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Sunday, April 30, 2006

次の手法

【4月30日特記】 思えば僕らは仕事の上では徹底的にしごかれた。苛めのようなしごきに耐えて、その中から仕事の仕方を学んでいった。

外回りの営業マンをやっていた時には、朝イチ会議室に集められて1人ひとり「当て込み表」(プロモート先リスト)を出さされた。夕方会社に帰ってくるともう一度会議室に集められて、1人ずつ今日の成果を問われた。その席で「今日はアポイントが取れませんでした」みたいなことを言おうものなら、「バカもん! 本気で会う気なら待ち伏せしてでも会えたはずだ」などと理不尽な責め苦に遭った。大きな売り物がある時にはそれが毎日続いた。

セールス会議は個人攻撃の場だった。順番に罵倒され、血祭りに遭った。会議の途中に泣き出す大人もたくさん見てきた(幸いにして、僕は泣くには至らなかったけど)。

さて、今僕らが管理職の端くれになって、さあ若手を育てるために何をしよう?

現役のキャリア・コンサルタントに聞くと、最近の若者たちは「大きな企業は責任が重過ぎて大変そうだから小さな会社が良い」などと言うらしい。「小さな会社は1人でいろんなことをやらされるから、そっちのほうがよっぽど大変ですよ」と諭すと、「はあ」などと曖昧な返事しかないと言う。

「どういう仕事がしたいの?」と訊くと「ボタンひとつ押して、後は座ってるだけみたいなの」と本気で言う。

かと思えば英語もできないのに「ファッション関係のバイヤーになりたい」などと言う若者もいて、「英語はできるの?」と訊くと「会社に入ってから教えてくれるんじゃないんですか?」とか「えっ、通訳つけてくれないんですか?」などと言う奴もいたとのこと。

こういう若者たちに僕らはどうやって仕事を教えようか? 僕らが先輩たちからされたようなスパルタ式の教育を今度は僕らがやる番なのだろうか?

いや、どう考えても、彼らに対してその手は功を奏さない。単に彼らを破滅させ、彼らから純粋無垢な逆恨みを受けるだけだ。

そして、何よりも問題は、効果のあるなしに拘わらず、僕ら自身がもう後輩に対してそういうことをやりたくない気分であるということである。

鬼のような先輩たちのおかげで、僕らは確かに仕事面で上達し、人間的にも大きくなった。でも、もうその手法はうんざりなのである。僕以外の奴も多かれ少なかれ皆同じ気分だと思う。

この手法は途絶える。次の手法をなんとか考えるしかない。

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