ドラマW『孤独の歌声』
【11月18日特記】 録画しておいたドラマW『孤独の歌声』を観た。ドラマW最新作4週連続放送の2週目。
実は今日は4週連続放送の3週目の放送日なのだが、僕の鑑賞スケジュールが1週ずれてしまっている。今夜の『結婚詐欺師』はまた録画して観ることにする。
原作は天童荒太。一度も読んだことはない。僕にとってはなかなか読む気になれない作家である。「魂を揺さぶるサイコサスペンス」との触れ込みだが、なんか力が入り過ぎの感じ。
非常に人工的な感じのする設定。展開も粗い。そして台詞回しが硬い。
自分のせいで友だちが死んでしまった(一方はトラックにひかれて、他方は誘拐暴行):
事件と絡んでしまったコンビニ店員の福士誠治にも、刑事である内山理名にも同じようにトラウマがある。でも、そういう設定をしておきながら犯人の山本太郎は単なる異常者/変質者という描き方はどうだろうか? 非常に薄っぺらい物語だ。
──と思って観ていたら、最後の最後で山本太郎が心の中に抱えていた問題に対する解説みたいな台詞が入って、それもまたきれいにまとめすぎ。逆の意味で作りもの感が出てしまった。作家がセッティングした「心の交流」。
やっぱりあまり読む気のしない作家だなあという感じ。
ただ、出演者の出来は良い。山本太郎のマザコンの犯人は出色。福士誠治のこういう少し悪ぶった役も捨てがたい。
そして、内山理名。僕は一度もこの女優を美人だとも名優だとも思ったことがない。なのに何故使われ続けるのか不思議な女優だった。
でも、今日見て少しわかった気がする。いや、僕が段々わかってきたのではない。多分、この女優、少しずつ良くなってきているのである。女優としてのトータルな魅力は確実に増強されている気がする。
内山理名ファンにはお薦めの一品かな。
ところで監督の花堂純次、脚本の李正姫って誰だ?
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