続・続・メール作法あれこれ
【10月25日更新】 僕は『日経パソコン』という隔週誌を恐らくもう10年くらいずっと購読しているのだけれど、今出ている号の前号(10/8号)から「キホンから電子メール」という連載が始まり、第1回の副題が「呼び捨てをやめて宛名に敬称を付けよう」だった。
僕は電子メールの宛先(つまり、TO: の欄)には断固として敬称はつけない。そのことはホームページのほうの記事に書いた(「メール作法あれこれ」)。
もちろん、僕とは逆に宛先には断固として敬称をつけるという人がいたとしても、それはそれで全然構わないのであるが、しかし、この『日経パソコン』の記事のように「様を付けるのが正解!」風に書かれるのは如何なものかと思ってしまう。
この記事で書いていることは、アドレス帳に登録するときに「様」を添えておくとメールを作成した際に「ちゃんと」宛先に「様」がついているということなのだが、そういうことをやっている人たちに対して是非聞いてみたいことがある。
返信メールの時はどうしているのでしょうか?
例えば田中太郎さんからメールが来る。自分のメーラの差出人情報に「様」をつける奴はいないので、差出人は例えば"Taro Tanaka"<t_tanaka@xxx.com>などとなっている(このあたりの表示のされ方はメーラによって違うだろうが)。
さらに例えば宛先はあなた一人ではなく(あるいは CC: でも構わないが)吉田次郎さん宛てでもあるとする。ところで、差出人の田中さんはアドレス帳に「様」をつけて登録する習慣がないらしく、吉田さんの宛名書きは"吉田"<yotchan@yyy.ne.jp>となっている。
さて、これもメーラによって多少違うのかもしれないが、一般にこのメールに対して「全員に返信」ボタンを押すと宛先欄には"Taro Tanaka"<t_tanaka@xxx.com>, "吉田"<yotchan@yyy.ne.jp>と表示されるはずだ。
その時あなたは全ての宛先を書き直すのだろうか? TO: と CC: に合計10人の名前があれば10人分を書き直すのだろうか? 「返信の時は構わない」などとするのはあまりにご都合主義である。当然書き直すのだろう。そうでなければ一貫性に欠ける。ご苦労なことで頭が下がる。
僕はこの欄は敬称を必要としない性格の欄であると割り切っている。
いや、僕も自分の考えを他人に押しつけようとする気はない。みんな好きなようにすれば良い。前に書いたように、その辺のことも含めて20年か30年かけてマナーというものは固まってくるのだろうと思う。だから、それまでの間は感情を抑えて丁寧にそして真摯に書くことが肝要なのだと思う。
ただ、僕の考えに従って割り切ったほうが楽だしすっきりしてるし、どうせならマナーがそっちの方向で固まるように運動したほうが良いと思うのだが・・・。
今、賛同者を募っている。
【2008年12月5日追記】
この文章の続編はこちら(僕のホームページに飛びます)。
【2010年6月5日追記】
上記の続編の追記にも書いたが、あれから2年半が過ぎ、「宛先には『様』をつけない」という僕の主張を後押ししてくれる文章にやっと出会った。以下がその記事へのリンクである。
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