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Friday, February 24, 2006

マキアージュ・ドラマスペシャル『ウーマンズアイランド 彼女たちの選択』

【2月24日特記】 NTV のマキアージュ・ドラマスペシャル『ウーマンズアイランド 彼女たちの選択』を観た。原作:林真理子、脚本:松田裕子、出演:篠原涼子・栗山千明・中越典子・井川遥・中村俊介・山崎樹範・谷原章介・風間トオル・西村雅彦・蛯原友里、資生堂の1社提供である。

まるでターゲットから外れた僕のようなおじさんがなんでこんなものを観たかと言うと、ま、詳しくは書かないが仕事上の必要があってのことである。

完全に女性、しかもF1層(20~34歳女性)にターゲットを絞り込んだドラマで、見始めてすぐに「おいおい、そこまで完璧に他のターゲットを斬り捨てるか!?」とひとりごちたほどである。

ところでF1というのはTVが最も捉え難い層であり、狙いに行ってもそう易々と見てくれない人たちなのである。それを考えると、敢えてそういう層に絞り込んで番組を作るのも却々あっぱれな試みである。

業界周辺の人たちやちょっとTVに詳しいと思っている一般人はすぐに「たまたま資生堂が提供についたからそういうドラマを作っただけでしょ」みたいなことを言うが、もちろんその要素は大変大きいにしても、それをひとつの機会と捉えて良い仕事をしようとした職人さんの存在を、僕なんかは感じてしまう訳である。

しかし、それにしてもロクでもない男ばかり登場するねえ。原作者も脚本家も男運に恵まれてないんじゃないの? もっとも、じゃあ登場する女性は皆魅力的かと言えばそうとも思えなかったけど・・・。

この違和感は性差なんだろうか、それとも個人差? あるいは世代/年代に拠るものなんだろうか? 特に別れを告げられた時の男の態度になんか納得が行かん気がした。

中でも篠原涼子の恋人役の中村俊介。何も言わず握手を求めて去って行くって、そりゃないでしょ? いや、泣いて縋るべきだっちゅうんじゃないですよ(僕も若い頃はそんな態度に出たこともあるけど・・・)。衝動的にプロポーズして振られた訳だけれど長年つきあってきた訳だし、内心プロポーズを断られてほっとした部分もあったはずだけど、無言→握手→退場っちゅうのはなんか違う気がする。

なんて、そもそも視聴者として想定されていない僕があれこれ書いても全く意味がないのでこの辺でやめときましょう。

そんなことよりも僕が書きたかったのは、篠原涼子ってかなり巧いなあということ。僕は彼女に対してはいつまでもアイドル歌手というイメージしかなくて女優としての力量を見くびっていたのだが、先日『THE 有頂天ホテル』を見て驚いたのである。

今回の4人の女優陣の中で見比べてみても、その実力は明らかに一段抜けている。自然で豊かな表情と台詞。そして何よりも視聴者に好感を与える演技だったのではなかろうか。

遅まきながら篠原涼子に対する認識が一変してしまった。とても良い女優だ。

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