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Sunday, September 24, 2006

映画『フラガール』

【9月24日特記】 映画『フラガール』を観てきた。途中何度も泣いておきながらこんなこと言うのも何ですが、もうちょっと仕掛けのある映画かと思ったら何もなかった。

ストーリーは常磐ハワイアンセンターの建設物語だから、まあ、書かなくても良いか。中味的には台詞も良いし役者も良い。

ちょっとくたびれた感じの松雪泰子、若い頃はそんなに巧い役者でもなかったのに胸にズシンッと響く演技を見せてくれた富司純子、ちょっとカッコ良すぎる豊川悦司、そして期待通りの安定感で芝居を支えた岸部一徳と高橋克実。

さらに「この娘、なかなか良いなあ。何者だろう?」と思った徳永えりは『放郷物語』主演のあの子だった(忘れてました)。

あ、それからもちろん蒼井優も(でも、僕は事前に『情熱大陸』でいろんな情報知りすぎていたので、それがちょっと逆効果だったかも)。

ほんで、踊り。これも見事でした。最後のグランドオープンのショーでのダンスシーンを見てしゃくり上げるほど泣いてしまった(ま、富司純子の名演技もあったんですけどね)。

でも、何か足りない。なんかそんな感じがするんですよね。

描かれている構図があまりに図式的で、それをそのまま映画にするか?

常夏のハワイ vs 福島県、炭鉱町の労働者 vs 東京のダンサー、世代及び男女の対比、など色んな対立軸に富んだ素材ではあるのだけれど、そこから先もう少しひねってみようとは思わなかったのか? かき乱してみようと思わなかったのか?

僕にはそのセンスがよく理解できない。伝わってくるメッセージがあまりにストレートすぎて、これでは確かにその場で観客を泣かせる力はあるかもしれないが、後々まで記憶に残ったり考え続けさせたりという要素がない。余韻が薄い。じゃあ、徹底したエンタテインメントなのかと言えばそうでもなく、遊びも少ない。

僕は『Sall we ダンス?』を思い出したのだが、あの映画における田口浩正・徳井優・竹中直人に対抗できるのがしずちゃんでは、そしてしずちゃん1人では淋しい。

音楽はジェイク・シマブクロということで期待して行ったんですが、うーん、トラディッショナル・ハワイアンは踊りのシーンでたっぷり聴かせるからということであんなコンテンポラリー・ミュージックになったんだろうけど、全編古き良きハワイアンで通したほうが良かったかも。

ほんで、ついでに書けば、なんでセピア色調にしなければならないのかが解らない。あれはわざとらしい手法ですよ。

この映画の評価はちょっと保留。僕とはあまりに志向が違いすぎる──なんて言いながら4回も5回も泣いたんですけどね。

監督は李相日(リ・サンイル)。この人もPFF出身。『69 sixty nine』は観た。『スクラップ・ヘブン』は見逃したが、来月 WOWOW で放送するので楽しみにしている。

ところで、カタカナ表記だけにするなら良いんだけれど、英字のタイトル見せるのならちゃんと複数形のSを付けようね。矢口史靖監督は『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』とちゃんとS付けてるよ。

★この記事は以下のブログからTBさせていただきました。

「朱雀門」という方法・第2章
マダム・クニコの映画解体新書

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Comments

ひねりも仕掛けもないのに、しゃくりあげて泣けちゃう、って
そんなyama_eighさんは、ひょっとしたらトシ取らはったのかもしれへんけど、
それはそれで、またよろしいやん。
映画、早よ見たい。

Posted by: ksmochi | Sunday, September 24, 2006 at 19:14

> ksmochi さん

スマートに標準語で運営してるブログに、誰や!ベタベタの大阪弁書く奴は!?

まあ、観てみてください。ちなみに周りで泣いてる人なんて1人もいなかったです。

Posted by: yama_eigh | Sunday, September 24, 2006 at 21:07

こんにちは、ご無沙汰しておりました。
今まで見た李監督の2作品とはカラーが違っていたので少し戸惑いましたが、終盤は私も泣いてしまいました。確かにストレートすぎるきらいはあるし、「涙と感動の実話ストーリー」みたいな感じで本作に対する大方の印象が定まってしまうと、何だか違和感を持ちそうですけれど。
『スクラップ・ヘブン』は良いですよ。

Posted by: 朱雀門 | Tuesday, September 26, 2006 at 07:05

> 朱雀門さん

ご無沙汰です。最近共通する映画もなかったみたいで。

僕があんまり褒めてないのはひとえに僕の気質の問題でありまして、まあ、良い映画だったとは思います。ダンス・シーンにスローモーションを多用してたのは、意地悪く見れば「うまくごまかした」とも言えるけど、それなりに功を奏していたと言って良いと思います。

『スクラップヘブン』楽しみです。

Posted by: yama_eigh | Tuesday, September 26, 2006 at 23:07

こんにちは、コメントありがとうございました。
私の感想では褒めるところばかり取り上げたのですが、
引っかかった点もないわけではありません。
家を出た蒼井優がどこで暮らしていたのか、
その後まったく触れられることがなかったのが気になりました。
ほんの3秒でも、それを説明するシーンがあればよかったのですが。

実話を元にしていることもあって、あえてひねりを入れなかったという
線も考えられますね。もったいぶった事件をでっちあげるよりも、
こういう風に、素材の良さを生かしたストレートな物語もありだと思います。
とりあえず、ここ一番のセリフを言う前の「ため」の演出が良かったですね。

Posted by: 丞相 | Saturday, September 30, 2006 at 17:20

> 丞相さん

TBしてないのにわざわざこっちまで来てもらってコメントしていただき、ありがとうございます。

んで、そう、あの台詞を言うまでの蒼井優の長い長い「ため」! こっちまで息が止まって死ぬかと思いました(w
他の女優にはあそこまで溜められまい! やっぱり蒼井優はすごいですよね。

Posted by: yama_eigh | Saturday, September 30, 2006 at 18:04

【リンク報告】
 こんにちは。カミタク
http://homepage2.nifty.com/kamitaku/
と申します。

 私が運営しております、鹿児島温泉(鹿児島市内温泉)を中心にして、鹿児島県内外の温泉と観光スポットを紹介するホームページ「温泉天国・鹿児島温泉紹介!」
http://homepage2.nifty.com/kamitaku/kagoonin.htm
内のサブ・コンテンツ「スパリゾートハワイアンズ入湯記」
http://homepage2.nifty.com/kamitaku/FUKUSK02.HTM
のHP欄から、この貴ブログ日記記事にリンクを張りましたので、その旨、報告申し上げます。

 今後共、よろしくお願い申し上げます。

カミタク(リンク先URLは「スパリゾートハワイアンズ入湯記」)

http://homepage2.nifty.com/kamitaku/FUKUSK02.HTM

Posted by: カミタク(リンク先URLは「スパリゾートハワイアンズ入湯記」) | Saturday, January 05, 2013 at 10:28

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