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Friday, October 13, 2006

感無量

【10月13日特記】 カレンダー上ではもう昨日の出来事になってしまったが、日本ハム・ファイターズがパ・リーグの優勝を決めた。とても嬉しい。

僕はファイターズ・ファンである。金田留広が新人の年(当時は東映フライヤーズ)からのファンなので今年で38年目である。

未だに球場以外でファイターズのファンにお目にかかることは滅多にない。僕はひとりでひっそりと応援してきた。

ファンになったのは阪急-東映戦を見に行ったのがきっかけだが、初めから周りに誰もファンのいない球団を応援したいという気持ちがあったのも確かだ。以来僕はひたすらひっそりとフライヤーズ=ファイターズを、ひとりで、しかし一途に応援してきた。

だから、僕には巨人ファンや阪神ファンの気持ちが解らない。いや、ひょっとすると巨人ファンや阪神ファンはちょっと極端だというだけのことで、他の球団のファンも似たり寄ったりなのであって──つまるところ、僕にはプロ野球ファンの気持ちが基本的に解らないのかもしれない。

フライヤーズ=ファイターズは僕が応援してきた38のシーズンのうち勝ち越したのが14回(即ち負け越したのが24回、勝率5割ジャストという年はなかった)、Aクラス入りしたのも同じく14回(即ち24回はBクラス)だった。

もう何年優勝してないとか、何年連続Bクラスであるとか、何年連続最下位であるとか、そういうことで地団駄踏んだりはしないのである。選手がひどい失態を演じても決して罵声を浴びせたりしないし、球団や選手を悪く言ったりすることも決してない。そもそも勝った負けたと大騒ぎしないのである。

周りに喜びや哀しみを分かち合う相手がいたこともない。共感する相手がほしい時は球場に行くしかないのである。

ただ、ひっそりと応援してきた。100%ファイターズの味方だった。

僕の計算ではこの38年間の通産勝率は.474 である。良い線ではないか。

人生のうち4割7分4厘は楽しい日。5割2部6厘は悲しい日。

いや、実際には1年のうち試合のある日は限られているので、それを換算すると(そして、引き分けだった日を試合のなかった日と同等に扱うと)、人生のうち約16%が嬉しい日、約18%が悲しい日、残りの約66%がどっちでもない日、またはどっちつかずの日。

──なかなか良い人生ではないか。

僕が見ると負けることも少なくないので、大事な試合はわざと見なかったりもする。試合が終わった時刻を見計らってプロ野球速報を見るのである。

今回のプレーオフはたまたま両日とも見られなかったのだが、優勝の瞬間だけはたまたまTVのあるところにいてしっかりと見た。これも良い人生、良い1年、良い1日だったと思う。

まさか生きている間に2回も優勝するとは思ってもいなかったので、今夜は本当に感無量である。

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