映画出資と回収のシステム2
【3月5日追記】 昨日の記事ではわざと辛うじて儲かるケースを想定したのだが、バカ当たりした例を考えてみようか。
他の想定は全部そのままで、観客動員を70万人から310万人に変更すると興行収入は40.3億円となって、昨年で言えばトップ5に入ってくる。
この場合、たとえ2次利用による収入がゼロであったと想定しても、製作委員会には13億円強が戻ってきて、10%の5,000万円出資した我が社には1億3千万円強が配分されることになる(つまり、8,000万円以上の儲け)。
2次利用による配分が昨日の例と同じだと想定すると委員会の総収入は¥1,594,094,500、我が社の配分はその1割の1億6千万弱となって、1億円以上の利益が出る訳だが、310万人も動員した映画であれば2次利用がこんなに少ないはずがないので、実際にはもっとボロ儲けになる。
しかし、昨年の例を見ても判るように、こんなにバカ当たりする映画は1年間に片手で数えられるくらいしかない。
そういう例を夢見て、各社は映画に出資するのである。出資した作品の大半は赤字かせいぜい少しの黒字。そしてたまにバカ当たりした時に一気に収益率を回復する。
昨日も書いたが、映画出資とはそういう博打なのである。
【3月6日追記】 逆に観客動員が半分の35万人という想定をしてみる。
この場合、配給収入は¥227,500,000となって、これだけではP&A費さえ回収できない。そういう場合はどうするんだろ? 知らない。
=====> この記事の5年後に書いた註記はこちらです。
Comments