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Wednesday, April 05, 2006

性的嗜好について(真面目に)考える

【4月5日特記】 この記事によって罪を犯した同業者(元RKB記者)を庇おうという意図は全くないのだけれど、凶悪な性犯罪が起きるたびに思うことがある。

これを読んで違和感を覚える人、極端だと感じる人もいるかもしれないが、少し読んでみてほしい。

性の嗜好と言うのは本当に十人十色、千差万別である。実際僕らが「なんでそんなことがしたいの?」と首を傾げたくなるようなことをしたい人たちがいる。でも僕は、他人(あるいは自分自身をも含めるべきかもしれないが)に肉体的・精神的な危害を加えない限り、どんな性的嗜好であっても許されるべきではないかと思っている。

早い話、サディストは自分の相手としてマゾヒストを見つけて来れば良いのである。覗きたい人は見せたがる相手を選べば良いのである。それなら誰にも危害や迷惑は掛けずに済む。しかし、問題はその相手が容易に見つからない場合だ。容易に見つからないので本来の相手ではない人で間に合わせようとした時のことだ。

例えば僕は学生時代にホモセクシュアルの人に襲われたことがある(僕が抵抗したので未遂に終わった)。ひょっとしたら僕がホモセクシュアルに見えたのかもしれない。しかし、いずれにしてもこれはとても迷惑なことだ。

ホモセクシュアルだったら他にもホモセクシュアルの人がいるだろう。露出狂だったらそれを喜んでくれる、あるいは少なくともそれを許してくれる人もいるのかもしれなない。しかし、例えば強姦マニアだったとしたら、それにマッチする相手は永遠に見つからないのだ。何故なら、強姦されるのを相手が喜んだり受け入れたりしたら、それはすでに強姦ではなくなってしまうから。強姦するところをビデオに収めたいというのであれば、相手は見つからないのだ。

だから、今回のような犯罪を耳にした時に僕が第一に思うのは「なんという因果な嗜好に達してしまったのだろう!?」ということである。

ただ、その欲望を抑えきることができるのであれば、それは別に後ろ指を差されるようなことではないと思う。問題は欲望を抑えきれずに他人に危害を加えてしまうところにあると思うのである。性犯罪者を安易に変態と非難するのは誤りで、危害を加えたことをこそ糾弾すべきであると思うのである。だからこそ逆に、危害を加えることでしか実現しないような性的嗜好を持ってしまったことが因果であり、不憫であると思うのである。

便利な言葉だから一口に変態などと言うけど、一体どこからが変態でどこまでが変態でないのだろう? いや、たとえどこまで行ってしまっても、それは嗜好のバリエーションでしかなく、従って変態なんてものはないのではないかな、と僕は思うのである。とかく性的嗜好というものは非日常性へと突き進むものなのだから。

「いや、そんなことはない。何ごとにも限度というものがあり、それを超えたら変態だ」と言う人はいるだろう。しかし、その限度がどこにあるのか、その感じ方は人によってかなり違うのである。それをどう規定すれば良いのか?

例えば、

  1. 子作りを目的としないセックス
  2. 婚前交渉
  3. フーゾク
  4. 灯りをつけたままのセックス
  5. オーラル・セックス
  6. アクロバティックな体位
  7. 撮影
  8. SM
  9. 屋外露出
  10. パーティ・セックス(乱交)
  11. ホモセクシュアル

このうちのどれが変態だろう? その答えは人によって相当ばらつきがあるはずだ。そして、あなたにも何らかの傾向が、どこか少し偏った嗜好があるのではないだろうか(違うかな)? そして、その傾向・偏りは果たして「変態」なのだろうか?

別に自分がやりたいとも思わないことはたくさんある。でも、自分がやりたくないことを他人がやりたいからと言ってそれを変態という名で断罪するのはあまりに短絡的ではないだろうか?

英語には missionary position という表現がある。直訳すれば「宣教師の体位」、つまりこれは「正常位」のことだ。これは多分歴史的事実に基づいた表現ではなく、単に誰かが宣教師を揶揄した言葉なのだろう。

でも、この表現を見ていると、人は生まれ育ちや職業や宗教や、その他もろもろの環境によって、はたまた性別や時代によって、性に対する感覚は随分違うのだなあと感慨深く思ってしまう。

僕らが本当に糾弾すべきは、その性的嗜好の違いではなく、他人に危害を加えようとすることではないだろうか。

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