続・ああ、ややこしい電子マネー
【5月4日追記】 5月1日の記事に書いた"Felica"の技術を応用した10種類の電子マネーのうち Suica、PASMO、ICOCA、PiTaPa の4つだけがIC乗車券である。ここがまた電子マネーのややこしいところである。
Edy も QUICPay も歴とした電子マネーではあるのだが、電車には乗れない、つまり、この電子マネーは運賃には使えないのである。逆に言えば Suica、PASMO、ICOCA、PiTaPa の4つは単なる電車の切符の代わりではなく、電車の切符にもなる電子マネーなのである。
で、このことによって会社の経理セクションは頭が痛くなるのである。
関東では Suica、PASMO、関西ではICOCA、PiTaPa を買った、あるいはチャージしたと言えば、それはそもそもJRや私鉄に乗るために他ならなかった。だから、会社や税務署が争うのは、「それは本当に社用の乗車なのか?」ということだけだった。
チャージの領収書だけを信用していると、実は休みの日に遊びに行く時にも使っているかもしれない。その辺をはっきりさせるためには、たとえば地下鉄での移動状況を別途申請させるとか、チャージ機で履歴を印刷したものを後日添付させるとか、各社がそれぞれにルールなり段取りなりを決めれば良いだけのことである。
それは技術的な問題であって、いずれにしても、それは買ったとたんに「交通費」として伝票処理が可能な代物であることは間違いなかったのである。
ところが、今ではどうか? Suica で買い物して、PiTaPa で飯が食えるのである。当局は「本当に社用なのか?」に加えて「本当に交通費なのか?」のダブル・チェックが必要になってしまったのである。
これには実はウチの経理も頭を抱えたらしい。
でも、実はもっと奥が深いのである。ウチの経理はまだ多分気がついてないと思うのだが…。
おサイフケータイになると、Edy や モバイル Suica はクレジット・カードに紐付いているか現金チャージするかなのだが、DCMX mini での iD 利用は電話代から落ちるのである。
ウチの会社では、その中でも特にウチの部には社用の携帯電話なるものがたくさん存在する。単なる連絡用ではなくワンセグや携帯サイトの画面/コンテンツの確認用である。
これを悪用してDCMX mini で飯食うと(ま、月額1万円の頭打ちではあるが)、その料金は携帯の請求書に含まれてしまう。ま、やる気はないけど、ウチの経理はこれに気づくだろうか?
電話で電車に乗って電話で飯食う世になると、かつて一体誰が想像しただろうか?
Comments