ライター没収
【5月19日更新】 昨日初めて飛行機のセキュリティ・チェックでライターを没収された。
普段は Zippo を使っているのだが、オイルや石が切れることがある。石の予備は持ち運べてもオイルの予備は持ち運べないので、オイルが切れた時用にバッグの中に常に別の使い捨てライターを入れてあるのである。常に入っていて僕もその存在を忘れているくらいで、セキュリティ・チェックでも今まで一度も咎められたことがないのに、今回は没収されてしまい、ちょっと驚いた。
煙草を吸わない方はご存じないかもしれないが、機内に持ち込めるライターは1個に限定されているのである。ポケットの中の Zippo は、金属探知機に反応するのでゲートを潜る前にトレイに出すのだが、今回初めて「ポケットのライターと合せて2個になるので1個はお預かりします」と言われてしまった。
今まではバッグの中のライターが見過ごされていたのだろうか? あるいは機械はちゃんと検知していたのだが検査官が見逃してくれていたのだろうか?
しかし、それにしてもどうして1個なら良くて2個はダメなのだ?
言うまでもないが、安全を期すなら全てのライターを没収すべきである。機内はもとより禁煙なのだから。しかし、そうすると出発までの間に喫煙室で吸うことができなくなる。いや、それよりも飛行機を降りてからライターを調達しなければならないし、帰りの便に乗る前に今度はそのライターを処分するか没収されるかして、復路の飛行機を降りてからもう一度ライターを手に入れる必要がある。さすがにそんなことをすると愛煙家から大ブーイングが起こるだろう。
しかし、だからと言って「1個は良いけど2個はダメ」とする根拠が解らない。「1個あれば充分煙草が吸えるじゃないか」と言うのは余計なお世話で、僕のようにちゃんと考えてバッグに予備を入れている人の思いは踏みにじられるのである。
2個でテロができるなら1個でもできそうな気がする。ひとり2個ずつ持つことが機体の安全を脅かすのであれば、ひとり1個ずつでも大差はないように思う。
そんなすっきりしない気分で、今日羽田空港でライターを返却してもらった。ま、それまでの間にオイルや石が切れなかったことにとりあえず感謝。
Comments
アメリカ系の航空会社は「ライターすべからくダメ」が建前です。しかし、「ズルしてなんぼ・あからさまに法に触れなきゃいいやん」と考えてしまう私は先日アメリカ領土にアメリカ系航空会社で行ってきました。ライター持参なのに没収もなし。
機械にひっかからなければどうでもいいようです。だから目的地についたとたんに煙草吸えました。飛行機で隣の席に座ったおじさんもライター持参。面白いことに、今時「喫煙席」が立派に残っているネパール航空は「行き」は煙草吸い放題、なのに「帰り」は三度にわたる徹底的ボディチェック(搭乗者全員荷物検査・男女に別れてそれぞれタッチ)で予防的に隠しこんでいたマッチすら没収されました。「喫煙席」あるのに火がないから経由地・上海まで煙草吸えず。上海の空港でライター購入、そこからは再び煙草吸い放題。何が「テロ予防」なのか全くわからなくなりました。また驚いたのが「アメリカ領土」への入国審査。十年ぶりでしたが。両手の人差し指の指紋と目(光彩?)のチェックです。テロリスト入国を防ぐ以上に、どんな入国者の記録も取ろうとする感じに嫌悪感を感じました。もうアメリカ領土には行きたくない気分に。日本では「個人情報保護法」花盛りというのに。
Posted by: megukin | Saturday, May 20, 2006 at 18:05
> megkin さん
やあ、久しぶり。もう病気は癒えたのかな?(電話はまっぴらですがメールなら受けつけてるよ)。
ふーん、海外はライター1個でも持ち込み不可のところが多いんですね。知らんかった。規則で禁止しておいてそれがザルになっているところが如何にも米国らしいけど。
ところで、「ライターすべからくダメ」という日本語はおかしいよ。詳しくはHPのほうの「ことばのギア、発想のシフト」の0601b「守旧派便り」参照。
Posted by: yama_eigh | Saturday, May 20, 2006 at 23:42