WOWOW FILMS『犯人に告ぐ』
【6月24日特記】 WOWOW FILMS『犯人に告ぐ』を観た。今までの"ドラマW"の流れなんだけど、WOWOW が満を持してスタートさせる劇場用映画レーベルが"WOWOW FILMS"である。んで、秋の劇場用公開に先駆けて今夜一夜限りの先行放送があった。
僕はこういうジャンルの映画はあまり見ないのでうまく評する自信がないのだが、ま、これなら1800円払って劇場で観ても良いかなという感じはする(古くからのWOWOW視聴者なので多少好意的になり過ぎていたらお許しあれ)。
原作は雫井脩介という作家のベストセラー小説だそうだが全く知らなかった。監督は瀧本智行という人で、この人のことも聞いたこともなかったが、2004年に『樹の海』で監督デビューしてこれが2作目である。
脚本は福田靖。ふーん、CXの『救命病棟』や『HERO』で名前を売った人だ。
撮影は『樹の海』に引き続いて柴主高秀。スタッフで僕が知っていたのはこの人ひとりだけだ。この人の映画は4本観ている──『スウィングガールズ』、『いま、会いにゆきます』、『どろろ』、『蟲師』。
冒頭のシーン:時は20世紀最後の大晦日、場所は新宿駅西口、身代金目的の幼児誘拐事件があったらしく今まさに身代金の受け渡しが行われようとしている。張り込む刑事のうちのひとりが豊川悦司である。
一方トヨエツの妻・松田美由紀はこの日高齢での初産を迎え、心臓の持病もあって難産の末、生きるか死ぬかという事態になっている。
緊迫したシーンが続くので、これら2つの話で引っ張るのかと思いきやそうではなくてこれはあくまで伏線。犯人はあっけなく取り逃がしてしまい、舞台は6年後に飛ぶ。
そして、BAD MAN と名乗る連続幼児殺害犯が現れ、左遷されていたトヨエツが呼び戻されて捜査に当たる。なんと彼はTVで犯人に呼びかけ、犯人を挑発して引っ張り出す作戦に出た。
あんまり書くとあれなんで、ま、これくらいにしておきますが、いろんなことが次々に起こって、いろんな入り組んだ仕掛けが施してあって、よく構築されたストーリーです。
官僚/政治/マスコミのそれぞれに歪んだ人間関係があって、歪んでない人間関係もあって、ま、ほど良い社会派エンタテインメントっちゅうとこかな。飽きはしなかった。
トヨエツの部下になった笹野高史が良い味。
ほんで、途中「これ、誰だったかな?」と思い悩んだ役者が何人もいて、エンドロール見ながら「あ、そうか、小澤征悦か、あ、片岡礼子だったんだ、そうそう、確かに柄本佑だった」などと声を上げてしまった。
総じて役者の出来は良かったと思う。あとは門外漢の僕ではなく、この手の小説ばかり読んで、この手の映画ばかり見ている人がどういう評価を下すのか聞いてみたい。
Comments
はじめまして。
僕も見ましたけど映画も原作も面白かったです♪
ちょっとトヨエツ好きになりました。
他の記事も読まさせていただきますね。
Posted by: ラガー | Tuesday, December 11, 2007 12:41
> ラガーさん
ども。わざわざコメントありがとうございます。んで、そうですか、原作も面白かったですか。雫井脩介って、クローズド・ノートもこの作家でしたよね。1回読んでみよっかな。
Posted by: yama_eigh | Tuesday, December 11, 2007 16:50