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Sunday, December 09, 2007

映画『やじきた道中 てれすこ』

【12月9日特記】 映画『やじきた道中 てれすこ』を観てきた。時代劇はあまり見ないのだが、久しぶりに見る気になった。

監督は平山秀幸。来年からは多分「『しゃべれども しゃべれども』の」という紹介のされ方が多くなるだろう。つまり、この前作が今年の映画賞やベストテンで高く評価されることになるだろうから(間違っても「『レディ・ジョーカー』の」とは言われないだろう)。たまたまかもしれないが前作に続いて落語ネタである。

いくつかの落語のネタを繋いでストーリーを構成した映画だけに、全くもって「えー、毎度馬鹿馬鹿しいお笑いを」という類の話である。

品川の遊郭で何年振りかで再会した弥次さん(中村勘三郎)と喜多さん(柄本明)。遊郭の建物に沿って縦に動くカメラが効果的だ。ここでは弥次さんは新粉細工職人で、喜多さんは売れない歌舞伎役者という設定。

弥次さんが惚れた花魁・お喜乃(小泉今日子)にせがまれて彼女の足抜けに協力。なぜかその逃避行に喜多さんもついてくる。そして、そこに謎の巨大水生生物「てれすこ」が絡んで来るという妙な筋である。

斜め後ろで何度も声を上げて笑っている男性客がいたが、僕はそれほど笑えなかった。でも、だからと言って面白くないわけではない。ダメな映画とも思わない。柄本明がインタビューに答えて言っているように、「この作品はずいぶん前の、今の若い人たちが知らない時代のドラマツルギーで作られてる」ということなのだろう。

パンフを読むとしきりに『幕末太陽傳』(川島雄三監督、フランキー堺主演、1957年)という映画が引き合いに出され、監督自身もこれをかなり意識しているようだが、残念ながら僕は全く知らない。

それよりも思い出すのは(これもパンフのあちこちで言及されいるが)、一昨年の『真夜中の弥次さん喜多さん』(宮藤官九郎監督)である。こっちの弥次さん喜多さんは長瀬智也と(中村勘三郎の息子の)中村七之助であり、勘三郎自身もなんだかわけの分からんバテレンみたいな怪人役で出演してたし、(僕自身はまったく思いだせないが)柄本明の息子の柄本佑も出ていたと言う。

あれは弥次喜多の2人がバイクで高速をかっ飛ばすような時代劇だった。ある意味、新しいドラマツルギー。そしてこっちの弥次喜多は懐かしいドラマツルギーである。

そして、なによりもこれは役者たちの名人芸の映画である。言うまでもないが中村勘三郎。あの江戸弁が映画に息吹を与えている。芝居の自然さ、そして巧さ。これを芸と呼ばずにに何と呼ぼう。

その中村の芸に、舌も巻かなければ歯切れも良くない柄本が絡む。甘えたり啖呵切ったり無邪気に笑ったりする小泉今日子がいる。

そして、足抜けした花魁・お喜乃を江戸から追ってくる地廻り2人組が松重豊と山本浩司である。こりゃもう絶妙の配役!

ほかにもベンガルに六平直政、麿赤兒、波乃久里子、間寛平、中村靖日、綾田俊樹、吉川晃司と鈴木蘭々、國村隼、笹野高史、藤山直美とひと癖もふた癖もある役者がぞろぞろ。いや、何と言ってもオープニングのシーンは笑福亭松之助と淡路恵子の道行きだぞ!

終盤のほんとに馬鹿馬鹿しい展開に続いて、中村勘三郎の見せ場となるシーンがあり(良い構図で泣けるぜ)、観てほっこりする映画である。見終わってからもほんわりとしてくる映画である。

ちなみにこの映画は僕が映画館で観た12本目の小泉今日子出演作である。この映画のコイズミはちっとも綺麗ではないが、相変わらず魅力的である。

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

アロハ坊主の日がな一日

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映画[ やじきた道中 てれすこ ]を新宿ジョイシネマで鑑賞 仕事で失敗してへこんでいるというあなた、 恋人にフラレ明日から生きている元気がないという君。 そして、まだこの映画を観ていないという誰かさん。 そんな人たちに、ぜひ本作をおススメします。 笑えます。可笑しいです。ちょっと胸がジンとします。 悩んでいる事がどうでもよくなります。 そして最後に「明日もなんとかなるか」ぐらいの元気がもらえるはずです。 ... [Read More]

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