かどうかを調べるために、これだけ体に無理を強いる必要があるのだろうかといつも思ってしまう。

そして、いつも納得が行かないのが検便である。

「検査当日の朝とその前日に採取してください」と書いてあるのだが、前の晩9時から飲まず食わずなのに検査の当日にうんこなんか出ますか? 僕は全然したくならない。あれは朝飯食って初めて出るもんです、少なくとも僕の場合は。

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Sunday, March 16, 2008

『犬猫』

【3月16日特記】 WOWOW から録画しておいた『犬猫』を観た。井口奈己監督作品。

『人のセックスを笑うな』を観て、無性に彼女の前作が観たくなったのである。PFF アワード企画賞を受賞した2001年の 8mm のバージョンではなく、彼女自身がそれをリメイクした2004年のバージョンである。

やっぱりここでもカメラはほとんど固定。そして次のカットに変わるまでの間がやたらと長い。そして、ここでも見つけた:走ってる藤田陽子をカメラが追い越してしまって一旦藤田がフレームアウト、暫く誰もいない道をカメラが走って、その後追いついた藤田がフレームイン、という手法──『人のセックスを笑うな』の自転車のシーンと同じだ。

ここまで『人のセックスを笑うな』と共通のカメラワークを見せられると、「意外にこの監督、底が浅いのかも」という気もしてくる。

『人のセックスを笑うな』と違うのはあまり長廻しを使わずに適当にカットが変わること。そして、階段を駆け降りる藤田陽子と手すりを滑り降りる西島秀俊みたいな非常に面白い構図も見せてくれた。

ただ、オール・ロケで遠景が多く、なのに基本的に同時録音で、声が聞き取りにくいという恨みはある。

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Saturday, March 15, 2008

『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』

【3月15日特記】 『ライラの冒険』の映画評で『ナルニア国物語』は観ていない(けど後者のほうが面白いらしい)と書いたが、たまたま WOWOW で放送があったので録画して観てみた。

確かに『ナルニア国』のほうが面白かった。

作りとしては、こっちのほうが「おとぎ話」風で、はっきりと子供向けを意識しており、従ってその分意識的な単純化があったり、instructive と言うか教科書的な薬臭さもないではない。

CGなども『ライラ』のほうが出来が良いと言って良いだろう。『ナルニア国』のほうは動物キャラの動きが如何にも作りものっぽい感じがする。しかし何かに似てるなあと思ったら、ミッキーやドナルドと同じ動きをしているのである。

ということは、このぎこちなさは意図的なのである。なるほどディズニー映画なんだ、という気はする。

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Friday, March 14, 2008

席を立って帰ろう(席を蹴る必要はない)

【3月14日特記】 酔っ払って説教する奴って嫌ですよね。自分が説教されるのはもちろん嫌ですけど、他人が説教されてるのを聞くのもいいもんじゃないです。

相手は酔っ払って思考力低下してるし明日になったら今日のこと憶えてるかどうかさえ定かでないわけだから真剣に聞く必要はないんですけど、やっぱり黙って聞いてると腹立ってきます。そんなことないですか?

ずるいのは具体性を欠く説教。どうとでも言えます。揚げ足取り放題。

相手が何か言ったら「言う前にやれよ」。
「やってますよ」と言ったら「やってないよ。お前それでやってるつもりなのか?」等々。

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Wednesday, March 12, 2008

恋愛ってそういうゲーム

【3月12日特記】 昨夜、酒の席で恋愛の話になり、元ウチの派遣社員で20代の独身女性がこんなことを言った。

皆さん、奥さんや彼女の誕生日や記念日に花とかプレゼントとか贈ったりしてます?

女性に対しては、ここまでやったらやりすぎかな、ちょっと恰好つけすぎかな、ぐらいの感じでちょうどいいんですから、思い切って演出してくださいよ。

それを受けて僕はこんなことを言った。

じゃあ、もらったほうの女性も、照れ隠しで噴き出したり茶化したりしないでね。そういうことで少年たちはいたく傷つくのだから。

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Monday, March 10, 2008

15万のうちの幾許かの未知の方々に

【3月10日特記】 一昨日、このブログのアクセス・カウンタが 150,000 を回った。

開設以来 1,000 日強で 150,000 だから1日平均約150 という計算になるが、最初の 50,000 に 550日強、次の 50,000 に約 300日、次の 50,000 に 150日強と加速がついている。
最近では1日平均約350 ということになる。

これは5万人が3回ずつ見てくれたということではなく、3,000人が50回ずつ見てくれたわけでもない。真実の値はおそらくその中間にある、と言うか、きっと1回だけの訪問者がたっくさーんいて、何十回/何百回見てくれた人もほんの少しだけいる、という構造だ。

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Sunday, March 09, 2008

映画『奈緒子』

【3月9日特記】 映画『奈緒子』を観てきた。スポ根・青春ドラマ。古厩智之監督でなかったら、まず観ようとは思わなかっただろう。

予告編では雄介(三浦春馬)だけではなく奈緒子(上野樹里)の走るシーンもあったのでてっきり奈緒子も陸上部員かと思ったら、そうではなくてマネージャだった。小学生の時、船から海に落ちた奈緒子を助けようとして死んでしまったのが雄介の父親だったという設定(そこからどうして部員とマネージャという関係になったかは、まあ、映画を見てくれ)。

冒頭、小学生の奈緒子の一家が乗っている漁船から対岸を見ると、小学生の雄介が一心不乱に走っている。船上のカメラが対岸を走る少年を、並走しながら切り取る。──これがなんとも言えなく良い画なのである。巧いなあ、と唸ってしまった(ちなみに撮影は『サイドカーに犬』の猪本雅三である)。とても映画的なシーンだ。他に形容のしようがない。

そして、ふと思う。僕はいつも映画的なシーンを求めて映画を観に行くのだ。

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Saturday, March 08, 2008

映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』

【3月8日特記】 映画『ライラの冒険 黄金の羅針盤』を観てきた。たまたま招待券をもらってたこともあるけど、もらわなくても見に行こうと思っていた映画だ。

僕はこの手の映画では『ロード・オブ・ザ・リング』3部作は見ているものの、『ナルニア国』も『ハリー・ポッター』シリーズも全然見ていない。あまり僕の得意なフィールドの映画ではないのである。

だから、とても的外れなことを書いていたらホントにごめんなさいなんだけれど、ちょっとがっかりだった。なんかCGの出来が良ければ良いほど逆に映画としてはチャチに思えてくるという負のスパイラルに、映画を見ながらどんどん嵌って行ってしまったのである。

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Friday, March 07, 2008

Engrish?

【3月7日特記】 日本にはおかしな英語が溢れている。例えば街の掲示物や店の看板や洋服やバッグなどのデザインに。

綴りを間違えたもの、文法的におかしなもの、綴りも文法も間違ってはいないが全然意味が通らないもの、ちょっとした間違いから作者の意図とは全然異なる噴飯ものの文章になってしまっているもの・・・。

そういうおかしな英語のコレクションが Engrish.com というサイトに陳列されていて、結構楽しめる。

今日電車の中で見たのもそういうおかしな英語のひとつである。

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『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎(書評)

【3月7日特記】 必ずしも大多数の読者にとってそうではないのかもしれないが、僕がこの本を読んで一番小気味良かったのは、それは主人公が権力と闘う物語であるという点だった。

これは主人公の青柳という青年が、何が何だか分からないうちに国家によって首相暗殺犯に仕立て上げられてしまう小説である。

何の犯罪歴も思想性も持たない一介の青年をなぜ国家が犯罪者に仕立て上げようとしたのかについては説明がなされない。そして、そのことによってこのストーリーは逆に不気味なリアリティを身につけている。

また、理由が語られないことによって読者は主人公の青柳と同じ立場に放り込まれ、同じ当惑や孤立感、無力感、恐怖、絶望といったものを共有することになる。このあたりがこの小説の構造的な妙である。

なにしろ国家権力を敵に回してしまったわけで、これは非常に分が悪い。にも拘わらず、この主人公が真っ向から国家権力にぶつかって1つずつ粉砕して行く──というようなマッチョ系の話であったなら、もちろんそういう大活躍に快哉を叫ぶ読者はいるだろうが、一方でやや嘘っぽくなってしまうのも否めない。

この小説の主人公・青柳は決してそういうスーパーヒーローではなく、また馬鹿でもないので正面突破はしない、と言うか、そういうやり方は諦めるのである。しかし、彼にできるギリギリのところで、逃げながらではあっても決して権力に屈することなく渡り合って行く。

そして、彼の無実を信じて、あるいは単に権力が嫌いだからというだけの理由で、彼に協力する人間が何人が出てくる。なかなか心躍る設定ではないか。

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Wednesday, March 05, 2008

携帯電話の怪

【3月5日更新】 なんでそんなことが起こるのかさっぱり分からないのだが、携帯電話に勝手にICカードロックがかかるのである。

何かきっかけがあってのことではない。と言うか、ロックがかかる瞬間を目撃した訳ではないので、きっかけがなかったと断定できるものでもないのだが、でも記憶をたどってみて、その直前に何か共通の操作、たとえば充電したとか Edy で支払ったとか何か他の設定を変更したとかそういう事実があるかと言うと全く思い当たらないのである。

ただ、気がつくといつの間にかICカードロックがかかっている。

最初のころは全く気がつかなくて、いざ iD で払おうとしたら何故か機械に拒絶されて焦りまくったものだが、ICカードロックのマークが表示されていることに気がついてからは焦ることもなくなって、ただ心静かにロックを解除するのみである。

とは言え、気持ち悪いではないか。

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Monday, March 03, 2008

ブログの効用(飛ばし方を思い出す)

【3月3日特記】 こないだ会社で「Firefox と Thunderbird って使い勝手は良いんだけど、バージョンアップの際に時々引っ掛かってにっちもさっちも行かなくなるんだよね」という話をしていたら、出た、久々に同じ現象!

「Thunderbird の新しいバージョン 2.0.0.12 が出たので更新するか」とのポップアップが出て、普段ならOKボタンを何度かクリックするだけで完了するのに、何故かうまく行かない。

「更新できなかった」とのメッセージが出て、立ち上げたらまた「更新するか」とのメッセージが出て、案の定また更新に失敗して・・・の無限ループ。

過去にも2、3度同じ目に遭って何とか解決してきたはずだが、それぞれどうやって解決して来たのか全く記憶がない。

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Sunday, March 02, 2008

映画『チーム・バチスタの栄光』

【3月2日特記】 映画『チーム・バチスタの栄光』を観てきた。

『ルート225』、『アヒルと鴨のコインロッカー』に続いて、中村義洋監督作品を映画館で見るのは3本目なのだが、いやあ、ホントに器用な監督だなあと思う。

成功率60%と言われる心臓手術「バチスタ」を奇跡的に26症例連続で成功させてきた東城大学医学部で突然3例続けて失敗(患者は死亡)という事態が起こる。不審に思ったチーフ執刀医・桐生(吉川晃司)の依頼を受けて院内の聞き取り調査が始まることになり、ひょんなことから不定愁訴外来(院内では通称"グチ外来")の田口(竹内結子)がその担当となる。

田口独りで調べてみても何の手がかりもないところに突如として厚生労働省の技官・白鳥(阿部寛)が調査に現われ、「犯人は手術チーム7人の中にいる」と言う。

──というような説明を読んで、「ふーん、いわゆる医療ミステリか」と思って見に行ったわけだが、もちろん医療ミステリには違いないのだが、「はあ、こんなにコミカルに味付けしてあるとは」という意外感があった。そこがこの映画の一番のミソかなあと思う。

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