« September 2006 | Main | November 2006 »

Tuesday, October 31, 2006

映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』2

【10月31日追記】 映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』に覚えた違和感は一体何なのか、ずっと考えていたのだが、突然答えを得た。

『風味絶佳』という短編集は、肉体労働に従事する男の魅力に焦点を当てた作品群である。

ここに収められた6篇の小説に登場する男たちの職業はそれぞれ、鳶職、区の清掃協会の作業員、「ガスステイション」勤務、引っ越し屋、貯水槽等の清掃作業員、火葬場勤務。

山田詠美の態度は、ネガティヴに見られがちなこれらの職業を再評価しよう、などといった理屈っぽいものではなく、如何にも「なんでー? カッコいいじゃん。私、すごく好きだな、そういう男」みたいな感じである。

表題作「風味絶佳」におけるガソリンスタンド勤務というのは6つの職業の中では一番肉体労働色が薄いかもしれないが、それでも決してこの共通色から外れるものではない。

肉体を駆使して働く男たちの(性的)魅力を、そして、そういう男たちに魅かれる女たちの心の動きを絶妙の風味を添えて描き出したのが、この短編集なのである。

Continue reading "映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』2"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

『世界の日本人ジョーク集』早坂隆(書評)

【10月31日特記】 こういう本を読むのは僕ぐらいのもんだろうと、ちょっと得意になって注文したのだが、聞けばベストセラーのトップ10に入っていると言う。それを知って些かがっかりしたのも確か(すみませんねえ、ヘソマガリで)。

でも、基本的にこういうのは大好きである。所謂エスニック・ジョーク。差別スレスレのところで笑い飛ばすという指向性に惹かれるのである。

ところがせっかく世界中から面白いジョークを集めてきていながら、本全体としての印象はそれほど面白くない。

掲載されているたくさんのジョークと比べて、「地の文」と言うか解説の部分に面白味がないのである。いや、別に文章が下手だという訳ではない。ただ、あまりに普通、つまり別に面白くもない解説なのである。そこが物足りない。

Continue reading "『世界の日本人ジョーク集』早坂隆(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, October 30, 2006

講演と検索と墓前と

【10月30日特記】 先日、さる所で仕事上の講演をした。

今までも取引先の企業や団体に頼まれて講演めいたことをしたこともあったが、あくまでその会社の社員や団体の会員たちを対象とした、言わば閉じられた空間での講演だった。

それが今回はセミナー会社が企画して一般から広く受講者を募ったものである。しかも、結構高額の受講料を取って。

Continue reading "講演と検索と墓前と"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, October 29, 2006

映画『ただ、君を愛してる』

【10月29日特記】 映画『ただ、君を愛してる』を観てきた。映画自体には全然期待してなかったのだが、ただ、宮﨑あおいだからチェックしておこうかな、と。(宮崎あおい)

ストーリーは、まあ、書くほどのものではないと言うか、書いちゃうと台無しだと言うか・・・。

誠人(=まこと、玉木宏)と静流(=しずる、宮﨑あおい)は同じ大学に入学する(話は逸れるけど、「しずる」というのは「シズル感」から取ったんだろうね。撮影やCM関係の人しか知らない言葉だろうけど)。で、いずれもあまり人づきあいが得意なほうではない2人がひょんなことから知り合う。

誠人はカメラが趣味。そして同級生のみゆき(黒木メイサ)に淡い恋心を抱く。一方、静流のほうは誠人にぞっこん、という三角関係である。三角関係といいながら、あまりにも無邪気で天真爛漫な静流のせいでドロドロした雰囲気はまるでない。やがて静流は誠人からカメラの手ほどきを受けるようになる。

さて、問題は静流が病気だということ。成長が遅い(いまだに乳歯が残っている等)。ただし、成長すると病気も一緒に成長してしまう。──10/23の記事にも書いた「脚本家にとって都合の良すぎる設定」である。これが見ていて嫌になるのである。

Continue reading "映画『ただ、君を愛してる』"

| | Comments (0) | TrackBack (3)

Saturday, October 28, 2006

My Bookshelf

【10月28日特記】 僕の書棚の一部をカメラに収めてみた(例によってピンボケの携帯写真だが)。

Bookshelf1 クレイグ・ライスの著書が並んでいるパートである。凸凹している。

几帳面な僕が何故こんな凸凹の配置をしているかと言えば、発行年順に並べているからだ。つまり、美観よりも論理性に拘っているということだ。

一番左には一番古い作品である『居合わせた女』があり、その隣にハンサム&ビンゴのシリーズが3冊。で、ここまでの4冊がハヤカワ・ポケミス。その隣に文庫の『スイートホーム殺人事件』があり、そこからヘレン&ジェイク・ジャスタス夫妻と弁護士マローンのシリーズが、本の高さに関係なく年代順に並んでいる。

実はもう1冊、同じ著者による(と見られている)『ママ、死体を発見す』があるのだが、この本は単行本で、ここに無理やり押し込むとぎゅうぎゅう詰めになって本を引き出せない。

ま、これは確かにライスの作だと証明されている訳でもないから、ちょっと離れたところに置いておいても良いかな、と自分に対して言い訳して、別の箇所に収めている。

Continue reading "My Bookshelf"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, October 27, 2006

鼓腹撃壌を知らず

【10月27日特記】 歳を取ると食が細くなるのはごく一般的なことなのだろう。ただ、僕が感じるのは、よく言われているような「若い頃にはこのくらいペロリと平らげたものなのに、喰えなくなったなあ」という意外感ではない。

僕が感じるのは満腹感に対する不快感なのである。満腹にしたくない──そればかり思う。明らかな食べ過ぎに至るまでもなく、100%きっちりのものであってもとにかく満腹感が気持ち悪いのである。

思えば、僕の人生に於いては食事はずっと単に生命維持のための課業でしかなかったのかもしれない。信じてもらえないかもしれないが、僕は中学に入るまで空腹感というものがなかったのである。

Continue reading "鼓腹撃壌を知らず"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, October 25, 2006

『脳はなにかと言い訳する』池谷裕二(書評)

【10月25日特記】 4年前に読んだ『海馬 脳は疲れない』(糸井重里と池谷裕二の共著)が面白かったのと、母が最近になって認知症の初期と診断されたことの2つが直接の動機となって、またこの著者の本を手に取った。そして、期待に違わず、読みやすく面白くためになる、三拍子揃った読み物だった。

「読みやすく」「面白く」はともかくとして、「ためになる」というのは単に医学的な知識が身につくという意味ではない。

確かに医学的な知識も多少はつくだろうけれど、たかが本1冊で身につくものは知れているし、一般人が脳に関する医学知識を身につけてどうする?という面もある。

そんなことよりもためになる(そして面白い)のは、筆者が時折“気の持ちよう”みたいな側面に触れてくるところだ。僕は何だか筆者が医学知識を隠れ蓑にしてこっそり人生訓を説いているような気がして、そこになんだか好感を覚えてしまったのである。

Continue reading "『脳はなにかと言い訳する』池谷裕二(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, October 24, 2006

試される

【10月24日更新】 大雑把に言って、HPを始めて5年半、ブログを始めて1年半が経って、最近つくづく「Web上に文章を発表することは試されることだなあ」と感じます。

ブログなどはCGM(Consumer Generated Media)と呼ばれて、とかく「個人が発信する場ができた」などと言われますが、発信する側からばかり見ないで少し視点を変えてみれば、それまで見ず知らずの人に試されることなどなかった個人が、他人の目に晒され、試されるようになったということです。

例えば映画を観て、小説を読んで記事を書くとします。映画を撮ったり小説を書いたりしている人たちは当然そのクリエイティヴィティが試されるわけですが、それを観たり読んだりして文章を書いている私もまた、その読解力が、感性が、そして言うまでもなく表現力が試されているのです。

Continue reading "試される"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, October 23, 2006

十人十色。え、僕だけ色合いがかけ離れてるって?

【10月23日特記】 お互いのブログで時々交流させてもらっている soramove さんから、僕の『涙そうそう』の記事にTBをいただきました。まず当然TB先の soramove さんの記事を拝読したのですが、うむ、人間の感じ方はこんなにも違うんだな、とちょっと認識を新たにしました。

(以下いろんな映画の結末に触れます。避けられる限り具体的な表現は避けるつもりですが、論の展開上一部触れざるを得ない点もあります。筋について何も知りたくない、ハッピーエンドなのかその逆なのかさえ知りたくない、という方はご注意下さい)

soramove さんのタイトルは「『涙そうそう』こんな映画好きじゃない」です。このタイトルには別に驚きません。僕が驚いたのは「お金を払ってまで、厳しい現実を見たくは無いのだ」というくだりです。

「フラガール」は単純なハッピーエンドだった、
もちろん観客も人生にそう単純なハッピーエンドは無いと知っている。
でもだからこそ、懸命に頑張ることに素直に感動し、
そして勇気をもらって
「よし、自分も明日からもっと頑張るぞ」という気分になるというもの。

お金を払ってまで、厳しい現実を見たくは無いのだ。

僕はお金を払ってまで単純なハッピーエンドを見たくない、とまではさすがに言いませんが、それにやや近い感覚を持っています。ハッピーエンドだと空々しくて頑張ろうという気にもなれません(もっとも、随分前から「頑張る」という言葉を使わないようにしている僕ですが)。

「ひねくれている」「悲観的すぎる」──そういう批判は甘んじて受けます、と言うか、別に批判とも感じません。なにしろ「常に後ろ向きの発想を忘れない男」を自認・標榜している僕ですから(笑)。

「ふーん、世の中にはそういう人もいるんだ!」と思いました。もっとも世間一般からすれば僕のほうが「ふーん、世の中にはそういう奴もいるんだ!」と言われるほうなんでしょうけど(再笑)。

Continue reading "十人十色。え、僕だけ色合いがかけ離れてるって?"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, October 22, 2006

映画『薬指の標本』

【10月22日特記】 映画『薬指の標本』を観てきた。

小川洋子の作品にそういう小説があることも、それがフランスで翻訳されていることも、そしてフランス人の監督によって映画化されたことも知らなかったのだが、朝日新聞の映画評を読んで公開を心待ちにしていた。

初めて行く映画館、なんばの敷島シネポップ。
東京時代の感覚で言えば、西荻窪の家から(普段行く新宿・渋谷の映画館ではなく)銀座のシネスイッチかシネパトスまで足を運んだ感じ。

20分前に入ったら客は僕独り。上映直前にかろうじて20人の大台に載せたが、これでこの回の映画館の売上げは¥36,000。うち半分の¥18,000が映画館の取り分となるわけだが、これでは商売は成り立たないだろう(上映2日目の日曜日である)。

この手の映画に客が来ないというのは、ちょっと淋しい気がする。

Continue reading "映画『薬指の標本』"

| | Comments (0) | TrackBack (2)

Friday, October 20, 2006

自意識の怪物

【10月20日特記】 年老いて物忘れが激しくなった母が、他人からボケていると思われないかをとても気にしている。
ははあ、僕はこの人からこの遺伝子を受け継いだのか、と思った。

少年期の僕は自意識の怪物だった。自意識過剰でがんじがらめになっていた。こんなことをするとこんな風にバカにされないか、あんなことをするとあんな風な反発を食わないか、そんなことばかり考えていると身動きが取れなくなり、結局は「何もしない」という選択肢を選ぶことが多くなる。

そういう訳で、僕は傍目には「独り超然とした子供」というように捉えられていたようだが、実は心の中では嵐が吹き荒れていたのである。

僕は母に言った。

「あのな、誰も他人のことなんてそんなに気にしてないよ」

この言葉が母に対する宥めの意味を果たしたかどうかは知らない(母はきょとんとしていた。ただし、これはもちろんいろいろ喋ったうちの一部分であって、この台詞だけを言って突き放した訳ではないので、念のため)。ただ、僕の場合はそのことに気づいたことによって、自らに対する呪縛から解放されて、人生が軽いものになったのである。

Continue reading "自意識の怪物"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Thursday, October 19, 2006

パスワード三昧

【10月19日特記】 突然ですが皆さん、パスワード何種類持ってます?

昔は銀行のカードぐらいにしか設定する必要がなかったのに、近頃ではネット上で利用するいろんなものにパスワードが必要になってます。

そもそもこのブログにこうやって記事を書くためにもココログのパスワードが必要なわけで、しかもそれは僕がメールで使ってる@niftyのパスワードとは別物なんですよね(別に同一のパスワードを設定しても構いはしないのですが・・・)。

いずれにしても全部一緒にしておくのは危険なので、必然的にパスワードが何種類かできてしまうことになります。さて、あなたは何種類使い分けてますか?

Continue reading "パスワード三昧"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Tuesday, October 17, 2006

テレビの逆襲

【10月17日特記】 1994年に僕がPCを買ったのは「電子メール」(当時単に「メール」と言えばそれは郵便のことだった)がやりたかったわけではなく、「パソコン通信」(当時インターネットはまだコスト面・技術面での障壁が高くてごく一部の人たちのものだった)をやりたかったからでもない。

ワープロや表計算のソフトを使いたかったからでもなければ、グラフィックやゲームに興味があったというのでもない。

僕はひたすらデーターベースを構築したかった。

だから、僕が最初に買ったアプリケーションは MS Word でも MS Excel でもなかった(もっとも、買ったPCには MS Word と MS Excel の簡易版を統合した MS Works というソフトがバンドルされていたが)。僕が最初に買って勉強したアプリは Microsoft Access だった。

目的は2つ──年賀状印刷を兼ねた住所録と、鑑賞した映画のデータベースを作ること。

従って、いまだにウチの年賀状は(と言っても去年から年賀状はやめてクリスマス・カードに換えたのだが)年賀状作成用のソフトから印刷したものではなく、 Microsoft Access のレポートである。

そして、それから2年ほどかけて作り上げた映画データベースは日々更新され、このブログに於いてもいろいろな記事の素材になっている。

Microsoft Access は、PCを買ってすぐの人間が手を染めるにはおっそろしく取っつきの悪いアプリケーションだが、勉強するのもデータベースを作り上げるのもとても楽しかった。

一方、Word と Excel は会社で使うようになり、ほかにもパワポとかいろんなソフトも覚えて、そうこうするうちに本格的にインターネットの時代になった。
今日書きたいのはそこから後のことだ。

Continue reading "テレビの逆襲"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『ティンブクトゥ』ポール・オースター(書評)

【10月17日特記】 オースターの小説はほとんど全部読んでいるが、これはいつものオースターとちょっと違う感じ。なんだか平べったい印象がある。練りこんだ跡が目に見えない。いつものように読み終わって暫し「うーむ」と唸るようなこともなかった(だが読後感は少し爽快である)。

短い小説だし、単純な設定だから仕方がないのかもしれない。話者は犬である。名前はミスター・ボーンズ。そして、最初の主人の名がウィリー。

ウィリーは放浪の詩人、と言えば聞こえが良いが、悪く言えば定職にも就かず金にもならない詩を書いてばかりのイカレた中年男である。一応帰るべき家はあってそこに母親が住んでいるが、1年のほとんどをミスター・ボーンズとホームレスさながらの旅をしている。

ミスター・ボーンズは犬であるからもちろん人間の言葉は話せないが、聞くほうでは人間の言葉をほぼ完璧に理解する。ウィリーはそのボーンズの能力を知ってか知らずか頻りにボーンズに話しかける。犬に人生を説いたりする。

もっともミスター・ボーンズは人間ほどいろいろな知識があるわけではないので、時として意味の分からない単語に遭遇したり早合点したりもする。

Continue reading "『ティンブクトゥ』ポール・オースター(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, October 16, 2006

撮影 浜田毅

【10月16日追記】 昨日見た映画『涙そうそう』のカメラマン浜田毅。なんとなく気になって自分の映画データベースを調べてみたら、この映画でなんと14本目。

正確にはクロス集計クエリをかけてみないと断定できないが、多分僕がこんなにたくさんの映画を観たカメラマンは他にいないのではないだろうか?

そのリストは下記の通り。

Continue reading "撮影 浜田毅"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, October 15, 2006

映画『涙そうそう』

【10月15日特記】 映画『涙そうそう』を観てきた。

涙を前面に押し出した映画は僕の趣味ではない。
ただ、予告編を見る限り出来は悪くなさそうなのだ。それで、先日一度は入場券売り場で気が変わって観るのをやめたのだが、今日また気を取り直して観てきた。

まさに「乙女の紅涙を絞る」、さあ泣けとばかりの映画なのだが、思ったほどあざとくはなく、抵抗なく観られた。
そして、途中まで順調に泣かずに来たのだが、やはり2度ほど(カオルが兄ィニィの家を出て行くシーンと、海辺でオバアがカオルに話しかけるところで)泣いてしまった。

Continue reading "映画『涙そうそう』"

| | Comments (1) | TrackBack (9)

Saturday, October 14, 2006

地球を百周するのを僕は黙って見ている

【10月14日更新】 家で使っているウィルス対策ソフトを“ウィルスバスター2006”から“ウィルスバスター2007 Trend Flex Security”にバージョンアップした。従来年号だけであったものがややこしい名前になった分、ちょっとウザいソフトになった。

なんとか止められないもんですかね──開発者の胸に去来するこの多機能化の衝動!

OSとウィルス対策ソフトとブラウザまたはメーラが競って同じ機能を果たそうとする。ちゃんと注意して設定しないと屋上屋を重ねることになってしまう。

ウチのPCが古いこともあるが、裏でいろんな重いアプリが動き回るにはもう限界が近いのである。

Continue reading "地球を百周するのを僕は黙って見ている"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, October 13, 2006

感無量

【10月13日特記】 カレンダー上ではもう昨日の出来事になってしまったが、日本ハム・ファイターズがパ・リーグの優勝を決めた。とても嬉しい。

僕はファイターズ・ファンである。金田留広が新人の年(当時は東映フライヤーズ)からのファンなので今年で38年目である。

未だに球場以外でファイターズのファンにお目にかかることは滅多にない。僕はひとりでひっそりと応援してきた。

ファンになったのは阪急-東映戦を見に行ったのがきっかけだが、初めから周りに誰もファンのいない球団を応援したいという気持ちがあったのも確かだ。以来僕はひたすらひっそりとフライヤーズ=ファイターズを、ひとりで、しかし一途に応援してきた。

だから、僕には巨人ファンや阪神ファンの気持ちが解らない。いや、ひょっとすると巨人ファンや阪神ファンはちょっと極端だというだけのことで、他の球団のファンも似たり寄ったりなのであって──つまるところ、僕にはプロ野球ファンの気持ちが基本的に解らないのかもしれない。

Continue reading "感無量"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Thursday, October 12, 2006

地上波デジタルTV

【10月12日特記】 10月9日は朝からTVを全くつけてなかったので北朝鮮が核実験をしたことを知らなかった。

外出から帰ってきた妻が、「北朝鮮が核実験したの? 号外撒いてたよ」と言うので慌ててTVをつけた。生憎どこの局もニュースをやっていない時間帯である。

「こんな時に文字情報だけでもいいからニュースが見られるようになればいいのに」と妻は言う。

Continue reading "地上波デジタルTV"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Wednesday, October 11, 2006

from GyaO to YAHOO!

【10月11日特記】 「半分は仕事で」と言っても良いのだが、僕は USEN が運営する無料動画サイト GyaO の会員になっている。

登録の際のアドレスは、当然のことながら会社や自宅のものは使わずにフリーの Webメールにした。Webメールのアドレスはいくつか持っているが、この時は YAHOO!メールを使った。

Continue reading "from GyaO to YAHOO!"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Monday, October 09, 2006

映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』1

【10月9日特記】 映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』を観てきた。

本当は『涙そうそう』を観るつもりで出かけたのだが、いざ入場券売り場の前に立ってみるとどうしても入りたくなくなって、急遽『シュガー&スパイス』に変更した。

原作は山田詠美の『風味絶佳』。「本の雑誌が選ぶ2005年度ベストテン」の第1位に選ばれた、文字通り風味絶佳な短編小説集である。ちなみに2005年度の「本屋大賞」に選ばれたのが恩田陸の『夜のピクニック』である。

そしてこの映画も、映画『夜のピクニック』と同様、原作を読んでいる人と読んでいない人とでは感じ方が相当違ってくるのではないかな?

Continue reading "映画『シュガー&スパイス 風味絶佳』1"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

Sunday, October 08, 2006

YAHOO!動画『ピクニックの準備』

【10月8日特記】 映画『夜のピクニック』を観てパンフレットを買った人ならご存知だと思うが、今YAHOO!動画で『夜のピクニック』の“前日談”『ピクニックの準備』が無料公開されている

映画が良かったのでついつい観てしまった。前日談と言うよりも、映画の一部分を切り取ったという感じ。本編の中の1シーンであっても何の不思議もない。ひょっとすると映画の一部のつもりで撮影して編集段階で落としたシーンなのかも。

2話構成になっていて(ファイルは別々)、ひとつは「おまいじない」。ニューヨークで杏奈(加藤ローサ)が例の手紙を書いているシーン。さらっと画だけ撮って後からちょちょいと加藤ローサのナレ録りして乗っけました、みたいな何のケレン味もないシーンである。

なんか片手間に撮ったような印象を受けるのに、しかし、これはどう見てもNYロケだぞ。力が入っているんだか入っていないんだかよく解らない。

映画を見た人にとっては全部知ってることなので、ことさら見る必要がある映像ではない。さながら加藤ローサのプロモ映像という感じ。だから、加藤ローサのファンには堪らない映像なのかな。いや、それほどでもないか。

Continue reading "YAHOO!動画『ピクニックの準備』"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Saturday, October 07, 2006

bk1 の不思議

【10月7日特記】 HPのほうをお読みいただいている方ならご存知かもしれないが、僕はオンライン書店ビーケーワンに書評を投稿している。2002年2月以降、読み終えた本のほとんどについて書評を投稿してきた。

ただし、書いてすぐに掲載はされない。

書評を書いて投稿ボタンを押すと、一応 bk1 が内容をチェックしてからアップされるというシステムになっていて(とは言え、投稿したものがアップされなかったことは一度もないが)、投稿してから掲載されるまでに幾許かのタイムラグが生じるのである。

で、僕自身はそのタイムラグがどれくらいか大体解っているので、「もうそろそろアップされてるかなあ」と思ってチェックしてみると、大抵先客がいるのである。これが不思議で仕方がない。

Continue reading "bk1 の不思議"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Friday, October 06, 2006

『イノセント』ハーラン・コーベン(書評)

【10月6日特記】 (上下巻通じての書評です)日本で発売されているコーベンの本は全て読んできたが、実は僕なんかにはミステリを語る資格がないのだろうと思う。犯人探しやトリックの解明に興味がないのである。ミステリを手に取っているときも、もっぱら別のことに魅かれて読んでいる。

もちろん、ミステリがミステリである所以と言える「事件」や「推理」も楽しんで読んでいるのであるが、その部分での良し悪しはよく解らない。この程度に面白ければそれで良い。他の小説と並べてどちらがミステリとして上かと訊かれてもよく分からない。読んでいる途中で犯人は誰だろうとか真実は何だろうかとか考えたりもしない。

ここまで筋が入り組んでくると、謎解き・種明かしに入った部分を読んでいて頭が混乱してくるので、むしろもう少し単純な筋のほうが良いのにと思ったりもする。この複雑な設定がミステリとしてどうかと問われてもやっぱり答えられない。よくもまあこんなややこしい話を考えたものだと感心するのみである。

Continue reading "『イノセント』ハーラン・コーベン(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

『ロングテール』クリス・アンダーソン(書評)

【10月6日特記】 仕事のために読んだ本なのだが大変面白かった。そういう本に出会えるのって実はとても貴重な体験であり、嬉しい誤算である。

とかくビジネス書というものは見掛け倒しで中身の薄いものであることが多い。たいていは個人的な成功体験や単なる思いつきに支えられた(あるいは、がんじがらめになった)狭量かつ牽強付会なものであったりする。

それに対してこの本は、ロングテール理論の提唱者である(統計学の理論からロングテールという用語を持ってきてマーケティング理論に移植した)クリス・アンダーソン氏自らが著者であることが第1のセールス・ポイント。そして彼が長年ワイアード誌の編集長として若者文化に触れてきたという経験と感覚を十全に活かしているということが第2のセールス・ポイント。さらに、決して片手間に書かれたものではなく、何冊もの専門書を読んで勉強し、時間と手間をかけて資料を集め、綿密に検証した上で構築された理論であるところが第3のセールス・ポイントとなっている。

だから非常に説得力がある。そして面白い。

Continue reading "『ロングテール』クリス・アンダーソン(書評)"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

スパムTB体験記

【10月6日特記】 スパムTB攻勢の標的にされちゃいました。話には聞いてたけど自分が襲われるとは。

で、TB受付を一時閉じたりもしたんですけど、この cocolog って全記事一括してTB拒否の設定できないんですね。それで、新しいほうから記事ひとつずつ設定しなおしてたんですけどイタチごっこです。でも、まあ、十何個かのスパムTBが付くだけで済んだみたい。嵐は通り過ぎたようです。

スパムTBの不本意なところは、エロ・サイトや詐欺っぽいショッピング・サイトに誘導されるからではなく、ま、それもないではないんですがそれはあくまで現象であって本質ではなくて、じゃあ、何が本質かと言えば、僕の書いた内容と連関の薄すぎるサイトに繋がってしまうからなんですよね。

Continue reading "スパムTB体験記"

| | Comments (0) | TrackBack (1)

Wednesday, October 04, 2006

明朝5時『HINOKIO』

【10月4日特記】 明日の朝5時から WOWOW で秋山貴彦監督の映画『HINOKIO ヒノキオ』が放送されます。

『夜のピクニック』主演の多部未華子のデビュー作です(この作品では主演ではないけど)。

2005年のキネ旬ベストテンでは第48位という、まあ、そこそこの評価です(僕はもう少し高く評価されても不思議はない映画だと思います)が、多部未華子がとっても良いから、見られる環境の方は是非録画して見てみてください(早起きしろとは言いません)。

| | Comments (0) | TrackBack (1)

Monday, October 02, 2006

豆乳の味

【10月2日特記】 僕は生まれてから長らくの間、豆乳を飲んだことがなかった。

会社に入ってすぐの頃、当時の部長に(どういう経緯からそういう話題になったのかは忘れてしまったが)「豆乳って飲みにくいんですか?」と訊いたら、部長答えて曰く「ああ、飲みにくい。バリウムのほうがよっぽど飲みやすい」。

僕が胃レントゲンで生まれて初めてバリウムを飲んだのはそれから10年以上も後のことだから、結局豆乳とバリウムとどちらを先に飲んだのか定かな記憶がない。

ただ、当時のバリウムは今と比べて遥かに飲みにくかったはずだ。そのバリウムのほうが飲みやすいと言うくらいだから、この部長よっぽど豆乳が嫌いだったのだ。人の味覚は様々である。

しかし、今から思えば、それはどう考えても一般的な感覚ではない。

Continue reading "豆乳の味"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

Sunday, October 01, 2006

映画『夜のピクニック』

【10月1日特記】 映画『夜のピクニック』を観てきた。

恩田陸の『夜のピクニック』と山田詠美の『風味絶佳』。どちらも飛び切り上質な小説だった。その2つが映画化され、今公開されている。どちらの監督も僕には馴染みのない名前だ。では、どちらを観るか?

『シュガー&スパイス 風味絶佳』はひと足早く公開されて週ごとの興行成績TOP10にずっと入っている──ならば、とりあえずこれはパスして『夜のピクニック』を観るほうが賢明だろう。ヒットした映画を後から見る手段はたくさんある。

ところで、小説『夜のピクニック』を読んだ人なら誰だってそう思うはずだが、これを映画化しようというのははっきり言って無謀である。これはひとえに恩田陸の筆致に支えられた物語であって、おいそれと映像化できるものではない。

高校生が昼夜を徹してただ歩くだけの物語、ではない。確かに、同じ高校に通う異母兄妹という設定があり、ゆっくりだが起伏に富んだ展開がある。だが、読んだ者は「ただ歩いてるだけなのに、なんでこんなに凄いのだろう」と思ってしまう小説なのである。

それはひとえに恩田陸の圧倒的な文章力によるものだ。

そんな小説を映画化しようとするのは、しっかりとした計算が立っている有能な監督か、それとも何も考えずに手を出してしまった身の程知らずの監督であるかのいずれかだろう。

これを観るのは冒険だなあ、とつくづく思った。ただ、ひとつだけはっきり言えることは、多部未華子主演でなければ、僕はこの映画を多分に見に行かなかっただろうということだ。

Continue reading "映画『夜のピクニック』"

| | Comments (1) | TrackBack (4)

« September 2006 | Main | November 2006 »