回顧:2006年鑑賞邦画
【12月23日特記】 2006年は邦画を44本観た。年間100本も200本も観る人からすれば、「なんだたったそれだけ?」と言われるだろうが、これでも僕の年間新記録なのである。
で、新記録で調子に乗って、その44本から何本か選んでみることにした。
──と、今年の1月5日に書いた記事と数字以外は全く同じ書き出しで始めてみた。
今年はまだ何日か残っているので、まだ1本くらいは邦画を観る可能性もあるが、もうそれほど素晴らしいものは残っていないのではないかなと思い総括記事を上げることにした。もし、年内に順位を揺るがすような名作を観たら、また改めて追加訂正を書く。
ところで、2005年版のこの記事を書いたときにはまだ鑑賞映画リストがなかったので記事内に一覧を載せたが、その後リストを作成して左の欄(RECENT POSTS の下)にリンクが張ってあるのでそれを辿って見てほしい(この文中にもリンクを張っておきます)。
さて、去年分は「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入りそうなもの」という観点で6作品を選んだが、今年は「『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしいもの」という観点で選んだ(このニュアンスの違いを解ってほしい)。
対象は2006年に映画館や試写会で観たもの。TVやDVDで観たものは含まれない。なお『運命じゃない人』は既に2005年度の5位に選ばれているのでここでは除外した。
『キネマ旬報ベストテン』の20位以内に入ってほしい10本
- 三年身籠る
- 好きだ、
- かもめ食堂
- 間宮兄弟
- 雪に願うこと
- 嫌われ松子の一生
- やわらかい生活
- ゆれる
- 夜のピクニック
- ストロベリーショートケイクス
良かった順ではない。僕が見た順である。
1)は公開が早かったので不利だろう。1月に公開されたものは12月になるとどうしても印象が薄くなる。しかし、それにしてもこれが20位以内に入らないとウソだと思う。
3)5)8)あたりは順当な選考と言えるのではないかな。8)は1位の可能性もあると思う。
6)は評価割れるでしょうね。僕にとっては圧巻だった。
2)4)は僕の趣味だと言われるかもしれないが、2)はカメラも台詞もぎょっとするほど素晴らしかったし、4)は森田芳光監督が「『の・ようなもの』を超えた」と自ら語るほどの逸品である。僕も全面的にそれに同意する。
9)は、あの原作をよくぞここまで見事に映画化したということに敬意を表して、7)はちょっと弱いかもしれんが、ま、寺島しのぶに敬意を表して。
最後に10)は、これ、凄いよ! 是非とも20位以内に選ばれてほしい。
いずれにしても、今年の邦画界は大変豊作であったと思う。選ぶほうも大変だろう。
多分僕が観ない時代劇や戦争映画からも何作か選ばれてくるだろうし(僕自身は『花よりもなほ』を観たにもかかわらず選んでいないけど)、他にも良い映画がいっぱいあったので、この予想が当たる確率は半分くらいかなと思っている。
ところで『フラガール』は、僕は買わない。これも10位以内に入ってくる恐れがあるし、下手すると1位なんて酷いことにもなりかねないと危惧している。どうか選ばれないでほしいと祈るような気持ちである。
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