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Sunday, June 18, 2006

詞のテクニック

【6月18日特記】 僕らの年代の人は「最近のヒット曲は詞が良くない」と感じることが多いのではないだろうか?

決して全ての歌がという訳ではない。でも、総じて言えば、「こんなに良い曲なのに、詞が沁みて来ない、胸に刺さらない、ドキッとする表現にぶち当たらない、なのにヒットしてる」と思うことが少なくないのではないだろうか? 不用意で工夫のない表現が多いと感ずることが少なくないのではないだろうか?

例えば、今日CDを聴いていて思ったこと。

アンジェラ・アキのデビュー・アルバムに収められている2nd シングル『心の戦士』に「100人分の涙を流した夜は」というフレーズがある。

「100人分」という表現を耳にしてどう思います? 単に大げさなだけという印象を持ちませんか? そして、一旦そう思ってしまうと白けませんか?

僕なら「100人分」ではなく例えば「2人分」にする。これなら(もちろんこれでも単なる誇張表現だと思って聞き過ごす人もいるだろうが)「あれ? 何故2人分なんだろ?」と思ってくれるだろう。

まずそういう疑問を抱かせておいて、その後の部分のどこか(できれば直後)に、例えば「泣かなかったあなたの涙と、泣き崩れた私の涙の2人分」みたいなフレーズを書いておく。

──詞のテクニックって、例えばそういうことではないだろうか?

ところで、いきなり貶してしまったけれど、このアンジェラ・アキという人は決して詞が下手な人ではない。言葉を無駄にこねくり回したりせず、平易な言葉を並べてしっかりした世界観を描ける人だと思う。そして何よりも不世出のメロディメーカーである。

とにかくバラードが得意なため、アルバムを通して聴いていると時々同じ曲調のものが続いて飽きることはあるが、どの曲をとっても素晴らしい出来である。

最初に揚げ足取っておいてこんなこと言うのもアレですが、いやあ、良いですよ、このアルバム『HOME』。結構心に沁みて来ます。

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