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Sunday, April 30, 2006

次の手法

【4月30日特記】 思えば僕らは仕事の上では徹底的にしごかれた。苛めのようなしごきに耐えて、その中から仕事の仕方を学んでいった。

外回りの営業マンをやっていた時には、朝イチ会議室に集められて1人ひとり「当て込み表」(プロモート先リスト)を出さされた。夕方会社に帰ってくるともう一度会議室に集められて、1人ずつ今日の成果を問われた。その席で「今日はアポイントが取れませんでした」みたいなことを言おうものなら、「バカもん! 本気で会う気なら待ち伏せしてでも会えたはずだ」などと理不尽な責め苦に遭った。大きな売り物がある時にはそれが毎日続いた。

セールス会議は個人攻撃の場だった。順番に罵倒され、血祭りに遭った。会議の途中に泣き出す大人もたくさん見てきた(幸いにして、僕は泣くには至らなかったけど)。

さて、今僕らが管理職の端くれになって、さあ若手を育てるために何をしよう?

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Saturday, April 29, 2006

映画『ブロークン・フラワーズ』

【4月29日特記】 映画『ブロークン・フラワーズ』を観てきた。三宮・シネリーブル神戸。

ジム・ジャームッシュ監督作品を映画館で見るのは『ミステリー・トレイン』以来16年振りである。

主人公はビル・マーレイが扮するドン・ジョンストン。ドン・ファンになぞらえられるくらいのプレイボーイで生涯独身を貫いている中年男。が、映画の冒頭で、同居していたシェリー(ジュリー・デルピー)が愛想をつかせて出て行く。

主人公ドンはなんとも覇気のない男で、家ではいつもジャージを着ている。なんでこんな男がかつてドン・ファンと言われるくらいのもてもてぶりだったのだろうと、見ていて不思議になる。

そこへ舞い込んできた一通の手紙。ピンクの封筒にピンクの便箋、赤い文字、差出人なし。「あなたと別れてから妊娠に気づいた。あなたの息子はもうすぐ19歳。多分あなたを探す旅に出ました」とある。

それを聞いたエチオピア系の隣人ウィンストン(ジェフリー・ライト)は相当お節介焼きの人間で、ドンに20年前の恋人のリストを作れと言う。ドンが5人の女性の名前と当時の住所などを書いた紙を渡すと、翌朝には4人の現住所と1人の墓場の住所リストができていた。ドンはウィンストンの指図に従って、不承不承ながら彼女たちを訪ね、誰の産んだ子供なのかをつきとめる旅に出た。

──ま、あらすじはこのくらいにしておこう。と言うか、筋なんか書いても仕方がない映画なのである。

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Friday, April 28, 2006

Settle down

【4月28日更新】 北朝鮮拉致被害者・横田めぐみさんの母、早紀江さんが米下院の公聴会でスピーチをした。この後、ブッシュ大統領とも面会すると言う。

しかし、このタイミングでこういう問題で、ブッシュという男を刺激することが本当にプラスになるのかどうか? 強い姿勢だけが問題を解決するのではない。このことは、軒並み強硬姿勢に転じようとしている日本の多くの政治家に対しても言いたい。小泉純一郎は決して強硬姿勢を貫くことによって拉致被害者の帰国を果たしたわけではない。

被害者の家族が全世界に訴えたいと思うのは当然のことで、進まない現状に業を煮やすのも仕方がないと思う。でも、訴えられた政治家たちには、問題解決の方法として何が一番効果的なのかを考えるだけの冷静さを保ってほしい。

果たしてブッシュにそんな能力があるだろうか?

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Thursday, April 27, 2006

NHK『純情きらり』2

【4月27日特記】 ふた昔ぶりくらいに見始めたNHKの朝の連ドラ。僕の大好きな三浦友和が死んでしまって次は西島秀俊の登場を待つか、と思っていたら何と意外な奴が登場して意外に素晴らしい演技をしているので毎朝TVに釘付けである。

それは劇団ひとり。観てない人はまあ一度観てみてください。ええ役やってるんですわ、これが。

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Wednesday, April 26, 2006

『僕はマゼランと旅した』スチュアート・ダイベック(書評)

【4月26日特記】 読み終わるまでに随分長い時間が経ってしまったが、決して読みあぐねていたわけではない。読み流してしまうのが惜しいくらいの美しい文章に酔いしれていたのだ。

往々にして薄っぺらい印象しか残さない短編小説というものを普段は敬遠している僕だが、1つひとつの話がこれくらいの長さに達していればそういう惧れはかなり軽減されるし、何よりもこれは単なる短編の寄せ集めではなく連作短編なのである。

シカゴの下町育ちのペリー・カツェクというポーランド系の少年と、その家族・親戚、クラスメイト、あるいは名前は知っていてもあまり話したこともない近所の人がそれぞれの話の主人公で、話によって登場人物が微妙に重なり合い、大体はペリーの視点で描かれている。

復員したミュージシャンであるレフティおじさんに連れられてペリーが酒場で歌っていた頃の想い出を書いた「歌」で始まり、2作目の「ドリームズヴィルからライブで」では弟ミックと遊び興じた幼い頃の想い出話が書かれている。そして3作目の「引き波」では父親「サー」に連れられて湖に泳ぎに行った日の想い出が語られる。

──そう、この短編集は全編そういう想い出で埋め尽くされている。それは家族の想い出であり、青春の想い出であり、シカゴの街の思い出である。

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Tuesday, April 25, 2006

映画『映画監督になる方法』

【4月25日特記】 映画『映画監督になる方法』を観てきた。渋谷シネ・ラ・セットのレイトショー。この映画館は2回目だがなんとも不思議な空間だ。何せ客席の前半分はソファなんだから。いや、ソファが並んでるだけなら驚かない。ちゃんとテーブルがセットされているところに驚くのである。

「映画監督になりたい」・・・そんな夢を持つ若者たちの可笑しくも切ない物語──と、パンフの冒頭には書いてあるのだけれど、この文章から受ける印象と実際に映画を見て受ける印象は天と地ほど違うぞ(笑)

松梨智子という監督はインディーズ界では超有名な「バカ映画」の第一人者らしいのだが、ホントに絵に描いたようなおバカな出来で、ばかばかしくって見ちゃいられません。

全てがチープ。ま、制作費300万円じゃしょうがないけど、それにしても演技までチープ。おまけにパンフがこれまたチープ。1枚のB4の紙を半分に折っただけ(もっともそれなりに堅い立派な紙に両面カラー立体印刷してあったけど)のもので、僕が生涯買ったパンフの中で一番薄い。

で、その演技のチープさは恐らく意図された演出なのだろう。そうすることによって、予算がないことまで監督の意図的な演出に思えてしまい、観ているほうはチープさを誤魔化されてしまうのである。

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Monday, April 24, 2006

鑑賞予定邦画メモ

【4月24日特記】 今年はこの後見たい映画が目白押しなので、ちょっとここにメモっておきます。一種の備忘録です。最近何でもすぐに忘れてしまうもんで・・・。

  1. 『間宮兄弟』 5/13公開
    森田芳光監督、佐々木蔵之介・塚地武雅主演
  2. 『嫌われ松子の一生』 5/27公開
    中島哲也監督、中谷美紀・瑛太主演
  3. 『初恋』 6/10公開
    塙幸成監督、宮﨑あおい・小出恵介主演
  4. 『やわらかい生活』 6/10公開
    廣木隆一監督、寺島しのぶ・豊川悦司主演
  5. 『ゆれる』 夏公開
    西川美和監督、オダギリジョー・香川照之主演
  6. 『夜のピクニック』 11月下旬公開
    長澤雅彦監督、多部未華子・石田卓也主演

ふむ、こうやって眺めてると、今年は邦画の当たり年のような気がするなあ。

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Sunday, April 23, 2006

映画『チェケラッチョ!!』

【4月23日特記】 映画『チェケラッチョ!!』を観てきた。仕事上の必要もちょっとあって。

客層はと言えば、市原隼人か平岡祐太が目当てと思われる女の子のグループ、デートにこの映画を選んだ中高生カップル、如何にもラップやってそうなガキども。2人じゃなくて数人のグループがやたら多い。んで、当然のことながらおっちゃんは僕ひとり。ひょっとしたら独りで来たのも僕ひとり。

この映画は賞を獲ったりベストテンにランクインしたりする映画ではない。でも、これで良いと思う。正しいアイドル青春もの映画だった。同じアイドル青春ものでも犬童一心の『タッチ』なんかの足許にも及ばない。でも、あれはひょっとしたらベストテンにランクインするかもしれない映画。これはそんなんじゃない映画。これはこれで良い。

何で良いかと言えば、出演しているアイドルたちがカッコ良く撮れてるから。熱血単細胞の市原隼人、クールで優しい平岡祐太──良いよね、こいつら。そして「ただのバカ」の柄本佑(実は映画の最後のほうではただのバカではなかったことが判るが)。個性をきれいに分けて、皆魅力的に描いてある。

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Saturday, April 22, 2006

ジャニスを聴きながら

【4月22日特記】 会社の僕の席の近くに定年間近のおっちゃんが座ってます。そのおっちゃんが最近 iPod を手に入れて、片っ端からリッピングしてるんです。

こないだも会社の自分のデスクの奥から古いCDを見つけ出して、iPod で聴くためにそれをPCに移して、曲をかけたまま昼食に行ってしまいました。

まだデスクで仕事をしていた僕は聴くともなしに聞いていたのですが、あれっ、この声はジャニス・ジョプリンじゃないのか?と思い、彼の席の席まで行ってPC画面を確かめてみたら、演者欄には Big Brother and The Holding Company と表示されているではないですか。

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Friday, April 21, 2006

独り暮し発熱時必需品リスト

【4月21日特記】 高熱で寝込んで初めて「普段から揃えておいて良かった、やっておいて良かった」と気づいたものがたくさんある。言わば独り暮し発熱時必需品リスト。

単身者そして独身者、耳の穴かっぽじってよく聞けよ。いや、眼窩かっぽじってよく読めよ。

なんでやねん、眼窩かっぽじったら読まれへんがな。ええ加減にしなさい、♪チャンチャン。

ちゃうちゃう、この下が大事やねん、クリックして続き読んでね。

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Wednesday, April 19, 2006

熱発48時間

【4月19日更新】 38.3度の高熱を出してこの2日間ぶっ倒れていた。会社は休んだ。

一昨日と昨日の合計48時間のうち、一昨日は22時間以上、昨日も20時間以上眠っていた。寝ていたのではない。眠っていたのである。

時々起きて、家の中にある飲料・汁もの・流動食を摂取し、厚着をして布団に入り、汗をかいて目覚めると身体を拭いて着替えてまたすぐ眠りに落ちる、その繰り返し。

昨日は一瞬36.8度に落ちた(と言っても普段の僕の平熱は36.0度前後だ)こともあって、尽き果てた食料の買出しに出かけたが、スーパーより遠くにある医者まで歩く気力も体力もなかった。家に戻って暫くするとすぐに37.6度に戻っていた。

眠って、眠って、眼が覚めると薄暗くて、時計は5時で、でもそれが夕方なのか朝なのか判らない。普段はきちんと分別しているゴミも今朝見るとめちゃくちゃ。そんな生活だった。

不思議なもので、丸2日間眠っていた(そして少々汗をかいた)だけで、今日はなんとか会社に行けるまでに回復した。会社に行ったついでに医者にも行けた(逆かもしれんが)。

もっと不思議なのは、今眠くて仕方がない。

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Sunday, April 16, 2006

DVD『RESET』

【4月16日特記】 一昨日映画『放郷物語』を観た帰りに出口でもらったDVD『RESET』を観た(なんと無料配布していたのである!)。2001年度鈴木浩介監督作品。

自殺の名所となっている廃墟ビルの最上階に、ある夜偶然集まった5人の自殺志願者のドラマ。最初のシーンからいるのが3人。喪服の着物を着た中年女性(根岸季衣)、サラリーマン風の男(光石研)、若い女(片岡礼子)。そこに後から階段を駆け上がってきた革ジャンの男(遠藤憲一)。最後に現われた、襟元に血のついた男(伊藤洋三郎)。

伊藤は他の4人に自殺するのはやめろと言う。遠藤は伊藤に、自分は死ぬ気なのに他の人間を止めるのはおかしいと怒る。

「あんた家族がいるんだろ。俺には誰もいないんだよ」「あんたみたいな人は死なないよ」「あんたにそんなこと言われる筋合いはない」「俺はいいんだよ」「なんかこんなに長いこと話したの初めて」などと、ちょっと不思議な会話が交わされる。

パッケージに書いてある説明を読むと、「全く脚本なしに即興で演じられた1カット77分間の驚くべき人間ドラマ」。──そこで誰の頭にも浮ぶ素朴な疑問:「じゃあ、監督は一体何をしてたの?」

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Saturday, April 15, 2006

Firefox便り(3)

【4月15日特記】 1月30日の記事に Firefox でこのブログを印刷しようとするとデザインが崩れて各ブロックがバラバラに印刷されてしまうことを書いた。

cocolog がバージョンアップされて CSS を編集できるようになったので少しだけ手を加えてみた。

非常に簡単な変更である。印刷用に新たに書き加えた @media print { } の中に body セレクタの設定をしただけである。ポイントは margin と padding をゼロにして、overflow を auto に設定すること。

他のセレクタについてもいろいろ書き加えてみたものの、知識不足のためか巧く行かないので今回は断念。もう少し研鑽を積んでから再度やってみたい。

しかし、この程度のことで(まだ不体裁ではあるが)一応 Firefox で印刷しても各ブロックごとに1枚という形にはならなくなった。

このブログを印刷する人なんてまずいないでしょうが、同じ悩みを持つ Firefox ユーザの皆さんに取りあえずご報告まで。

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Friday, April 14, 2006

映画『放郷物語』

【4月14日特記】 映画『放郷物語』を観てきました。MovieWalker東京のHPで何となく見つけて気になっていたのですが、なんか記憶にあるなあと思ったら、アロハ坊主さんが書いた記事を既に読んでました(愛読してるなどと言いながらいい加減なもんですorz)。

こういう小規模上映の映画って大抵、良いところはあるのに全体に作り方が粗雑だったり、どこかに致命的な欠陥があったり、あまりにマニアックで普通の人はついて行けなかったりするもんですが、これは本当に拾いものの映画でした。気になったのはアフレコが巧く行ってなくて、時折口の動きと言葉が微妙にずれていたということ、ただその1点のみです。

──なんて書いてみても、渋谷ユーロスペースでの単館レイトショーで、しかも今日が最終日となるといくら褒めても観てもらいようがありません。

でも、これ、本当に捨てたもんじゃないから、DVDが出たら是非見てください。ストーリー展開、台詞廻し、カメラワーク、編集、随所にあるこだわり映像、笑いを取るポイント、エピソードの埋め込み方、そして全体の雰囲気、統一感、メッセージ・・・いずれをとっても非常に完成度の高い作品です。飯塚健監督って何者だか全然知らないのですが、これはポッと出の監督なんかじゃないですよね。映画の作り方をしっかりと心得た人です。

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Wednesday, April 12, 2006

NHK『純情きらり』1

【4月12日特記】 朝が忙しくなってきた。『純情きらり』を観るのである。NHKの朝の連ドラを観るのは何年ぶりだろう? 15年ぶりどころではない。

何でまた急に見始めたかと言えば、宮﨑あおいが出ているからである。

ところで宮﨑あおいのザキは「崎」ではなく「﨑」である。知ってはいながらこのブログではずっと「崎」のまま放置してきた。「宮崎あおい」で検索をかけた時に引っ掛かって来ないのではないかと心配したからである。ただ、人名に関わることなので失礼かと思い、この際全部書き換えることにした。暫くはキャッシュが残っているから大丈夫だろうけれど、将来はちゃんと「宮﨑あおい」だと知っている人しかここに辿り着けないかもしれない。

宮﨑あおい以外にも、僕の好きなところでは、まず日本を代表する中年男優である三浦友和が父親役で出ているし、弟役の松澤傑(まつざわ・すぐる。『転がれ、たま子』でも主人公の弟役やってた)も頗る良い。そして、番組HPによると、このあと西島秀俊も出演するようだ。

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Monday, April 10, 2006

カテゴリ変更中

【4月10日特記】 今、順次カテゴリを変更している。今までは映画・テレビに関するものは全て「映画・テレビ」というカテゴリにゴッチャに入れていたが、量が増えてきたので、映画・テレビ全体に関するものは「映画・テレビ考」、個々の映画や番組に対するものは「映画・テレビ評」という新カテゴリに移し、さらに後者を年別に分類することにした。

この作業が結構面倒臭い。生来の整理好きなので面倒臭いのは大したことないが、今cocolog のサーバに繋がりにくい状態なので時間がかかって仕方がない。1ヶ月くらいかかるかも。まあ、気長にやって行きます。

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Sunday, April 09, 2006

映画『寝ずの番』

【4月9日特記】 映画『寝ずの番』を観てきた。

今年に入ってから『三年身籠る』、『好きだ、』、『かもめ食堂』と超A級映画3本に当たったので、実はもうお腹一杯状態であまり映画に対する食指が動かない。しかもこの映画、なんだかオーソドックスそう(ということは、僕の好きなタイプの映画ではなさそう)である。

でもなあ、こういうのが意外によくできていたりするから見逃した後で評判聞いて悔しい思いをする可能性もあるんだよなあ・・・という訳で見に行ったのであるが、予感は外れた。

監督として「マキノ雅彦」とクレジットされているのは、往年の名監督マキノ省三とマキノ雅弘をそれぞれ祖父と叔父に持つ、俳優の津川雅彦である。もちろん初監督作品。落語家の師匠が亡くなり、通夜の席に弟子たちや家族が集まって「寝ずの番」のどんちゃん騒ぎをするコメディ。

いや、まあまあ面白いんですよ。出てる役者はみんな巧いし、役者たちのちょっとなまめかしい感じの演技に統一感があるから、多分監督の演技指導も行き渡っていたんだと思う。ただなあ・・・、なんて言うか、例えば同じくそれまで一介の俳優であった伊丹十三が初監督した『お葬式』を観たときのような驚きがあるかと言えば、全くないです。

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Saturday, April 08, 2006

ドラマW『対岸の彼女』

【4月8日特記】 このところ WOWOW から録画したまま観ていない映画や、買ったまま一度も聴いていないCDがかなり溜まってきた。ひとつずつ片づけようと思い、今日はドラマWアンコール『対岸の彼女』を観た。角田光代の直木賞受賞作のドラマ化である。

原作は読んだ(書評はこちら)。大変巧い作家である。複雑な構造をした、仕掛けのある小説である。

2つの物語が交錯する。

ひとつは小夜子と葵の話。小夜子は引っ込み思案で何の取り得もない主婦。小さい頃から友だちができなかった。そして、幼い娘が自分にそっくりで、やはり友だちがいない。そのことを思うと暗い気分になる。

その小夜子が娘を保育園に預けて就職する。就職先の旅行会社兼清掃代行業の社長が葵。偶然にも小夜子の大学の同窓生だった。葵のほうは見るからに明るく社交的で、さばさばした親分肌の女性である。

ドラマのほうでは小夜子に扮しているのが夏川結衣、葵に扮してるのが財前直見である。

清掃業部門のリーダー格になった小夜子は同僚たちからボスと呼ばれる。ボスという呼び名はバリバリ仕事をこなしているワンマン社長の葵にこそ似つかわしく、小夜子がそう呼ばれることには違和感があるにもかかわらず──ここに小さな逆転がある。

そして、もうひとつの話は葵の高校時代。現在の葵のキャラから想像がつかないが、実は彼女は小さい頃からずっと苛めに遭っていて不登校の末に転校する。そこで知り合って親友になったのがナナコ。暗くて大人しい葵に比べて、ナナコは明るく強く楽天的である。ちょうど小夜子と葵の関係が逆転して高校時代の葵とナナコの関係になる。

ところが、ある日を境にナナコがクラスメイトから苛められるようになる。回想シーンになって、またしても関係が逆転するのである。

この高校時代の葵に扮しているのが石田未来、そしてナナコに扮しているのが多部未華子である。

──そう、このドラマを見ようと思ったのは多部未華子が出ていたからである(多部未華子関連の過去記事についてはここここを参照してください)。ここでも抜群の存在感を示している。いよいよもって主演映画『夜のピクニック』の公開が待ち遠しい。

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Thursday, April 06, 2006

日経新聞河合隼雄文化庁長官インタビュー記事に思う

【4月6日特記】 今日の日経の朝刊に河合隼雄氏のインタビュー記事が載っていた。
氏曰く、

個人主義はキリスト教文化圏から出てきた。それには倫理が不可欠で、キリスト教の倫理が働いている限り、個人主義は利己主義にならなかった。日本では『イエ』を第一としてみんなでやっていこうという考え方が倫理の基底にあった。イエを取っ払ったところに個人主義が広がったから、旧来の倫理などどこかへ行ってしまった。

このままでは、日本の悪いところと個人主義の悪いところだけになって、日本は失敗するのではないか。新しいルールを真剣に議論する場をつくらなければならない。

ある種、同感。

でも、この後、河合氏はどう続けるのだろう?

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Wednesday, April 05, 2006

性的嗜好について(真面目に)考える

【4月5日特記】 この記事によって罪を犯した同業者(元RKB記者)を庇おうという意図は全くないのだけれど、凶悪な性犯罪が起きるたびに思うことがある。

これを読んで違和感を覚える人、極端だと感じる人もいるかもしれないが、少し読んでみてほしい。

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Tuesday, April 04, 2006

アロハ坊主は何処へ?

【4月4日特記】 何処へ~ったってチャーリー浜じゃないですよ(って、関西人にしか解らんか?)

ここ2~3日、僕が愛読しているアロハ坊主さんのブログに繋がらないのです。どうしたんでしょう? サーバのトラブルかなあ? それとも、スパム攻撃のせい? もしそうなら、人気ブログになると何かと大変なんですねえ。

アロハ坊主さん、もし読んでたら応答お願いします。あるいは事情を知っている人がいたらコメント残してください。お願いします。

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Monday, April 03, 2006

洗濯機の中に妻がいた

【4月3日特記】 洗濯したハンカチにアイロンをかけようとして開いたら、中から女の細くて長い毛が出てきた。

おや、君はこんなところにいたんだね。こんばんは、長池さん。

妻が上京して3日ほど泊って行ったのが1週間以上前。その後、彼女(妻の長池さん)はずっと洗濯機の中にいたのである。

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Sunday, April 02, 2006

ワンセグ携帯考

【4月2日更新】 昨日からワンセグの本放送が始まっている。実は今日ヨドバシカメラにワンセグ携帯を見に行ったのだが結局買わなかった。4万円前後という値段はともかく、分厚すぎるので逡巡してしまったのである。

でも、考えてみたら何年か前に見た試作機よりは少しスリムになっていたみたいだし、今世紀になったばかりの頃メーカーの開発担当の人が「どうしてもスリッパぐらいの大きさになってしまう」とぼやいていたのから比べれば長足の進歩、大幅小型化である。

この手の機械はこういう仕事についている僕らが率先して買うべきである。遅くとも、もう少しだけ薄くなったら必ず買うことにしたい。

もっとも、ワンセグ携帯が売れても、あるいはそれでTVを見る人が増えても、我々TV局は直接的には一銭の儲けにもならないのだけれど・・・。

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Saturday, April 01, 2006

映画『ナイスの森』

【4月1日特記】 映画『ナイスの森』を観てきた。『茶の味』の石井克人と、同じく武蔵野美術大学の同級生と先輩である三木俊一郎とANIKIという3人の監督がそれぞれに作った映像をツギハギにして、しかも全体として映画はノーマル・ギャグのA面とシュールなギャグのB面に分かれていて、間に3分間の休憩があって、しかも休憩中は席を立つなと言われる妙な構成の映画である。

僕は三木俊一郎とANIKIについては初見、石井克人については『茶の味』までは「CM出身の人にありがちなパタン」と見ており評価していなかった。それが『茶の味』で一気に見直すことになったのである。

『茶の味』はバラバラのように見えるギャグが巧く溶け合って、映画全体としては非常にまとまりのある心温まる作品になっていた。で、今回もそういう作品かと言えばそうではない。乱暴に言ってしまうと単なるナンセンス・ギャグ集である。だから、あの『茶の味』の味を求めて観た人はちょっとがっかりするかもしれない。

多分、この人はこっちのほうが本来のテーストなんだろうなあと思う。そんな予感もないではなかったが、出演者としてトップにクレジットされている寺島進、浅野忠信、池脇千鶴の3人の名前を見ると、これはもう見ないわけには行かんでしょう、という感じだった。

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