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Sunday, March 18, 2007

『「エンタメ」の夜明け』馬場康夫(書評)

【3月18日特記】 ドキュメンタリーである。取り上げられるのは3人のプロデューサー、とまえがきには書いてあるが、実のところ、そのうちの1人であるウォルト・ディズニーについてはそれほど掘り下げた描写はない。中心となるのは師弟関係にある2人の日本人、小谷正一と堀貞一郎である。

小谷正一については同じ業界に勤める者として(と言っても小谷は様々な業界を渡り歩いたわけだが)当然知っていた。TVの世界にあっても彼は伝説の巨人である。そして、その部下であった堀貞一郎も様々なイベントを手掛けた後、ディズニーランドの東京誘致に身を捧げることになる。そういう訳でウォルト・ディズニーが関係してくるのである。

寡聞にして僕は堀の名前は聞いたことがなかった。TDL開園までの裏話も全く知らなかったので、すべてが新鮮で非常に面白く読めた。

ただし、ホイチョイ・プロの馬場康夫が出した本にしては随分とのっぺりした文章の羅列なのである。ホイチョイらしさはどこにも感じられない。もちろん著者は、自分が仕事の上で少し関係したこともあり、尊敬もしている日本の偉大なプロデューサのことを、何のケレン味もなく紹介したかったのかもしれない。

普段のホイチョイとしての馬場ではなく、日立の宣伝マンを皮切りにずっとエンタメ業界に身を寄せている1人のクリエイタとして書きたかったのかもしれない。

ならば、わざわざ著者名に「ホイチョイ・プロダクションズ馬場康夫」なんて書くなよな。おまけに、ご丁寧なことに帯には「昭和へGO」と書いてある。本を売らんがための出版社の浅知恵なんだろうけど、僕はこういうのを憎むなあ。

そういう外面は別として、内容は興味深いし、今後僕らが仕事を続けて行くに当たっても示唆に富んでいるし、大げさな感動が得られるわけではないけど、落ち着いた書きっぷりの良書ではある。表紙に騙されてはいけない。

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