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Monday, March 12, 2007

映画『マニアの受難』

【3月12日特記】 映画『マニアの受難』を観てきた。

これで3日連続映画を見ている訳だが、何と言っても5日間しか上映しない。しかも1日1回、レイトショーのみなので今夜しか観るタイミングがなかった。このあと多分同じようなスケジュールで神戸と京都を廻り、近畿一円で恐らく15回程度しか上映されないマイナー作品に、今宵集まったのは16人のマニアたちだった。

言うまでもないが、ムーンライダーズにファンなどいない。
いるのはマニアだけである。

本当はムーンライダーズの演奏が聴けて、彼らの姿を拝むことでできればそれだけで良かった。映画自体の出来がどうかなんてまるで気にしないで観に行ったのだが、実によくできていた。

日比谷野音で行われた結成30年記念コンサートをはじめとする、昨年行われたいくつかのライブ映像に、メンバーや関係者、周辺のミュージシャンたちへのインタビューを挟んだ構成だったのだが、そこだけモノクロになったインタビューの編集がライダーズの歴史に沿った時系列になっていて、いろんな人の、その時代のライダーズに関する証言をバラバラに繋いで、その時代に作られた楽曲の去年の演奏風景で埋めて行く──そういう手法でムーンライダーズの30年がくっきりと浮き彫りになっていたと思う。

見ていてスリリングなほどだった。

そして曲を聴いていると自然に体が揺れ、口ずさんでしまう。
もとより演奏されている曲に知らないものなどないのだ。

僕は以前、「これから初めてライダーズを聴こうと思う人は、どれか1枚だけ選んでアルバムを買ったりせずに、少なくともオリジナル・アルバムは全部買いなさい」みたいなことを書いた。しかし、もし全部買って聴くだけの余力のない人がいるようなら、僕はこの映画を観ることをお薦めする。

きっと1000人のうち999人はどこが凄いのかよく解らないだろう。でも、1000人に1人くらいは、無暗に電撃的に嵌ってしまう人がいる。

もし、あなたがそうなってしまったら、その日こそがあなたの受難の始まりである。

こんなに感動するとは思わなかった。

30年やってヒット曲が全くないバンド、ヒット曲が全くないのに30年続いてるバンド。
──ムーンライダーズ万歳!!!

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

言葉と物
多摩川散歩

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